飯豊まりえ&武田玲奈『マジで航海してます。』再タッグでお互いの成長を実感

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女性航海士を目指す2人の大学生の奮闘を描いて話題を呼んだ青春船舶コメディ『マジで航海してます。』の続編『マジで航海してます。~Second Season~』 (MBS、7月29日スタート、毎週日曜24:50~ ※初回は25:50~/TBS、7月31日スタート、毎週火曜25:28~ ※初回は25:30)が、いよいよ放送される。

主人公を演じるのは、前作に続いてタッグを組む坂本真鈴役の飯豊まりえさんと、石川燕役の武田玲奈さん。2人が実習船を降りて海洋大学を卒業した後、いよいよ夢を掴み、船乗りの第一歩を踏み出した後の物語が描かれる。

前作とは違い、真鈴は三等航海士として本格的な乗船勤務をスタート。燕の方は、三等機関士になり、二等機関士への昇格が目前だったにも関わらず、会社の都合で陸上勤務となり、泣く泣く船を降りるという役どころ。飯豊さんと武田さんに本ドラマの見所や撮影の裏話などを伺った。

—— 続編の話が来た時はどんな心境でしたか?

飯豊:去年の撮影中に、「Second Season」があるなら「きっとわたしたちは教える側だよね。ちょっと先輩になっているんじゃないかな」って2人で妄想をしていたんです。それで数年後にできればいいねって話をしていたら、1年後にそれが形になったので、すごくびっくりしました。嬉しさと、楽しみたいなという気持ちがある反面、期待に応えられるか、パワーアップしたものを作らなきゃっていうプレッシャーもありました。結果、なんだかんだ楽しみながら撮影を終えることができたので、今はとりあえず一安心しています。

武田:台本を読んで、わたしたちが学生を卒業して、ちゃんと社会人になっているという設定を見た時に改めて「Second Season」の実現を実感しました。またこうして2人で真鈴と燕を演じられると思うと、すごく嬉しかったです。

—— 真鈴と燕の成長した姿をどのように感じながら演技をしたのでしょうか?

飯豊:燕ちゃんに関しては陸に出て1か月しか経っていない設定なのにあか抜けちゃって……。なんか毒舌になっているし、人慣れしちゃったっていうか、すごく性格が変わってしまって絡みにくいなって(笑)。言葉遣いが今時風になっていて、燕ちゃん、「しばらく見ないうちに変わりましたね」という箇所がいくつかあるんです。それがドラマの面白い部分のひとつになっていると思います。

武田:脚本のアサダアツシさんが実際に船乗りさんから聞いたことが活かされているみたいなんです。燕ちゃんのような環境の子が陸に出ると本当に性格が変わってしまうってことがあるらしくて(笑)。真鈴の方はいいところは変わっていなくて、クランクインの時に最初の一言目を聞いて「あ、真鈴が帰ってきた!」って。今回同じシーンは少なくなっているけど、燕ちゃんにとって大切な存在の真鈴ちゃんなんだなって改めて感じました。

—— 設定は3年後。撮影をしていて真鈴と燕が変わったなと思う部分は?

飯豊:同じシーンは少なくなりましたが、絆とか距離がすごく縮まっている感じがあります。衝撃だったのは、脚本のアサダさんから急に、「実は真鈴ちゃんね、燕ちゃんのこと好きなんだよね」って言われた時。それがおフロのシーンで、「それを醸し出してくれ」って言われて「え?」って(笑)。今までそういう感情はない子なのかなっていうふうに思っていたんですけど、役を考え、「またそれだと変わってくるぞ」と思って(笑)。前作の時に「おかしいぞ」って思うことはあったんです。距離近いしって。人工呼吸でキスするシーンもあったし……。

武田:確かに(笑)。ちょっとびっくりしたね。ドラマの中でこれ、恋愛ドラマだったんだって、思うシーンもあるのですが、そこは必見です。燕の方は真鈴との距離はあんまり変わらないです。そこはずっと親友のまま。でも陸に行って合コンのシーンがあったりするんです。そこは変わったなって。

—— 1年ぶりにタッグを組み、お互い気付いたいい部分はありますか

飯豊:去年に比べて、お芝居もそうなんですけど、玲奈ちゃんがわたしの目を見て話してくれるようになりました(笑)。今まではわたしの鼻を見て話していたんです。クランクアップする前日くらいに初めて名前を呼んでくれたぐらい……。玲奈ちゃんは、人見知りなんです。それが1年ぶりに会ったらコミュニケーション能力どころか、スペック全体が全然上がっていて、お芝居もわたしが焦っちゃうほどかなりレベルアップしていました。

武田:わたしもまりえってぃ(飯豊)のスペックが高くなっていて焦っちゃいました。わたしにないものを持っているという印象は前回からあって、まわりの人を虜にする、みんなを巻き込んで楽しくさせてくれる、現場の楽しい空気を作ってくれる存在で、すごく助かりました。

—— 演技面で成長したなと思った部分はどんなところですか?

飯豊:玲奈ちゃんはこの1年、(ほかの作品で)すごくシリアスな役をやることが多かったと思うんですけど、それが関係しているのか、話すセリフがすごく伝わりやすく耳に入ってきやすくなったと思います。場数を踏んでいるからか、去年と全然違うなって思いました。お互い、もう10代じゃないけれど、1年って本当に大きいんだなって。1年でどれだけ積み重ねていくかで差がでちゃうんだなって改めて思いました。だからわたしも頑張らなきゃって。

武田:まりえってぃも最初、「わたし真鈴に戻れるか心配」って言っていたけど、でもそれが一言目からさらっとできていたり、泣きのシーンも「泣けるか心配」って言っていたけど、さらっと泣けていて、ネガティブに考えがちな部分もあるけど、できてしまう姿を見て、わたしは「おお〜」って思っていました(笑)。テンション高い役だけどぴたっとハマっていて、アドリブも面白くなっていてこっちが焦るほど。

飯豊:去年はそんなこと言ってたことなかったのに。嬉しいよ〜(笑)。

武田:褒め合いになっちゃったね。

飯豊:自分自身の成長で言うと、カメラの前に立っても怖くなくなりました。こういうふうにやろうってお芝居をつけていくんじゃなくて、その時に思ったものとかを出していこうって思えるようになったんです。泣きのお芝居とかも構えたりすることなく、その場の雰囲気で感じて、時間をかけずにできるようになりました。去年は感情的な部分は結構苦戦したのに、この1年で学んだことを生かした結果、やりやすくなったのかなって。そんなわたしたちの成長した部分にもぜひ注目して見てください。

(取材・撮影・文:名鹿祥史)

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