池脇千鶴「悩んだ」14年ぶり民放連ドラレギュラーで長瀬智也と初共演

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長瀬智也主演の新ドラマ『ごめん、愛してる』(TBS系列、毎週日曜21:00~、7月スタート)で、池脇千鶴が出演することがわかった。池脇が民放連続ドラマに出演するのは、2003年に放送された『大奥』(フジテレビ系)以来14年ぶりとなる。

本作は、2004年に韓国KBSテレビで制作された同名作品の日本リメイク版。“自分という存在を認め、愛してくれる誰か”をひたすらに求める登場人物たちを通し、いつの時代にも通じ、朽ちることのない繊細で普遍的なテーマを、2017年に舞台を移して紡いでいく。幼い頃母に捨てられたことにより不遇な環境で過ごし、裏社会を居場所として生きている主人公・律を長瀬が演じるほか、律と運命の出会いを果たす凛華を吉岡里帆が、アイドルピアニストとして活躍するサトルを坂口健太郎が、そして自分が産んだ律がそばにいることに気づかず息子のサトルを溺愛する元一流ピアニスト・麗子を大竹しのぶが、それぞれ演じる。

映画『そこのみにて光輝く』で第38回日本アカデミー賞優秀主演女優賞や第9回アジア・フィルム・アワード最優秀助演女優賞を受賞するなど、演技が高い評価を得ている池脇。本作では、幼少期の事故により、高次脳機能障害高次脳機能障害を抱えた女性・河合若菜を演じる。脚本を務める浅野妙子とプロデューサーの「無垢で本能的に深い愛情を持ち、律を強く求め続けるという表現の難しい役柄を演じることができるのは池脇しかいない」という熱烈なアプローチを受け、出演を決意したという池脇。「普遍的な愛の話で、良いなと思いました。私の一人よがりの感覚ではなく、今観る方々にとってはとても新しく響くかなと。いろいろな広がり、可能性を感じました。若菜という役をいただき悩みましたが、プロデューサーにぜひと熱心に言っていただいて“じゃあ、一緒に頑張ってみようかな”と私も思って。背中を押されたので決めた、という感じです」と決意までの経緯を語る。

若菜が持つ高次脳機能障害は、事故や病気などが原因で脳が損傷し、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの症状により日常生活や社会生活に影響が出ることがある。一見健常者と同じように見えるが、複数の障害を併せ持ち、症状も多岐にわたるため、周囲からなかなか理解されにくい障害だ。律と同じ児童養護施設で育った若菜も8歳の息子を持っているが、知能が事故の時と同じ7歳程度で止まってしまっている。

この難役を演じるため、池脇はいろいろな本を読んだほか、自ら何度も取材に赴き、障害を理解しようと関係者に質問を重ねるなどして勉強。「動きやお芝居のヒントがあったらと思い、3人の高次脳機能障害の方とお話ししました。たわいもないことばかりを話しましたが、私にとってはとても身になるもので、いろいろな表情を見せてくださったり生活の一部を見せてくださったり。おしゃべりをすることで、掘り下げて得られたものがありました。取材させていただいた中でいろいろなエッセンスを使い、自分なりに若菜像を作り上げることができました」と手応えを語る。

池脇の撮影は、律と若菜が25年ぶりに再会するシーンからスタート。「ずっと会いたかった幼馴染の律が帰ってきた」と、若菜が子どものように大喜びするくだりだ。若菜は憎む、恨むといった感情のない気持ちの大きな女性。それだけに、律にとっては「自分が守らなければ」と思わせる存在でもある。初共演となる長瀬については、池脇は「律と接してみて、若菜としては懐かしいし、嬉しい記憶がぱぁっと花咲いたような感じでした」とコメント。そして、「(民放の連続ドラマは)久しぶりですし、新鮮な気持ちで楽しもうと思っています。私の役柄は理解しにくい部分もあるかもしれません。広い心で観て、ドラマ全部をまるごと楽しんでいただければ」と呼びかけている。

このほか、サトルが夢中になる個性的な天才サックス奏者・古沢塔子役に大西礼芳が、律の出生の秘密を知るゴシップ記者・加賀美修平役に六角精児が、麗子のマネージャーで凜華の父・三田恒夫役に中村梅雀が決定している。

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