新垣結衣『逃げ恥』ギャラクシー賞月間賞に「結婚や夫婦の本質見えた」

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新垣結衣主演で、2016年10月期に放送された連続ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系列)が、「ギャラクシー賞12月度月間賞」を受賞したことがわかった。

海野つなみの人気同名コミックを原作とした本作は、職なし、彼氏なしの森山みくり(新垣)と、35年間彼女なし、恋愛経験ゼロのサラリーマン・津崎平匡(星野源)が、夫=雇用主、妻=従業員という雇用関係を結び「就職としての結婚」をする社会派ラブコメディ。エンディングで流れる「恋ダンス」や、劇中に散りばめられた「ムズキュン」(じれったくムズムズしながらも胸キュンすること)が多くの視聴者のハートを射止め、社会現象に発展するほど人気となった。

受賞理由を示した選評、峠田浩プロデューサーのコメントは以下の通り。

<選評>
この物語の核心は、平匡と、それに答えたみくりの丁寧かつ誠実な台詞ではないだろうか。最終回、風呂場の扉を挟んだ内外での会話などに象徴的に表れていた。大学院出身なのに就職先のない女子学生は、現実に多くいる。そこに主人公を求めるのは案外難しい。原作者、脚本家にエールを送りたい。契約結婚という設定から、結婚や夫婦の本質が浮かび上がってくるストーリー構成は見事だった。主人公たちのやり取りが、恋愛に不器用な現代人を巧みに表現していた。

<プロデューサー・峠田浩コメント>
『逃げるは恥だが役に立つ』は契約結婚から全てが始まります。「結婚=恋愛+家事労働」、企画書にはこんな一文がありましたが、結婚から恋愛を除くと夫婦には何が残るのか……、夫婦に必要なものは……。海野つなみさんの描く素晴らしい原作を大切に、キャスト・スタッフ一同そんな思いでこのドラマを作りました。今回、「結婚や夫婦の本質が見えてくる」という評価をしていただき、このような賞をいただけたことは大変光栄です。もうひとつ、このドラマでは「色んな生き方を肯定したい」という思いがありました。ドラマ内では「呪い」と表現しましたが、生きていく上で縛られがちな「こうあるべき」という考え方を少し忘れて、その上で、人と人が真摯に向き合っていく。そんな思いを込めたストーリーやセリフをひとつひとつ大事に積み重ねてくれた脚本家の野木亜紀子さん、その世界を素晴らしい演技で表現してくれた新垣さんや星野さんなど出演者の皆さん、そして、ドラマ作りを精一杯楽しんでくれたスタッフで、この受賞の喜びをしっかりかみ締めたいと思います。本当にありがとうございました。

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