松田翔太、念願叶い密入国者社会の警察役に!『ディアスポリス』ドラマ化&映画化

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2006年から2009年にかけ、週刊『モーニング』(講談社)で連載された漫画『ディアスポリス-異邦警察-』(漫画/すぎむらしんいち 脚本/リチャード・ウー)の一大映像化プロジェクトが始動。俳優の松田翔太を主演に、MBS/TBS系ネットにて4月よりテレビドラマ化、そして夏には映画化されることが発表された。

原作は、東京に密入国している外国人だけで構成された秘密の自治社会を舞台に、複数の言語を操る国籍不明の裏警察官・久保塚早紀が弱き者を助ける様子が描かれた傑作コミック。アンダーグラウンドな設定や、久保塚の個性的なキャラクターで人気を博し、第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品に選出された。

テレビドラマ版&映画版で松田が演じるのは、この主人公・久保塚。また、ドラマ版の監督には、日本の映画界を担う冨永昌敬監督、茂木克仁監督、真利子哲也監督、熊切和嘉監督が集結。映画版では熊切監督がメガホンを取ることが決定しており、これは映画「私の男」でモスクワ国際映画祭グランプリ受賞後初の作品となる。

原作をリアルタイムで購読し、「映像化される時は久保塚役を演じたい」と熱望していたという松田は「このような作品に参加できて、心から嬉しく思います。この作品を通して、4人の映画監督と一緒に撮影をし、色々なアイディアを頂けて、僕にとっては本当に幸せな現場でした。このような企画は貴重だと、僕もスタッフも全員思っていたのではないでしょうか。ヒロインが出てこない男だらけの現場で、辛いシーンもたくさんありましたが、みんな作品を楽しみながら撮影できたと思います。残っていく作品の一つになっていけば」と意気込みを寄せる。30歳という節目の年を迎え、今までのキャリアを全てぶつけて本作に挑むことを誓っている。

また、テレビドラマが放送されるのは、「深夜食堂」「闇金ウシジマくん」シリーズなど、映画化もされた多くの話題作を送り出し、この春8年目に突入するMBS・TBS系列の深夜ドラマ枠。この度、新たに「ドラマイズム」という枠名が掲げられ、気鋭のキャストやクリエイター陣による、さらにエッジの効いた“熱のあるドラマ”を、ジャンルにとらわれることなく届けるという。制作陣・原作者のコメントは以下の通り。

<熊切和嘉監督>
荒唐無稽なようでいて、実は非常に現代的なテーマ性、解決出来ない問題をはらんでいるところに惹かれました。とはいえ、これはあくまで活劇です。テレビ版は軽妙に、映画版はハードに、めいっぱい走り抜けました。何よりスタッフたちの愛と、松田くんはじめ、俳優たちの肉体が最大の武器でした。

<冨永昌敬監督>
例えばハッチョンベイのような極端な登場人物が実際に存在した場合……普段は殺し屋でも人買いでもなく人並みの日常生活を送っていると考えた場合。当然彼は買い物にも出かけるし、休みの日は子どもと遊びもするし、自転車にも乗るし、仕事が忙しい日は妻に「遅くなるよ」とメールを送りもするはず。そんなことを一方で想像しながら、久保塚署長やアーさんや鈴木が息づくリアルな裏都庁を作り上げました。

<真利子哲也監督>
ここに集まった面子はあまりにも自由で、中心に立つ松田翔太は誰より気合いが入っていて、みんなでせめぎ合いながらも触発され、只事ならないものになったと思ってます。

<茂木克仁監督>
街中を松田翔太が時速40キロを越えて走る姿を目の当たりにした時、最高にクレイジーなドラマだと確信しました。

<原作:すぎむらしんいち>
このマンガは今読み返しても面白い! だから今映像化すればさらにもっと面白いに決まってます! 早く観たいです!!

<原作:リチャード・ウー(長崎尚志)>
以前あるプロデューサーから「あれだけは映像化不可能ですよ」と言われたことを思い出します。したがって、ついこの間まで「どうせお蔵入りだろう」と信じていました。本気なんですね。プロデューサー、監督、スタッフ、俳優の皆様方の勇気にエールを送ります。

<プロデューサー>
もともと原作の大ファンで、なぜ実写化されていないのかずっと疑問に思っていました。原作は2006年と少し前の作品ですが、原作にあるテーマ(難民の問題)は今でもリアルでタイムリーな問題です。2020年の東京オリンピックに向けて今後、海外の方々がよりたくさん日本に来る状況の中で、今この作品に挑戦する意味があるのではないかと思ったのと、同時に原作自体が映画を漫画にしたような作品だったので、実際に生身の人間が演じてみれば非常に面白いエキサイティングな映像作品になるだろうという確信がありました。ただ、原作の世界感や設定をしっかり描こうと思った時、単純に映画だけでは収まりきらないし、もったいないと思い、テレビドラマと映画とを合わせた大きな映像化プロジェクトで進めて行こうと思いました。また、テレビドラマはどちらかというと“日常”を見せる部分があり、映画はそれを飛び越えていく“非日常”見せる部分がある中で、原作自体がその両極端の両方の部分を持つ作品だったので、テレビドラマと映画を併せてやるのはとても理にかなっており、原作の持つ魅力を最大限に引き出すことができたと思っています。是非、合法スレスレのエンターテインメントを楽しみにしていてください!

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