顔も知らないSNSの相手が心の拠り所 家族解散の行末とは!?『向かいのバズる家族』

公開: 更新: 読みテレ
顔も知らないSNSの相手が心の拠り所 家族解散の行末とは!?『向かいのバズる家族』

内田理央が主演の連続ドラマ『向かいのバズる家族』(読売テレビ・日本テレビ系、毎週木曜23:59〜)の第9話が5月30日に放送された。SNSでバズった篝家は、「方向性の不一致」として、家族を解散しソロ活動する道を選ぶ。離れて暮らすそれぞれの様子を描いた第9話では、Twitterで「本当に家族解散するって凄いなww」「私も家族解散してるからしっくりくる」「何歳になってもそんなの悲しいよ…」などの感想があがっていた。

カフェで店長を務めるあかりは、偶然客がSNSに投稿した謝罪動画がバズり、フォロワー1万人を超える人気者になった。最初は浮かれ気分で、自分目当てに店に来るたくさんの客たちに笑顔で振舞っていたが、だんだんと自分を取り繕うことに疲れ、心の拠り所も価値判断もすべてがSNS頼りになってしまっていた。世の中に唾を吐くナマハゲチョップという動画配信が唯一のストレス発散方法だったが、投稿回数も減り、ストレスを溜め込んでしまったあかり。浮き彫りになるのは修復不能な家族関係だった。「どんな時も心から笑ったことなんてない」というあかりの一言をきっかけに家族解散を決めた篝家は、それぞれの道を歩み始める。

解散宣言から一夜明けると、清々しい気持ちでそれぞれが荷物を持ち出かけていく。あかりはネットカフェや漫画喫茶を転々とし、父・篤史(木下隆行)は会社で寝泊まり。母・緋奈子(高岡早紀)は高級ホテルで羽を伸ばし、弟の薪人(那智)は友達の家に転がり込んだ。そんな中、緋奈子は相変わらず料理チャンネルの投稿を続け、家族解散のこともあっさり話してしまったため、この噂はSNS上で再び拡散された。

それから数日が経ったある夜、あかりは家の近所のたい焼き屋に並ぶ祖父・清史(小野武彦)を目撃する。何も知らない清史がいつものように家に遊びにくると察したあかりは慌てて家に帰る。清史の前では仲のいい家族を演じてきた篝家。傷つけたくない一心で誰も居ない家まで急いだ。しかし、家ではホテルライフを楽しんでいるはずの緋奈子が待ち構えていて、なんとかごまかすことに成功した。清史が帰ると、「次の一歩を踏み出さなくちゃ」と言いながら素っ気ない態度ですぐにホテルに戻ってしまう緋奈子を見て、あかりは少し寂しい気持ちになった。その夜、星を見ながらトゥナイトスターという顔も知らないアカウントに「お星さま 私のことが見えていますか?」とメッセージを送る。あかりは、幼い頃に公園でジャグリングの練習をしていた初恋のお兄さんから、いつも星のシールをもらっていたことを思い出していた。

翌日、涼太と会う約束をしていたあかり。いつも笑顔でいることを求める涼太に疲れてしまっていたが、気持ちを切り替えて楽しく過ごそうと心に決めていた。しかし、またしても涼太が、あかりのすべてを知りたいと、過去のことや今の気持ちを話すことを要求され、あかりは逃げるように立ち去ってしまった。その夜、久しぶりにナマハゲチョップを更新。過去のコメントを振り返っていると、父のアカウント・バトルフィーバーからのアドバイスを発見。それを採用し、視聴者から寄せられた悩み相談に答えるコーナーを実行した。

相変わらず、顔も知らないトゥナイトスターとやりとりをするあかり。「目を閉じてごらん。今、思い浮かんだ顔、それが本当に好きな人だよ」と言われたあかりの頭の中には、トゥナイトスターが浮かんでいた。

翌日あかりがカフェで働いていると、あかりの誰にも言えない秘密を握ってる元彼が来店する。そして、涼太よりも自分の方があかりのことをよくわかっていると話し、再び付き合いたいと申し出た。

その夜、元彼の来店で明らかに元気が無くなっていたあかりを心配した店員の盛田桃(小川紗良)は、あかりを自宅に招待し、ガールズトークに花を咲かせた。そこであかりがトゥナイトスターに「会いたい」と送ったら「僕たちは会わない方がいい」と言われたことを話した。すると桃は、普段は優しいのにそこだけきっぱり断るということは、あかりの知り合いである可能性があると切り出す。予想外の発想に焦るあかりだったが、それなら余計会ってみたいと思い、もう一度「私たち会ったことありますか? だとしたら会いたいです。どうしても、どうしても会いたいです! 明日、カフェコロナで待ってます」とメッセージを送信。するとすぐに星の絵文字が返ってきた。

家族解散により、SNS上の顔もわからない誰かに支えられて生きているあかり。そんな家族の様子にTwitterでは「家族ってなんだろうって考えさせられるね」「切ない…」「そんな時もあるよね、わかる」などの声があがっていた。

次回はついに最終回。トゥナイトスターの正体や、バラバラになった篝家の運命、涼太との恋の結末から目が離せない。

【文:牛窪 梨花】

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