最強のお国言葉、大阪弁!でも大阪の人は共通語をうまくしゃべれない? ここがオモロイ!「秘密のケンミンSHOW」

公開: 更新: 読みテレ
最強のお国言葉、大阪弁!でも大阪の人は共通語をうまくしゃべれない? ここがオモロイ!「秘密のケンミンSHOW」

大阪弁は楽しい。他県民でも、ついつい使いたくなる魅力がある。「何言ってるんだよ」と言うと責めてる感じなのが「何言うてんねん」と大阪弁っぽく言うだけで、やわらかくなる。ただ、中途半端な大阪弁を大阪府民の前で使うと叱られてしまうが。

若い世代にも大阪弁は人気で、10代が選ぶ「憧れる方言TOP10」の堂々1位に輝くほどだ。SNSでも「ワロタ」「それな」などの大阪弁っぽい言い方が当たり前のように使われる。東京・渋谷で若い女性たちに聞くと、「ゆうて」「やめてもろて」などをよく使うそうだ。

では逆に、大阪府民は共通語をどう思っているのだろう。なんばで見かけた夫婦に聞くと「使わない、使えない。おかしなりますでしょ」と答える。「気持ち悪い」とまで言う。「関西から東京に出て行った漫才師が共通語使ってるのものすご違和感アリアリ。むちゃ感じ悪い」そうだ。

若い女性二人連れに聞いても「使わない」と答える。国語の授業では?と聞くと「関西弁のイントネーションが出てる」そうだ。他にもいろんな人に聞いてみても「なんで使わなあかんの?」「個人的にですけどダサい」と、共通語を忌み嫌ってる感がある。

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そこで、インタビューにあえて共通語で答えてもらうようお願いしてみた。健康診断に同僚と行くところだという二人のお兄さんに、そのことを共通語で説明してもらうと「今日・・・今日健康診断・・・行って同僚・・・」と文章がおかしくなってしまった。
「3年間沖縄に住んで半年前に大阪に戻ってきて、何一つうつってないですよ」と、どこに住んでも大阪弁でしか喋れないと言っていた。

つまり大阪府民は、共通語が苦手な上にうまく話せないということか?

先ほどの二人連れの女性に、その日は何をしに行くのかを共通語で説明してもらった。
「住吉区の方から・・・ベビタピ屋さんに・・・行きます」って、カタコトの日本語みたいになってる。

いかにも大阪のしゃべくり姉さんコンビに共通語はどうかと聞くと「喋れるて」というのだが、いざ共通語で会話してもらうと「今日いいじゃん」「そうじゃんそうじゃん」と会話にならない。「日本語分かれへんなってくる」と戸惑っている。
別の夫婦に共通語で喋ってもらうと「今日はカキ食べるんだよ。生で食べるんだよ。レモン絞ってさあ」と、めちゃくちゃぎこちない。「本当においしいんだよ。最高だぜ」明らかに無理をしていて奥さんに「気持ち悪い」と言われてしまった。

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女性3人連れにも聞いてみた。いちばんハードルが高いのは「じゃん」だという。言ってみてと促すと「言えない言えない」とかたくなに拒む。今年4月に上京したひとりが「飲んでないじゃん、とか言うよ」というと他の2人が「いや〜〜」と強い拒否反応。

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二人連れのお兄さんが言うには「だよね、を使うと恥ずかしい。魂売った感がある」のだそうだ。

どうやら大阪府民は共通語がしゃべれないと言うより、共通語をしゃべるのが嫌いなようだ。嫌いだし恥ずかしいので、共通語でしゃべってと言われても嫌な気持ちが邪魔してしゃべれなくなってしまうのだろう。

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大阪にとっては東京は絶対に屈服したくない相手。他県民が東京に出てきたら合わせなきゃいけない気持ちになるのでしゃべれるようになるが、大阪府民は合わせようとしない、合わせたくないのだと思われる。

考えてみたら、共通語をしゃべらないといけない、というのは思い込みかもしれない。生まれた土地の方言で通したっていいのだ。他県民も、そんな大阪府民の心意気を真似してもいいかもね!

【文:境 治】

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