菅田将暉『3年A組』最終回はカメラ目線で視聴者へ授業「自分に言われてる気がしてゾクッとした」

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菅田将暉主演のドラマ『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系、毎週日曜22:30~)の最終話が、3月10日に放送。インターネット上では、菅田の授業に心打たれる視聴者が続出した。

クラスメイトに、自殺した景山澪奈(上白石萌歌)と死ぬ間際まで一緒にいたことを告白した茅野さくら(永野芽郁)。フェイク動画が流出してマインドボイス(SNS)で炎上し、幻聴が聞こえるようになっていた景山は「楽にさせてほしい」と屋上から飛び降りたことを明かす。茅野は景山の手を取ったが、彼女の言葉を聞いて手を離してしまったことを振り返り「私が殺した」と語った。

その頃、3年A組の担任・柊一颯(菅田)は、屋上でマインドボイスを使い「すべてを打ち明ける」と生配信を開始。生徒は先生が自殺するのではと屋上に向かい、柊が景山を殺した犯人であると断定しているネット民は、彼を叩こうと待ち構えていた。

そんなネット民をよそに、まず証拠となった動画自体がフェイクであり、景山の自殺とは何も関係ないことが明かされる。戸惑いつつも叩くネットに柊は「これがオレの立てこもった最大の理由」と一言。SNSによる暴力を世に知らしめるため、フェイク動画を使って状況を二転三転させることで、いかに不確かな情報で踊らされているのかを分かってもらうことだったという。

ネットに対し「この10日間でどれだけ自分たちの意見を変えた?」と問いかける柊。「関係ない」というユーザーに対しては「周りに流されて意見を言うことしかできないお前に言ってんだよ!」と激怒し「お前らネットの何千何万という悪のナイフで何度も刺されて景山は殺されたんだよ」と叫んだ。

これまで正義感を振りかざしていたのに分が悪くなると子供のように責任転嫁をはじめるマインドボイス利用者に「つまんねー生き方してんじゃねーぞ」と説教。それでも誹謗中傷を浴びせてくると柊は「きっとほとんどの人間は痛くも痒くもないだろう」と嘆く。「でも、誰か1人でいい。感情に任せた言葉が景山のような犠牲者を作るかもしれないと思って踏みとどまってくれたら、俺がここに立っている意味がある」と涙。その1人が10人100人と増えるよう祈り、配信は終了した。

ここで茅野が屋上に到着。景山と同じように柊が飛び降りようとすると、茅野がまたも手を取る。「楽にさせてくれ」という柊だったが、今度こそと茅野は手を離さない。他の生徒の助けもあり、柊を救助。改めて柊は茅野に「お前が本当に景山の手を放したのか?」と質問を投げかける。茅野が「生きてほしかった」と本音を話すと「そうだろ? お前は離さなかったんだよ。だからもう自分を責めるな」と彼女の傷ついた心を救い、本当の意味で授業は終焉を迎えた。

その後、柊は逮捕。パトカーに乗り込む柊を追いかけてきた生徒たちに向かって「みんないい顔してるな。卒業おめでとう」と笑顔をみせていた。

ネットでは、柊が屋上で訴えるシーンのほとんどがカメラ目線であったことについて「制作者の強烈な意図を感じた」「ドラマと現実がごっちゃになってる」「自分に言われてる気がしてゾクッとした」と感動の声が寄せられた。ドラマのネット民からは誹謗中傷を浴びた訴えが、現実世界ではしっかり届いているようだった。

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