帰ってこないメロス…世にも奇妙なラブホテル話に福山雅治「もちろんドラマ化可能」

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福山雅治×バカリズムの“朝ドラマ制作プロジェクト”を追う不定期特番『ご参考までに。』(日本テレビ系、24:09~※不定期放送)の第4弾が、12月17日(月)に放送された。

同番組は、ドラマに出る人、作る人、見る人が一堂に会する、今までにない、ちょっとディープな“ドラマ”トークバラエティ。今後制作するドラマのテーマや題材を決めるため、福山とバカリズムが“ドラマのような人生を送る波乱万丈な人々”の密着取材VTRをチェックし、スタジオに集まった女性の声も参考にしながらトークを展開。実際にドラマ化できそうかを2人がジャッジする。2018年4月2日に初回、その後、不定期で3回放送されている。

これまでの放送で福山が涙した実話ドラマとして、「Doctor - XX(チョメチョメ) 泌尿器科医・二宮典子」を冒頭に紹介。中年の夫に前立腺がんが見つかるというシリアスなシーンから始まる。妻は主人とまだ一緒にいたいからと、「勃起する神経は全部取ってください」と頭を下げる。しかし、夫のほうは「俺は勃起する神経を取らない」と主張、それに妻は「いつ使うのよ!」と、夫婦で押し問答。結局、手術することになるが、直前に夫は「使うか使わないかが問題じゃない、勃つか勃たないかが問題」と最後の訴えを……。福山も「そう、それが言いたかった」と同調した。

収録が終わった後にも、福山はスタッフに泌尿器科ドラマをほめちぎる。そこで、下ネタが大好きな福山のためにと紹介されたのが、今回放送された「ラブホテルの朝」の話だ。

まずはホテルの重要な作業・清掃についての映像が。あるホテルの従業員は、部屋の回転率を多いときには1日4回転半と語り、なるべく15分以内には1部屋を終わらせるという。顔を見られたくない客のことを考えて、表のエレベーターは使わず、階段を使用。さらに、部屋の使用状況が分かるモニターを見て、使用中、清算中、空きなどを確認、さらに、監視カメラで廊下に客がいないのを見た上で、部屋に向かうという徹底ぶりだ。

ラブホテルの朝は、宿泊客のチェックアウトラッシュに加え、空室が出ると、朝から続々とチェックインが入り、慌ただしい。日中の利用客にはスーツの男性客が多いらしく、仕事中に利用しているのだろうとのこと。そして、ラブホテル評論家の日向琴子氏は、不倫カップルが多いのは、朝から夕方にかけてで、朝に利用することが多いのはシニア層だという。

また、ラブホであった実話を集め「世にも奇妙なラブホテル話」と題し、ラブホテル勤務20年の店長が印象に残った実話を、オムニバスドラマとして2話紹介。1話目は、ROOM1「メロス」。チェックアウトの電話の声が変だった男性が印象的だったという。チェックアウトしたいが金が足りず、おろしに行きたいとフロントにコールしてきたので、カードの支払いを提案したが、拒否。不倫の客は明細を恐れて、クレジットカードを使いたがらない、という“ラブホテルあるある”があるそうだ。

そこで部屋に行き、「女性のお客様だけ残して、お金をおろしに行ってもらっていいですか」と伝え、男は金をおろしに出て行く。このように女性を人質にお金をおろしに行く客を、「走れメロス」になぞらえて、「メロス」と呼んでいるそう。しかし、今回のケースの場合、メロスではなかった。3時間たってもメロスは帰ってこず、女性は号泣。しかし、店長が「従業員と一緒に銀行に行って、お金をおろしてもらってもいいですか?」と聞くと、女は豹変。「お金を払ってくれる人がいればいいんだよね?」と違う男を呼び出し、ことに及んだ後、その男が支払ったそう。

もう1人の印象に残っている客は、毎回1人で来る常連客の話・ROOM2「バッグの男」。2年前から決まって朝、2週間に1度、大きな荷物を抱えてやってくる。いつも休憩とサービスタイムを利用して、朝から夕方まで滞在するという。後から女性が来るわけでもなく、部屋や風呂なども綺麗に使用されていたが、ルームサービスを頼むときは、いつも二人前。スタッフの間でも、何をしてるのかと話題になっていた。

そんな中、新人スタッフのマリアがその客が利用した後の部屋を清掃中、悲鳴をあげる。客が大きな荷物を抱えていたことから、死体を発見したのかと、急いで部屋に向かう店長。意を決して、ふくらんだ布団をめくると、そこにあったのは、所々ビニールテープで修正された跡がある全裸のラブドールだった。店長は安堵し、ゴミに出しておくようにマリアに指示。しかし、翌日急展開を迎える。

その常連客が焦った様子で、ラブドールの安否を確認しにホテルに駆け込んできたのだ。あまりの剣幕に店長も一緒にゴミ捨て場に向かい、無事ラブドールを救い出した。そこで客が店長に過去を話し始める。5年前に自身が大病し、医者から5年も持たないと言われたそう。客には和貴子という妻がいて、「私が絶対治してやる」と言い、全国中の医者という医者をかけずり回り、結果的に客の病気は治った。だが今度は和貴子が病気に。発覚時には手遅れで、2か月であっというまに天国にいってしまったという。客は、和貴子に何もしてやれなかったからと、ラブドールに和貴子と名付け「してやれなかったことをしてあげたかった」と涙を流したのだった。

これを受けて福山には、「ちょっと奇妙なラブホテルの朝、ドラマになりますでしょうか?」との問いが。「もちろん可能」との答えとなった。

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