日本一のグルメブロガー・フォーリンデブはっしーが提言!吉野家牛丼のうまい食べ方

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グルメブロガーとして、日本でトップクラスのアクセス数を誇るフォーリンデブはっしーさん。年間1000軒以上のお店を食べ歩いているだけあってリアルタイムの食の情報に精通し、おいしく食べる方法、食に関する知識も豊富で、その人気はSNSだけに留まらず、農水省の国産食材アンバサダー、肉フェス応援団長などを務めて食の素晴らしさを世間に広めたり、グルメ系の番組にも多数出演したりとグルメエンターテイナーとして活躍の幅を広げています。

そんなはっしーさんは、3月22日に放送されるスペシャル番組「~超絶!食べテク レボリューション~いただきマスターズ!」に出演。この番組は、料理の食べ方を究めた達人“いただきマスター”たちに、料理のおいしさを極限まで引き出す「食べテク」を教わるという内容。はっしーさんはこの番組の中で、あの「吉野家」の牛丼を味わい尽くす驚きの食べテクを紹介してくれます。

今回「読みテレ」では「いただきマスター」のはっしーさんに取材を敢行。番組内で紹介する牛丼の食べテクの話に始まり、グルメ番組への思い、今後流行りそうな食べ物、など食にまつわるお話をじっくりお聞きました。

【聞き手/文:下田和孝】


◆食をエンタメ化して笑顔の輪を広げていきたい!

―今回、スペシャル番組「いただきマスターズ!」に出演されてみていかがでしたか?

「今回出演させていただいた『いただきマスターズ!』は、これまでの料理番組と違った視点で食を切ってくれるので、単純にここがおいしいよって事だけじゃない、いろいろなグルメの楽しみ方を見せられて、個人的にも嬉しいですね。僕は単純においしいものを伝えていくだけじゃなく、食をエンタメ化して、楽しくおいしく感じてもらう事で、食を通じて、笑顔の輪を広げていきたいと思っているんです。それは僕の私生活にも表れていまして、決して自分が良いものを食べたい、特別扱いされたいって事ではなくて、読者や視聴者の方が全く同じものを食べて、同じ笑顔になってもらいたい。それをゴールに設定しているので、常連メニューや常連だけを特別扱いするお店はあんまり好きじゃないですし、数年前からレセプションや無料招待は全てお断りして、しがらみのない生の情報をお届けするように頑張らせてもらっています」

―作り方にこだわった料理番組はあっても、いただきマスターズのように食べ方にこだわる番組はあまりなかったと思うんですが、この企画を聞いた時はいかがでしたか?

「(僕に)もってこいの番組だなと思いましたね。たまたま今回の企画が牛丼チェーンの食べテクを何人かで紹介するっていう話でしたけど、焼肉とか、鍋とか、それぞれに自分なりの食べ方はあるんですよ。今回は大衆チェーンで皆さんがマネしやすいというのもあって吉野家さんを取り上げることになったんでしょうね」

―はっしーさんはここ数年でテレビ出演も増えていますが、テレビに出るようになったのはいつ頃ですか?

「3年前に初めてテレビに出させてもらって、ここ1年ですごく増えてきました。元々、ブログから始めまして、今はインスタも含めて、自分で言うのもなんですけど、一応、外食専門家のカテゴリーでは、ブログもインスタも日本一の支持を頂いています。普段、静止画の僕しか見られないので、『動画で見られて嬉しい』と言ってくれる読者さんもいます。あと、グルメは“シズル感”を持ちながら見せる動画の方がより食べたいなという気持ちになると思いますし、自分の活動とテレビの企画がうまくマッチして、食の情報を広げていけたらなと思いますね」


◆はっしー流 吉野家牛丼の「食べテク」を披露!

―今回、実際に吉野家の店内でロケをされたそうですね。

「(ロケは)楽しかったですね。僕はホントに365日、毎日外食生活なんですけど、やっぱり仕事がバタバタして、時間がない時があるんですよね。そういう時にサクッと10分、15分で食べられるファーストフードはすごく重宝しています。そして、一般的なお店と違うのは、どこに行っても同じものが食べられるという安心感。同じものが出てくるからこそ、お客側としても自分なりのアレンジができて、よりおいしく楽しく食べられる」

―この番組ではっしーさんが紹介する吉野家の牛丼の「食べテク」について簡単に教えていただけますか?

「僕は『牛丼のミルフィーユ』というものを紹介しました。簡単に言うと、ご飯、お肉、ご飯、お肉、ご飯、お肉、ミルフィーユのように重ねるアレンジですね。一番下に紅ショウガを入れておくのがポイントです。やっぱり牛丼屋に行くと皆さん牛丼を頼みがちですけど、そこを牛皿とご飯と別盛りにして、自分なりにアレンジする。理想を言うと、もう一杯、空の丼があると作りやすい。頼んだら出てくるとは思うんですけど、忙しい店員さんに迷惑をかけると思ったので…」

―この「食べテク」が生まれたきっかけを教えて下さい

「時間がない時、本能のままにガッ~と牛丼をかき込むじゃないですか?気付いたら牛肉がなくなって、ご飯だけ残っているみたいな…。僕は無類の肉好きなので、肉を余す事なく楽しみたい。どこを食べても肉に突き当たるという快感。それを突き詰めた時にご飯の中にも肉があるべきという結論に至ったって事ですね。牛丼ミルフィーユは全部で3つポイントがあるんですよ。1つは肉をどこでも余す事なく最後まで楽しめる。もう1つが最後の清涼剤となる紅ショウガが底に敷き詰められている。そして、3つ目が牛皿定食をつゆだくで頼んで、汁の半分を丼に入れ、残った半分はサラダにかけるんですよ。そうすると、肉汁ドレッシングでサラダが食べられる。デブ的にはサラダを食べると背徳感があって、痩せちゃうんじゃないのかなと思うんですけど、肉汁で食べるサラダは肉料理として認定できるレベルなんですよ(笑)」

―「ミルフィーユ」以外にも、おすすめの牛丼のアレンジはありますか?

「今回番組では紹介できなかったのですが、ご飯を卵かけご飯にして、その上に牛肉をかける。そうするとご飯とお肉の一体感が生まれるんですよね。丼物ってご飯の上におかずを載せたら成立するって問題ではなくて、たとえばチキンナゲットを丼物にして食べようと想像してもらうと、だんだん口の中が乾いてきそうな感じってありますよね?そこにBBQソースとかをかけるだけで、ごはんとの絡みが良くなって、一体感が生まれる。溶き卵を混ぜることで、ご飯がトロトロになると、牛肉との絡み方が変わってくる。まさにこの一体感は牛丼が飲み物になる瞬間(笑)。この卵かけご飯の中に納豆を入れると、納豆がまるで飲み物におけるタピオカ的な存在にもなりますね(笑)。

あとは吉野家さんじゃないんですけど、トロロを置いてるお店があったりするので、そういう時は牛丼の上にまんべんなく、牛丼が見えなくなるくらいまでトロロを敷き詰めると、これが、カプチーノ牛丼です(笑)。それを単なる牛丼トロロかけって思って食べるのと、これはカプチーノ牛丼だと思って食べるのでは楽しさが変わってくるじゃないですか?楽しい気分になると、食後の仕事も頑張ろうって活力をもらえますし、そうやってお客さん自身もお店と一緒に楽しみながら食と向き合うと、人生がより華やかになっていくのかなと思いますね」

―料理のアレンジは食べながら考えるんですか?それとも直感的に浮かぶものですか?

「直感で浮かぶ時もありますし、何でそうしたらおいしくなるのか、理屈を積み重ねますね。単純においしそうっていうのもありますけど、理屈でこうしたらおいしいんじゃないかと考えます。その結果、ミルフィーユ牛丼って思われたら、ちょっと恥ずかしい所があるんですけど(笑)。誤解されたくないのは、お店が出してくれる商品をリスペクトして、まずはそれを楽しんだうえでのアレンジということですね。」


◆唯一苦手な食べ物はなんとあのパン!?

―そもそも、食べる事が楽しい、好きだなと思ったきっかけはお母さんの手料理ですか?

「そうではないですね(笑)。我が家はほとんど外食しなかったんですよ。おいしい料理を食卓に並べてくれた尊敬する母親ですし、何でも作れるし、何でもリクエストに応えてくれるので、あまり外食をしなかった。多分、その反動もあるんでしょうね。中学、高校、大学は体育会柔道部で、部活帰りになけなしのお金で路地裏の安くて美味しい定食屋さんを見つけて、行ったりするのが好きだったんです。外食ばかりの家庭で育って、家庭料理の研究家になっている方が周りでは多いですね。未知なる領域への開拓というのもあるんでしょうね。僕は食通って言われるのがむずがゆくて、自分はただの食いしん坊代表だと思っているんです。慶應に通っていたので、学生時代は日吉の柔道部寮に住んでいて、キャンパスが三田だったわけですよ。日吉から渋谷まで電車で行って、渋谷から三田まで、柔道着を入れたバッグで抱えながら小走りみたいな感じで毎日歩いていたんですね。途中にある恵比寿、広尾、白金の路地裏って実は安くておいしい定食屋がたくさんあったんです。そういうお店を自分の足で見つけて開拓するのが楽しかったというのはありますね。それが今に繋がっていて、ミシュラン三ツ星店を全制覇したいとかは、実はそんなに興味がないんです。もちろん、勉強のために行ったりはするんですけど…。それよりも安くて、おいしくて、予約がとれて、しっかり太れる、この4条件が大事ですね(笑)」

―おいしいものを食べられるなら太っても構わないですか?

「そうですね(笑)。もちろん健康であるべきだと思っていて、健康的なデブじゃないと料理がおいしくなさそうに見えてしまう事があるので…。健康にはすごく気を使ってはいるんですけど、料理を食べる時に『これを食べたら太るかな』とか『ダイエットしなきゃ』とか、毎日、強迫観念にかられると人生楽しくないじゃないですか?そうではなく、ポジティブに前向きに食を楽しんで、痩せたい方は食べた分、運動をした方が人生前向きに転がっていくんじゃないかと思いますね。ポジティブなデブ、略してポジデブですね(笑)。ネガデブになっちゃダメだと(笑)」

―健康管理を意識して何かしていますか?

「僕は毎朝の青汁ですね。粉タイプよりもエキスを凍らせたタイプの方が効く。個人差があると思うんですけど、僕は凍らせたタイプの方が体の調子がすごくよくなるんです。青汁マニアなんですよ。以前、雑誌『AneCan』で僕が青汁を紹介するという違和感のある企画が開催されたくらい(笑)。あと2年に1回くらいジュースクレンズをやりますね。ジュースクレンズはモデルの方々もやられていたりするんですけど、5日間くらいジュースだけの生活なんですよ。ゆっくりミキサーにかけて酵素を殺さず、野菜や果物の栄養が詰まったコールドプレスジュース、別の言い方ではロージュースというものがあって、食べ物を一切口にしなくてもお腹が空かないんですよ。内臓がどんどん元気になっていく感じですね」

―はっしーさんは好き嫌いはあるんですか?

「基本ないんですけど…。1つだけあるっちゃーあるんです(笑)。パンは大好きなんですけど、実はクロワッサンだけ苦手で食べられないんですよ。デブキャラとしては致命傷なんですが…(笑)。あの食感、ミシミシ潰れていくじゃないですか?ぞわぞわってするんですよね。まるで黒板を爪でかいているような感じとご飯なのか、お菓子なのかわからない中途半端な存在。中が空気じゃないですか?なのに高級ホテルの朝食でメインでござるみたいに出てくるので、空気がメイン張るなって思いますね(笑)。おいしいと言われているクロワッサンを食べたら、もしかしたら、価値観が変わるかもしれないですね。クロワッサン嫌いな僕を満足させてくれるクロワッサンをぜひご紹介してほしいです(笑)」

◆グルメ番組が視聴者に届けるべきものは生の情報!

―今回の「いただきマスターズ!」のように食を題材にしたテレビ番組はいろいろあります。グルメ番組を見ていて、もっとこうしたら良いのにと思う事はありますか?

「業界批判みたいに思われたくないんですけど、結局、グルメリポーターさんは制作会社さんが見つけてきたお店をリポートするので、『おいしくない』と言える空気じゃないですし、何でも『おいしい』って表現しなくちゃいけない。そんなリアクションを求められている。それはそれでエンタメとして楽しいんですけど、ホントに価値あるのは生の情報だと思うわけですね。だからこそ、『このテーマにはこのお店が良いよ』『ここがオススメだよ』って自信を持って言える専門家のような人が推薦するお店の方が視聴者にとっては価値のある情報になるんじゃないかなとは以前から思っていました。検索したらいろいろ出てきてしまう時代なので…。やっぱり人間一度裏切られたら信用しないじゃないですか?番組で紹介したお店に行ってみたら『そんな美味しくなかった』とか、『並んだ割に全然だった』とか、そこで裏切られてしまうと、せっかく皆さんがご尽力されて作られている番組なのに『もうこの番組いいや』って見られなくなってしまったら勿体ないですよね」

―番組を見ていて、ぶっちゃけ『このお店を紹介するのはどうなの』って感じる事もありますか?

「ありますね。あと、情報が遅いなって感じることもあります。グルメの人たち、食べ歩いている人たちにとっては、テレビに出たらもう遅いと思っていて、それまでにいろいろ食べ歩いて、生の情報をいろいろ仕入れているんですよ。去年、“インスタ映え”が流行語大賞を獲って、その反動で『単に見た目だけ』なのはいかがなものかと言われる方もいますけど、僕はインスタ映えを否定しないです。おいしいのはまず大前提。だけど、見た目も華やかだと、食の時間がより楽しくなるじゃないですか?結局、食は体験だと思うので、そうした時に有意義な時間を過ごして元気をもらえて『午後も頑張ろう』『明日も頑張ろう』って活力が生まれたらそれは素晴らしい事で、もっともっと食はエンタメに、そして五感に訴えかけるようになるのかなと思っていますね」


◆ズバリ!今年流行るグルメのカギは「動画映え」

―今、はっしーさんが注目されている食べ物はありますか?

「今年はチーズがますますくると思いますよ。特にラクレットチーズですね。ラクレットチーズの流しかけをいろんなお店で出し始めて、専門店もできているんですよ。去年はインスタ映えでしたけど、今年は動画映え。インスタのストーリーズでも動画を流せますし、これだけ回線が良くなってくると、動画を見るのが苦じゃなくなってくるわけですよね。動画映えグルメは今年きますね。その代表格がラクレットチーズ。半円型のラクレットチーズを目の前で流しかけると、なだれのようにチーズが肉や野菜に押し寄せる。以前、他局さんですけど、先日、『ワイドナショー』に出演した時にご紹介したところ、スタジオで松本(人志)さんが『わっるい食べ物やな』って興奮してくださったぐらいです。」


インタビュー中、終始笑顔を絶やさずにいろいろな質問に答えてくれたはっしーさん。その言葉の端々からは、食を通して皆に笑顔になってもらいたい、皆にもっともっと食べる事を楽しんでもらいたいという気持ちが溢れ出ていました。今後も、ブログやSNS、テレビなど様々な媒体を通して、鮮度のある生のグルメ情報や食事の楽しみ方を届けてくれることでしょう。


◆番組情報
木曜プラチナイト『~超絶!食べテク レボリューション~ いただきマスターズ!』
3月22日(木)よる11時59分~0時54分 読売テレビ・日本テレビ系にて放送
出演 MC:高嶋政伸 高橋真麻 
パネラー:片瀬那奈 増田貴久(NEWS) 千秋 ケンドーコバヤシ

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