長嶋茂雄、王貞治との“特別対談”で秘蔵エピソード披露

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長嶋茂雄の“今”に密着する特別番組『82歳、長嶋茂雄の今』(日本テレビ系)が、3月10日(土)10時30分から11時25分にかけて放送されることがわかった。

先月で82歳となった、“ミスタープロ野球”こと長嶋茂雄(巨人軍終身名誉監督)に密着する同番組。今回は、長嶋と共に巨人軍を、そして日本プロ野球界を共に牽引してきた王貞治(福岡ソフトバンクホークス会長)や、稲葉篤紀(侍JAPAN監督)と、夢の対談が実現。今だからこそ語れる、知られざるエピソードも数々飛び出す。そのほか、長嶋から影響を受けた人、その言葉でドン底から救われた人、驚きのエピソードを持つ人などへ取材を行い、知られざる長嶋像と合わせ、日本テレビの秘蔵映像と共に紹介される。

この度、対談の一部が先行公開。その模様は以下の通り。

<長嶋茂雄×王貞治>
――お2人が初めて会った時の印象は?

長嶋:やっぱり王さんっていうのは体が良いし、やっぱりバッティングが素晴らしい。

王:長嶋さんはすごいヒーローだったから、実際にお会いできた時は本当にうれしかった。長嶋さんはとにかく、打つ姿、取る姿、走る姿、投げる姿、全部画になったからね。言葉で言い表せない存在っていうんですかね。本当に長嶋さんは特別な存在です。ミスターベースボール。他のチームのファンだろうがなんだろうが、長嶋さんは特別な存在です。

――印象に残るホームランは?

王:長嶋さんが引退試合でちゃんとホームラン打ったんですよ。あのホームランを見て「何でやめちゃうの?」って思ったホームランでしたよ。まだまだやれましたね。その時のホームランはすごく印象に残っています。

長嶋:王さんのホームランの角度は、他の選手にはない角度をもっているんです。角度は45度。良い角度でグワ〜と伸びていく。45度の角度というのは、難しいんです。40度とは違うんです。45度という良い角度の何とも言えないホームランだという気持ちを強く持っています。

――2000年の日本シリーズで、監督としても直接対決。

王:周りから期待されていたんですよ。ON(かつて、長嶋と王のコンビを指した言葉)対決と。やっと実現できたんですね。それも2000年に。でもいざ試合が始まると複雑でしたね。勝ち負けとかそういうことではなくて、長嶋さんと戦うっていうことは、これはもう特別な戦いでした。他の人とやる時には全然感じない感情がありましたね。

長嶋:よく言うONね。その文字が野球人生の中で、一番何とも言えない大きな力になったと思っています。

<長嶋茂雄×稲葉篤紀>
長嶋:本当に、五輪で監督をやりたかったですね。行くつもりでね。五輪で監督としてやるからには、相当の力を出さなくてはいけない。そういう気持ちで、腹の底からやっていました。病に倒れて、周りもドクターも「無理だ」と言われましたが、「俺は行く」と思っていて、倒れて2~3週間後には走る気持ちがあった。「俺は行く」と最後まで言っていたが、ドクターストップがかかって、ダメだとなった。あの時は本当にやりたかったね。あの時からもう14年経つんですよね。五輪というのは、やっぱり世界の王者に立つために戦う。日の丸を常に背に受けて持っている以上、勝って金メダルをもってくる! というのが大事な要素なんです。あと2年ってすぐよ(笑)

稲葉:改めて長嶋さんの思いを受け取りました。今回は東京オリンピックということで、ぜひ金メダルを獲って、また皆さんが「野球をやりたい」と思ってくれるようにすることも、私の仕事だと思っています。長嶋さんの言葉は非常に選手に影響がありますので、ぜひ今後ジャパンの集まりがあったら、激励に来ていただけるとありがたいです。

番組では他にも、今年4月から長嶋が小学校の「道徳」の教科書に登場することも取り上げる。

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