この秋、放送開始10周年を迎える『秘密のケンミンSHOW』(読売テレビ・日本テレビ系、毎週木曜21:00~)。その節目を前に、番組としては思い切った取材を敢行し6月15日の回で放送した。取材の対象は、焼きビーフン。そう! あの「ケンミンの焼きビーフン」の秘密に『ケンミンSHOW』がついに挑んだのだ。

この「ケンミンの焼きビーフン」には西日本と東日本でなじみ方に大きな差がありそうだ。東京のスーパーでも売ってはいるが、東日本の人々にとっては「食べたことはある」程度だろう。一方、西日本の人々にとっては「子どもの頃からしょっちゅう食べた」という人がほとんどのはずだ。

『ケンミンSHOW』では、ケンミン食品が神戸市にあることを確認し、当地に取材している。神戸市民は、子どもの頃から日常的に食べて来たと口にし、「誰でもプロの味」が出せると超信頼されている様子がうかがえた。

例によってお宅にお邪魔して調理を取材するのだが、驚くほど簡単にできてしまう。肉を入れて少し焼いたら麺を入れ、野菜を乗せてフタをする、それだけ。麺に味がついているので調味が不要なのだ。「めっちゃ助かる! フハハハハ!」とマダムの高らかな笑いがキッチンに響く。

出来上がった焼きビーフンを、大勢の家族たちが待ち受けている中に運ぶと一斉に箸が伸びる。なんと、ビーフンがメインディッシュ、おかずとして食べるのだ。さらに、ごはんにビーフンを乗せて一緒に食べる。ビーフンでごはんを巻いて頬張るその食べ方は、他ケンミンの理解を超えている。

『ケンミンSHOW』スタッフはいよいよケンミン食品に乗り込み、高村一成社長にその由来を聞いた。創業者であるお父上、高村健民氏の名前を社名とし、戦後台湾のビーフン文化を日本に持ち込み創業。インスタント食品ブームを受けて昭和35年に発売したのが即席の焼きビーフンだったそうだ。以来、日本のビーフン界をリードし、市場の7割を占めるに至ったという。

兵庫ケンミンの永島昭浩は子どもの頃、母親が作ると「ケンミンビーフン大興奮! でした」と大声を発してみんなをキョトンとさせた。同じく兵庫ケンミンの南野陽子はごはんと一緒に食べることについて「お米とお米でしょ、合わないわけがない」と当然のことのように主張する。

メンバー全員で試食すると、みんながそのおいしさにすっかり引きこまれていく。大阪ケンミン西川きよしが「ごはんと食べたら米と米、二つ合わせて米米CLUB!」とよくわからないコメントをし、千原せいじと藤本敏史に呆れられながらフォローされる場面が笑えた。

高村健民氏の名前からケンミン食品になったのと、県民文化を伝える番組が『ケンミンSHOW』と名乗ること。由来は違うが同じ「ケンミン」として、焼きビーフンを讃えた番組となった。ごはんと一緒に食べるのは、なんだか納得がいかないが、この機にやってみたくはなる。この週末に、「ケンミンの焼きビーフン」が日本中の食卓でおかずとして提供されたら楽しいだろう。

【文:境 治】

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