伊藤健太郎演じる武志の親友・大江晋平を直撃『スカーレット』「武志への愛情や信楽の団結力が見どころ」

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戸田恵梨香がヒロインを務める『連続テレビ小説 スカーレット』(NHK総合、毎週月~土曜8:00~)が最終週「炎は消えない」に突入。そこで伊藤健太郎さん演じる武志の親友・宝田学役の大江晋平さんにインタビュー。

本作は、『ホタルノヒカリ』『母になる』(日本テレビ系)の水橋文美江が脚本を担当。滋賀・信楽で男性ばかりの陶芸界に飛び込んだ川原喜美子(戸田)が、土と炎に向き合い、陶芸家として道を切り開いていく姿を描く。そんな中、喜美子の息子・武志が慢性骨髄性白血病になってしまい余命宣告を受ける……。今回、大江さんには、いよいよ佳境を迎える本作への思いや、自身が演じた学というキャラクター、最終週の見どころなどについてたっぷり語っていただいた。

――2020年2月5日の第105回から登場した学。国民的ドラマへの出演が決まった時の気持ちは?

まず、マネージャーさんに報告された時は「え?」と聞き返してしまいました。家に帰って台本を読むまで実感が湧かなくて、放心状態という感じでした(笑)。自分が出演するという情報が発表になったとき、1番喜んでくれたのは祖父母ですね。特に“朝ドラ”大ファンの祖母は「寝ないといけないのに寝られない」と、大喜びしてくれました。祖父母孝行になってよかったです! 友人達も出演を知ってたくさん連絡をいただきました。中には8年ぶりに連絡を取った人もいました(笑)。

――物語後半からの出演でしたが、どんな気持ちでクランクインをされましたか?

途中からで自分が馴染めるのかという不安と『スカーレット』の世界に入り込める楽しみが止まりませんでした! クランクインして初めての撮影が川原家だったので、カットがかかってから川原家を存分に堪能していました。

――主演・戸田恵梨香さんの印象は?

やはりもの凄いオーラでした。1番肌で実感したのは、戸田さんがセットに入って来た時の眼ですね。川原喜美子なんですよね。前室で気さくにお話しをしてくださる戸田さんの面影が完全にないんです。これが一流の俳優さんなんだなと鳥肌が立ちました。オールアップのとき、大輔(七瀬公)と学に抱きついてくれたんです。その時、戸田さんは、どの登場人物に対しても愛が深い人なんだなと感じました。

――役作りのために工夫したことや、演出スタッフと話したことなどがあれば教えてください。

学は1番関西人っぽさが出ていて、大輔と武志に比べて天真爛漫なので、良い意味でどれだけお馬鹿になれるかというのを前提に役作りしました。そして現場は凄く意見が言いやすい雰囲気だったので、こう言うセリフ回しがしたいとかこういったお芝居の方向性で考えてきたのですが……と言った事も演出の方と話し合いながら進めることができたので、挑戦できることがたくさんありました。

――撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

スタッフさんやキャストの皆さんとたくさんお話ししたのですが、その中でも作品中で仲良しの皆さんとはご飯に行ったり、今度ボウリングとか行きたいねなどの話もして、和気藹々としていました! 特に仲が良かったのは、やっぱり大輔役の七瀬公くんと学の彼女になった芽ぐみ役の村崎真彩さんですね。村崎さんから学の顔を折った折り紙をもらったりしました(笑)。2人ともすごい柔軟性があってどんなことにも対応できていて、とても勉強になりました。そして竜也役の福崎(那由他)くんも仲良くさせて頂いたのですが、唯一自分より歳下の俳優さんで同世代なので、2人で昔流行った物とか子供の頃好きだった物についての話が盛り上がったこともありました!

――そんな中でのムードメーカー的存在は?

これは出演者、スタッフさん全員だと思います。みなさん本当にフランクな現場だったので、みんなで盛り上がり、みんなで悩み、みんなで作りあげた作品だと思います。

――学はどんなキャラクターですか? ご自身との共通点はありますか?

学は明るくて、元気で、誰よりも人情味溢れる人だと思います。僕も普段からとても明るくて人と話すことが大好きなので、スタッフさんや共演者の方々からは「学って晋平そのものやん」と言われました(笑)。それぐらい似ているのだと思います! ただ学は僕とは違って器用なところがあって、自分自身が大変なときでも周りの人間のために動いたりできたりできるようなところは見習いたいなと思います。

――伊藤健太郎さんの印象は?

クールイケメンで優しい方だと思います! 仕事面では、作品への思い入れがとてもあり、お芝居することを人一倍楽しんでいる俳優さんという印象です。お会いする前から健太郎さんの出演されている作品を見たこともあって、緊張してうまくお話できなかったですね(笑)。また一緒にお仕事させていただく機会があったら、次は緊張せずお話したいです!

――伊藤さんとはどんなお話をされましたか?

初めは本当に緊張して世間話しか出来なかったのですが、時間が経つにつれて、アドリブのシーンなどは「学、おもろいことしてな。あ、でも次のシーンのこと考えてね」といじられたりしました(笑)。

――親友・武志が病に……。学としてどんなことをお芝居で表現したいと思いましたか?

学は大輔と武志に比べて感情が外に出やすいだろうと考えていました。なので、大輔は冷静に大人な雰囲気だったので、学はグイグイ感情を出して、大輔とはまた違った武志を大事に思う気持ちを表現したいと考えていました。

――『スカーレット』への出演は、大江さんにとってどんな位置づけになりそうですか?

人生で一生忘れることの出来ない思い出であり、夢見ていたことの2つ目だと思います。1つは芸能界に足を踏み入れたこと、2つ目がこの作品に携われたことだと思っています。なにか演技に迷ったときに『スカーレット』のときはどうだったのかな? って思い出すような位置づけの作品になるんじゃないかと感じていますね。

――俳優・大江晋平として、今後の目標を教えてください。

今回こうやって念願の“朝ドラ”に出演できたので、次はメインキャストで出演したいと思います!

――最後に、ご自身の演技で注目してほしいところと最終週の見どころをお願いします。

喜美子に「いつも通りでええんよ」と言われるのですが、今までの「いつも通り」と武志の事情を全て知った上での「いつも通り」はまた違った「いつも通り」があります。その違いをしっかり感じながら、お芝居しているので、そこに注目して欲しいと思います! 終盤は病気の武志を友達は友達、家族は家族、恋人は恋人、みんな違う形で支えていきます。みんなの武志への愛情や、信楽の団結力が見どころだと思います。

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