タモリ、エゾシカの親子に遭遇!釧路湿原の秘密に迫る『ブラタモリ』

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街歩きの達人・タモリが“ブラブラ”歩きながら知られざる街の歴史や人々の暮らしに迫る『ブラタモリ』(NHK総合、毎週土曜19:30~)。7月20日の放送は、「釧路湿原~世界に誇る釧路湿原のスゴさとは?~」と題して、タモリと林田理沙アナウンサーが北海道の東部に広がる釧路湿原を訪れる。

約227平方km、東京の山手線と周辺部がスッポリ入るほどの広さ日本一の釧路湿原は、4000年前の姿をそのまま残す貴重な存在。その貴重さから、日本で初めてラムサール条約にも登録され、その価値が世界的にも認められた。今回、その釧路湿原のすごさを、タモリがブラブラ、時には湿原の中をズブズブ歩きながら解き明かす。

多様な生命を育んでいる釧路湿原。旅の途中では、国の特別天然記念物・タンチョウの親子や、野生のエゾシカの親子にも遭遇。展望台からの広大な絶景や、湿原の際を走る釧網本線の車窓から見える風景など、北海道ならではのスケールが大きい大自然を、タモリがたっぷり体感する。

通常の場合、湿地はやがて土砂で埋められて陸地化し森林化してゆくが、釧路湿原では、広い範囲で陸地化・森林化せずに4000年前の姿が今もとどまっている。そのメカニズムを探るために、まずは手こぎのカヌーで、釧路湿原の中を流れる川をわたることに。

すると、ほとんど流れが無いことを発見。高低差は、川が4km流れると1m下るという緩やかさ。ほとんど高低差が無い釧路湿原の川は大きく蛇行し、水浸しの湿地を何度も生み出し、まるで毛細血管を流れる血液のように湿原を潤しているのである。

続いて、特別な許可を得て撮影を敢行した釧路湿原の中心部へ。足を踏み出すたびに沈み込むほどやわらかい土壌は「泥炭」。釧路のような寒い湿地では微生物の動きがにぶく、枯れた植物がほぼ分解されずに堆積し、まるでスポンジのような柔らかさと保水力を持つ「泥炭」となるという。それが4000年分、約4mほど堆積して地盤を形成しているのが、釧路湿原とのこと。

「川の流れを複雑にする地形」と「やわらかい泥炭の地盤」という大きな2つが揃った釧路湿原は、陸地化・森林化しようとしても何度もリセットされ若返り、4000年前の生まれた頃の姿をそのまま残す、究極のアンチエイジングの湿原だという。

そして、最後に訪れたのは、釧路湿原を80kmほど北上した摩周湖。布施明のヒット曲「霧の摩周湖」でも有名な湖だが、実は摩周湖の「霧」も釧路湿原が生んだと言える。釧路沖の寒流に、暖かい南風がぶつかって生まれた海霧は、低いところを流れて釧路湿原を覆う。そして、釧路湿原の高い湿度で「霧」は更に増強され、摩周湖まで流れ込んでいるそうで……。

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