タモリ、白金が高級住宅地になった理由に迫る『ブラタモリ』

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街歩きの達人・タモリが“ブラブラ”歩きながら知られざる街の歴史や人々の暮らしに迫る『ブラタモリ』(NHK総合、毎週土曜19:30~)。6月22日の放送は、「東京・白金~白金はなぜシロガネーゼの街になった?~」と題して、タモリと林田理沙アナウンサーが、東京・白金を訪れる。

白金は、1998年にファッション誌で、この地域の女性のファッションを「シロガネーゼ」としたネーミングが定着したが、本当の読み方は「しろかね」。江戸時代のこの地域は、下屋敷と茶畑が広がる江戸の端の田舎だったが、それが女性ファッション誌にも取り上げられるほど高級感あふれる街になったのは、高級住宅地の条件である「豪邸」「緑」「高台」「治安」などの要素が、いくつもの危機を乗り越えて奇跡的に残されたからだという。その歴史の痕跡を、タモリがブラブラ歩きながらたどっていく。

まず向かったのは、この地域に残る豪邸の象徴である、東京都庭園美術館。昭和8年に朝香宮邸として建てられ、高級な素材やアール・デコ調のデザインなど、当時の贅を尽くした豪邸だ。しかし戦後、それまで皇族に認められていた税金の免除がGHQによって廃止されたため、この豪邸の維持に危機が訪れたという。それを乗り越えることができたのは、戦後のある有名人の力らしく、その謎が明らかになる。

次に、東京ドーム4.2個分もの広大な緑地、国立科学博物館附属自然教育園を訪問。ここは武蔵野の原風景を観察できる貴重な自然が残っているが、この緑も何度もの危機を乗り越えて守られてきた。江戸時代の「大名屋敷」、明治時代の「火薬庫」など、時代により役割が変わりながらも緑地が残された変遷を、自然教育園の中に残された植物を見ながら探る。

さらに高台の聖心女子学院周辺へ。タモリが江戸の古地図を頼りにこの地域を歩くと、「治安」が保たれた理由が見えてくる。実はこの周辺は、独特の複雑な地形のため大規模開発を逃れ、江戸時代の大名屋敷の区割りがほぼ完璧に残されたという。そのため、平地から高台へ上る坂道は、外部から侵入しにくい道として残り「治安」が守られたのだ。

そして最後に訪れたのは、白金のメイン・ストリート、プラチナ通り。おしゃれなお店が建ち並ぶこの通りは、道幅が広いながら交通量もそれほど多くなく「ほどよい静けさ」が保たれている。その理由は、もともとこの通りは環状第4号線として計画され品川まで通じる予定だったが、資金不足で頓挫。目黒通りで行き止まりになったためだそうで……。

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