浅田真央、生涯最高得点を叩き出したソチ五輪フリーの裏にあったものとは

公開: 更新:

様々な大きな出来事にスポットを当て、残された映像や決定的瞬間を捉えた写真を最新ヴァーチャルで立体的に再構成、事件の“アナザーストーリー”に迫るマルチアングルドキュメンタリー『アナザーストーリーズ 運命の分岐点』(NHK BSプレミアム、毎週火曜21:00~)。12月5日の放送は、フィギュアスケーターの浅田真央に迫る「浅田真央 伝説のソチ五輪」をおくる。

2005年にシニア国際デビュー。同年、15歳で出場したグランプリシリーズフランス大会でトリプルアクセルを決め、世界の強豪たちを破って優勝した浅田。それ以来、様々な大会で栄冠をつかんできた浅田だが、2017年4月の引退会見で「最も想い出に残る演技は?」と聞かれ、「ソチのフリー」と答えている。

銀メダルに終わった2010年のバンクーバー五輪から4年、日本中が雪辱を祈った2014年のソチ五輪。初日のショートプログラム、浅田はジャンプで転倒し、まさかの16位と出遅れる。しかし翌日のフリー、浅田は逆境をはねのける渾身の演技で142.71という生涯最高得点を叩き出す。その圧巻の演技や、滑り終えた瞬間に浅田が思わずこぼれ落ちた涙は、多くの国民の心に焼き付いているだろう。

今回、浅田をよく知る3人の人物が、“あの瞬間”の記憶、そして浅田との知られざる交流について語り明かすことに。

まず1人目は、ロシアの皇帝、プルシェンコ。アイスショー等で共演し、「浅田真央こそ、世界でも唯一無二の選手」と断言するプルシェンコが、浅田の本当の凄みを解説。そして、ショートプログラムの失敗からの復活を支えた力を解き明かす。

2人目は、17歳でソチ五輪の金メダルに輝いたロシアのソトニコワ。五輪直前まで調子を落としていた彼女の復活を支えたのは、他ならぬ浅田本人だったという。浅田に勝る得点で優勝したにも関わらず「真央を超えた気はない」と話すソトニコワ。幼き日から浅田にあこがれ、浅田のようになりたいと滑り続けてきた6歳年下の女王が、勝敗を超えた心の底からのリスペクトと知られざる交流を明かす。

そして3人目は、元コーチであり、浅田が銀メダルを獲得したバンクーバー五輪ではコーチを務め、ソチ五輪ではフリーの演技の振付を行ったロシアのタラソワ。フリー当日、地元テレビ局の解説席に座り、涙で絶句した。2度の五輪を通じて浅田を見守り続けたタラソワが、浅田との師弟の「絆」を告白。あの伝説の演技の裏に何があったのか、そしてあの演技を見ながら、思わずつぶやいた言葉とは?

浅田はショートプログラムの失敗からなぜ1日で立ち直ることが出来たのか、3年経った今も語り継がれる伝説の4分間。世界が息をのみ涙した、浅田の魂の演技が披露されたフィギュア界伝説の4分間のアナザーストーリーに期待が高まる。

PICK UP