「汚れつちまつた悲しみに……」中原中也の詩はなぜ心を揺さぶるのか

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MCに伊集院光武内陶子アナウンサーを迎え、古今東西の「名著」を読み解く番組『100分de名著』(Eテレ、毎週月曜22:25)で、1月にピックアップするのは中原中也(1907~1937)の詩集。中也の詩が多くの人々の心をとらえて離さないのはなぜなのだろうか? 今回の指南役・作家の太田治子は、中也ほど、詩人とは何か、詩とは何かということを一生懸命に考え続けた人はいないからだと語る。詩と暮らしが一体であると思えるほどに、体全体で詩について考え、詩を作った中也。だからこそ、その強い思いがときを超えて私たちの心を揺さぶるのではないか、と……。

1月23日の第3回は歌人の穂村弘をゲストに迎え、「“悲しみ”と“さみしさ”をつむぐ」と題して、詩集「在りし日の歌」におさめられた詩を中心に読み解いていく。朗読は、森山未來が担当する。

中也の代表作「汚れつちまつた悲しみに……」を読み解いていくと、「悲しみ」という感情が幾重にも織りつむがれた複雑なものであることをあらためて感じさせてくれる。私たちにとっての「悲しみ」の意味をあらためて見つめなおすとともに、それを癒していくものとしての詩の力を浮き彫りにしていく。

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