波瑠「母親がこんな人じゃなくて良かった」モンスターホームドラマで主演

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波瑠が主演するドラマ10『お母さん、娘をやめていいですか?』(NHK総合、毎週金曜22:00~)が2017年1月13日からスタートする。14日に名古屋のスタジオにて取材会が行われ、波瑠をはじめ斉藤由貴柳楽優弥寺脇康文が出席した。

9月より名古屋市近郊や、岐阜県、三重県などで撮影が行われている同作品は、井上由美子の脚本による、モンスターホームドラマ。誰もがうらやむ娘と母の関係が、娘がある男と出会うことで、一変……。娘と母は泥沼のバトルの先に新たな希望を見つけることができるのか。複雑に絡んだ母娘の物語をサスペンスフルに描いていく。

主人公・早瀬美月役を演じる波瑠は、「母親と娘の物語なので、自分にもあてはめられる内容なのですが、台本を読んで、“私の母親がこんな人じゃなくて良かった!”と思うことがよくあります。全体を通して私が演じる美月は、職場である学校(高校)や、家庭内の出来事、松島という男性との出会いなどを通して成長していくのですが、その過程がとてもリアルで、もどかしいものになっています。少し前進したと思ったら、また同じようなところで丸め込まれていたり、あまり変わっていないのでは? と思ってしまいます。自分も変わりたいけれど思うようにいかない美月の心情を、見てくださる方がもどかしく感じるくらいに演じていけたらと思っています」と意気込みを語った。

そんな美月の母親・顕子役を演じる斉藤は、「この役は、演じていてとても疲れます。“こんなこと、ありえないでしょ!?”と思うことがたくさん起こります。自分自身と役との共通項を探す、というよりも、役を作る、構築していくという、演じることに真正面から向き合わなければならない作品であり役柄だと感じています。そういう役をいただけたのは、それだけ役者・演者としての力と、そして結果をだしてほしい、ということを求められているのだと思いますので、日々演じることに油断しないように、と考えながらやっています。すごく難しく、精神的にささくれるような役ですが、井上由美子さんの脚本はドラマのドラマたる要素をたくさん詰め込んだテイストがあると思いますので、ドラマだからこそのドラマチックな展開というものをつぶさないように描いていけるかが大事だと思って演じています。色々な喜怒哀楽と狂気と、ある意味での過剰さを楽しみながら最後まで演じられたらと思っています」と思いを明かした。

母娘の関係に影響を及ぼすきっかけとなる松島太一役を演じる柳楽は、「最近は個性の強い役柄が多かったのですが、今回演じている松島は普通の男性で、普通だからこそ難しい面はありますが、ひょうきんな一面も取り入れながら演じています。(美月と顕子との)複雑な三角関係をしっかり演じられればと思っています」と述べた。

そして、美月の父親・早瀬浩司役を演じる寺脇は、「リストラされそうになりながら仕事もうまくいかなくて、家庭では妻と娘の関係を案じながらも見ているだけの卑怯な男で、すべての出演シーンがつらいです……(笑)」と笑いをとりつつも、「自分がつらいと思いながら演じるのは、台本としてはうまくいっている証だと思うようにしているんですが、普段はあまり役をひきずるタイプではないのに今回は役を離れたときにどよんとする瞬間があるほどで、今は早く最後まで演じきって、ひとつの仕上がりを見たいという気持ちです。終わったときにこのつらさを忘れられるようなラストになっているように、演じていければと思います」と語った。

【あらすじ】
娘、早瀬美月(波瑠)25歳。母、早瀬顕子(斉藤由貴)50歳。美月の中学受験や大学受験、就職の時もいつも二人三脚で頑張ってきた。美月は完璧な母のサポートで順調に育ち、今は女子高の英語教師となり、母であり一番の親友である顕子を全面的に信頼していた。二人はまるで恋人同士のように仲の良い母娘だった。この母娘の密着を父、浩司(寺脇康文)は気にかけていたものの、仕事一筋で二人の関係に踏み込むことができないでいた。

そんなとき、新築中の早瀬家を担当する住宅メーカーの松島(柳楽優弥)が、不思議な人懐っこさで二人と親しくなる。顕子は彼を気に入り、美月とつきあうように背中を押すが、美月は松島と会うことで、自分が無意識に母親の顔色を見て生きてきたことを自覚していく。顕子は娘が次第に変わり、自分から離れて行くことに動揺し、自分の一番大切なものを奪われたくない、と次第に心の奥の危険なスイッチが入っていく。そして、ついに松島を誘惑してしまう―

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