幕末の浮世絵師・歌川広重「東海道五十三次」の魅力を細部まで堪能

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6月5日の『日曜美術館』(Eテレ、毎週日曜9時)は、「風景の叙情詩人 広重の“東海道五十三次”」を放送。江戸時代末期の浮世絵師・歌川広重の魅力に迫る。同番組は、井浦新伊東敏恵アナウンサーを司会に迎え、古今東西の美とさまざまな角度から出会う美術プログラム。

「東海道の宿場や名所の風景を、四季の移り変わりや雨や雪など自然の変化を織り交ぜて情緒豊かに描き出した歌川広重(1797-1858)の「東海道五十三次」(55枚のシリーズ版画)。広重の名を一躍世間にとどろかせ、“風景の叙情詩人”としての名声を不動のものとした傑作である。

その魅力は3つある。ひとつ、江戸時代の旅風俗が如実に分かる。ふたつ、庶民の暮らしぶりや生き生きとした表情が笑いやペーソスを誘う。みっつ、千変万化する自然の姿がしみじみとした情緒を醸しだす。といったものだ。

広重の「東海道五十三次」は、一体何が新しかったのか。番組では、最新の研究を踏まえながら「東海道五十三次」を、旅・人間・自然の3つの視点から紹介するとともに、面白い語り口で絵の細部まで丹念に見ながら、その魅力を味わっていく。

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