天才アラーキーこと写真家荒木経惟75歳の日々に密着

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11月22日の『日曜美術館』(Eテレ 毎週日曜9時~10時)は、「写狂老人“時”記~写真家・荒木経惟 75歳の日々~」を放送する。天才アラーキーこと荒木経惟。今年75歳。自ら“私は写狂老人”と名乗る。前立腺癌を病み、その後、右目を失明したのは2013年末のことだった。それでも、女に男に、街に風景に、花に卵に、次々とシャッターを切る。

1964年、下町の子どもたちの生き生きとした世界を活写した「さっちん」で第1回太陽賞を受賞、写真界に登場した荒木。以後、半世紀、妻陽子との新婚旅行の記録、写真集「センチメンタルな旅」、陽子の死を凝視した代表作「センチメンタルな旅・冬の旅」をはじめ、みずからのがん体験を写した「東京ゼンリツセンガン」「遺作 空2」「往生写集」など常に話題作を発表している。

出版された写真集は500冊近く、常に写真界のヒーローとして世界的に活躍する天才アラーキー。

今年は200人をこえる男たちのポートレート「男 -アラーキーの裸ノ顔-」展、女性のヌード、花、半熟卵、街角の風景と実にさまざまな被写体が並ぶ「淫夏」展、8月15日に打ち砕かれたレンズで車の窓から撮影された青山墓地の風景「ネガエロポリス 右眼墓地」展などが開催され、健在ぶりを印象づけた。来年4月からはパリ、ギメ東洋美術館での個展が予定されている。

そんな荒木はいま、何を考え、これから何にカメラを向けていくのだろうか。番組では半世紀を越える荒木の軌跡も辿りながら、時を撮る“時記”に密着し、天才アラーキーの生老病死の真実を追いかける。

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