高良健吾「自分の中に芽生えたものは一生の財産」『花燃ゆ』ブルーレイ&DVD第壱集が発売

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――高杉晋作を演じきった今、これからの役者人生にどう反映されそうですか?

高良:どの役も自分の中に絶対的に残っていますが、今回で言うと、幕末に松下村塾で松陰先生と出会い、志や命の使い方を教わり、至誠を持って人にも出来事にも向き合うということでしょうか。現場では、伊勢谷さんが演じられた松陰先生ですが、“松陰先生の言葉”として教えを直接聞けたことはとても貴重でした。

――27歳で命を落とした高杉晋作に対して感じることはありましたか?

高良:僕は今年で28歳ですが、あの時代は今の世の中と全然違います。彼らは、「できるかわからない」ではなくて、「やるしかない」という、どこか狂気じみているといいますか、それをせずにはいられないという強い意思を持っています。高杉が若くして奇兵隊を作ったのも、今の世の中とは比べられない時代で、情報の量も全く違いますが、至誠というものを学んだことで、それを持てば人に伝わるし、必ず届くという気持ちと覚悟が大きく違うのではないでしょうか。

――その心持ちはどのような事にも通じそうですね。

高良:はい。何かに誠実に向き合い、真心を持って人に伝えていくということは、すぐには伝わらないかもしれませんが、今回のように、160年後にこうして作品になりました。当時彼らが抱いていたことと現代の至誠は違うかもしれませんが、今の時代でも通じるというのは、そういうことなのかなと思います。

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