元電通マンの自伝的小説を原作にしたドラマで瑛太と奥田瑛二が父子役熱演

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3月29日(日)22時からBSプレミアムにて、瑛太を主演に迎えたプレミアムドラマ『私は父が嫌いです』が放送される。同ドラマは、岡康道の自伝的小説「夏の果て」を原作にし、現代を生きるすべての人に贈る、ユーモラスでちょっとブラックな家族の物語だ。

瑛太が演じる主人公・吉田秀一は、嫌いなはずの父親を探しながら自分と向き合っていくという役どころ。回想シーンでは“若き日の父親”も演じ、ひとり二役に挑む。そして、善人なのか悪人なのかわからない得体(えたい)の知れない父親・吉田寛治の現在を、奥田瑛二が演じる。物語後半、火花が散るような二人の対決は必見だ。

福岡と佐賀・唐津を舞台にオールロケで行われた同ドラマは、ユニークな撮影方法を試みている。たとえば、撮影初日、「地図を見ながら、目的の家を探し当てて下さい」と、一枚の地図を渡された瑛太。実際に地図を片手に、福岡の街を歩き、人を訪ねるその姿をカメラが撮り続けた映像は、ドラマでもあり、ドキュメンタリーでもある。

家族はどこまでわかり合えるのか。そして、いちど壊れてしまった家族の絆は取り戻せるのか。すれ違いながら生きてきた親子が、人生の半ばも過ぎ、ひょんなきっかけで再会したことから巻き起こる、ほろ苦くて悲しい、切ないけれど笑ってしまう人間ドラマを描き出す。

【あらすじ】
まだ子どもだった頃、多額の借金を残したまま行方をくらました父親。話がうまくて女好き、金もうけが得意でウソも上手な父親。息子は、そんな父を嫌い、違う人生を歩もうと決めて生きてきた。大学を卒業後、広告業界で働き始めた息子は、やがて次々とヒットCMを手がけるようになり、大手広告代理店を独立。職場の同僚と結婚し家庭を持ち、公私とも華やかで順風満帆に見える日々を送っていた。

しかしその一方で、息子は、誰にも心を開けない自分自身に秘かにいらだっていた。妻との関係はずいぶん前から冷え切り、仕事で知り合った若い女性の部屋に通う暮らしを続けていた。年を重ねるにつれ、どんどん父親に似てくる自分に嫌気がさし、ついに息子は父を探す旅に出ようと思い立つ。

これまで、父のことを憎めば憎むほど、自分が嫌になる繰り返しだった。父の人生の痕跡をたどる中で、息子は、自分が父のことを少しだけでも好きになりたいのだと気付いていく。やがて息子は、22年ぶりに思いがけないかたちで父親と再会することになる。その時、息子は父にどんな風に向き合うのか。父は息子をどう受け止めるのか。息子と父の絆の行方は……。福岡と佐賀・唐津を舞台に繰り広げられる、おかしくて、悲しくて、切なくて、ちょっぴり意地悪な、家族の物語。

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