コロナ禍で無職になっても「アイムオッケー」 ポジティブすぎる衣装デザイナーが世界一になるまで

公開: 更新: テレ朝POST

テニスの現役を退いてから「応援すること」を生きがいにしている松岡修造が、東京オリンピック・パラリンピックや未来に向けてがんばる人たちを応援する「できる宣言」

今回は、素潜りの世界大会で優勝した謎だらけの経歴をもつ女性を紹介する。

◆2年で世界一になった主婦

コロナ禍でタコを撮影していたら、素潜りの世界大会で優勝したコスチュームデザイナーです

そんなフリップをもって登場したのは、歳永ゆきねさん(41歳)。

アーティスティックスイミングの衣装を作るコスチュームデザイナーであり、2012年、ロンドンオリンピック代表の衣装を手掛けたこともある。

そんな彼女には変わった趣味があった。

地元の海に子どもの頃から潜っていて、ずっとタコの撮影をしていました。タコって巣穴の周りに食べた貝類をきれいに並べてあるんですよ。私が潜ってどんなに深くても、タコがそこにいるってわかるんです。もっと違うところに捨てればバレないのに、タコっておもしろいなっていつも思っていて」(歳永さん)

大好きなタコの撮影のため、もっと長く潜れるようにとはじめたのがフリーダイビング。

もともとアーティスティックスイミングの選手だった歳永さんは、練習初日でいきなり4分以上も潜ると、わずか2年で世界大会に初挑戦した。

◆勝利のカギは“タコ顔”

フリーダイビングの試合は、酸素ボンベをつけずに潜った深さや時間などを競う。

太陽の光も薄れる深い海では、強まる水圧や急激な温度変化に耐える必要があり、時には意識を失う選手もいるほど過酷なスポーツだ。

そのため、水面に出て「アイムオッケー」と意識があることを示すまでが勝負となる。

そんな過酷な大会で、歳永さんは無名選手にもかかわらずいきなり優勝する。だがその裏側では、あるアクシデントが起きていた。

潜った最高の地点で鼻栓が取れちゃったんですよ。鼻からバーッと空気を出しちゃうと、海洋競技は溺れたとみなされて引き上げられちゃうので、唇で鼻の穴を閉じました」(歳永さん)

見事“タコ顔”で勝利を手にした歳永さん。さらに、大会前にも大ピンチに見舞われていたという。

「無職になりました。アーティスティックスイミングの大会もなくなりました。チアリーディングの衣装も作ってるんですけど、その大会もなくなりました」(歳永さん)

コロナ禍でまったく仕事がなくなってしまったのだ。

絶望したかと思いきや、それでもゆきねさんは「何でもアイムオッケー」とまったくお構いなしの超ポジティブ思考。

コスチュームデザイナーの仕事がなくなっても、あまった水着の生地でド派手な手作りマスクを販売し、1日200枚以上売れることもあったという。

「なるようになるっていつも思って暮らしている。『なるようになるから大丈夫だよ』って」(歳永さん)

超ポジティブシンキングでコロア禍を乗り越え続ける歳永さんは、「何があっても笑顔でアイム オーケー!」と“できる宣言”。修造は「みんな! できるOK!」とエールを送った。

※番組情報:『TOKYO応援宣言
毎週日曜あさ『サンデーLIVE!!』(午前5:50~)内で放送、「松岡修造の2020みんなできる宣言」も好評放送中、テレビ朝日系

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