沢口靖子、“マリコ”から“まるこ”へ!初の代議士役で「まったく違う、新たな一面を」

公開: 更新: テレ朝POST

2020年3月、『科捜研の女』の通年放送を“完走”した沢口靖子が主演を務める新作ドラマお花のセンセイを、8月30日(日)に放送する。

本作は、沢口にとって『松本清張生誕100年特別企画 疑惑』(2009年1月/テレビ朝日)以来、約11年ぶりのテレビ朝日での新作ドラマ。

『科捜研の女』や『西村京太郎サスペンス 鉄道捜査官シリーズ』など、警察ミステリーの代表作を多くもつ沢口が、これまで演じたことのなかった代議士役に初挑戦。「誰もが“笑顔の花”を咲かせられるような国づくり」を公約に、永田町に乗り込む。

◆薄汚れた社会の闇vs.“世界一の誠実さ”

ドラマスペシャル『お花のセンセイ』は、華道家元・鳳丸子(おおとり・まるこ)が国会に殴り込む姿を描いた社会派コメディーミステリー。

可憐で清廉、日本全国に門下生をもつ丸子は、いわゆる“神輿候補”として衆院選に担ぎ出される。しかし元来、困った人々を見捨てることのできないやさしさを持ち、かつ生真面目で頑固な性格の丸子は、ひとりの少女から陳情を受けたことをきっかけに、党の重鎮たちの意に反して大暴走。

名作映画『ローマの休日』のアン王女のように純真無垢で世間知らずの丸子が、薄汚れた社会の闇に直面しながらも、“世界一の誠実さ”で突破しようと奮闘していく

◆台本3ページ分の“政見放送”にも挑戦!

沢口の代表作といえば、なんといっても『科捜研の女』=“マリコ”だが、今回の役柄は華道家元にして新人議員の鳳丸子。

マリコとまるこ…似ている名前の2人について「共通点は2人ともあっけらかんと明るいところでしょうか…。でも、マリコは科学オタクで、自由でフランクで、マイペースで周りを巻き込んでしまう人。丸子は穏やかで落ち着いていて、周りの人に安心感を与えてあげる人です」と語る沢口。

まったく違う、新たな一面を表現できる役をいただけて、とても感謝しています」と、新たなキャラクターとの出会いを喜んだ。

本作では、選挙につきものの“政見放送”も体験。演説のセリフはなんと台本約3ページにも及んだが、沢口は「毎日唱えるようにして覚えました」とそのすべてを完璧に頭に入れて、たったひとりカメラに向かって思いの丈を語る難しいスピーチシーンをやり遂げた。さらに、丸子は華道家元でもあるため、花を生けるシーンにも挑戦している。

八嶋智人とは16年ぶりタッグ!

そんな型破りな新人議員・丸子の秘書を演じるのは、名バイプレイヤー・八嶋智人。

沢口と八嶋は2001年の舞台『バッド・ニュース☆グッド・タイミング』、大河ドラマ『新選組!』(2004年/NHK)で共演したことがあり、実に約16年ぶりの顔合わせとなった。

八嶋は「沢口さんは昔も今も、とにかくキラキラ。先日、部屋を掃除していたら共演した舞台のパンフレットが出てきたのですが、沢口さん、当時と何ひとつ変わってないんですよ! 沢口さんの変わらなさは、内側の清らかさから来るんだなということが今回よくわかりました」と、沢口の変わらぬたたずまいにひたすら感動。

「政治の世界で強く、清らかであり続ける丸子は、まさに沢口さんそのもの。沢口さんはお芝居にも誠実に向き合って、何か違いがあれば質問し相談し修正して、さらに前に進んでいく。政治家さんもそういう感覚を保ち続けるのが大切なんじゃないかな、と強く思いました」と、沢口の仕事への真摯な姿勢が丸子と重なって映ったことも打ち明けた。

◆個性派からレジェンドまで

さらに本作には、コミカルからシリアスまで自由自在にこなす梶原善も出演。丸子や幸田と衝突しながらも、いつしかブレない丸子の志に心を動かされ、協力する新聞記者役を熱演する。

また、互いにいがみ合う与党の重鎮役には西岡德馬と麿赤兒。圧倒的な存在感で、老獪な派閥の領袖を怪演し、新人議員・丸子を翻弄していく。

そして、芸能界のレジェンド・伊東四朗が丸子を見守る叔父役で登場。伊東と沢口は、前述の舞台『バッド・ニュース☆グッド・タイミング』をはじめ、舞台やドラマで度々共演している間柄。俳優として信頼し合う2人の絆が、ドラマに温かい空気をもたらす。

このほか、吉満寛人伊藤修子ら実力派&個性派キャストが集結し、極上の社会派コメディーミステリーを紡ぎあげる。

◆沢口靖子(鳳丸子・役)コメント(全文)

――八嶋智人さんとは久々の共演ですが、八嶋さんの印象は?
八嶋さんとは2001年の舞台『バッド・ニュース☆グッド・タイミング』で共演しましたが、そのときの八嶋さんは動きやセリフ回しが軽快で三谷幸喜さん作のコメディーをさらにおもしろおかしく演じられて、作品を力強く引っ張ってくださったという印象がありました。

今回、久々にご一緒しましたが、お芝居がおもしろくて心くすぐられて、リハーサルのときに笑ってしまうことが何度もありました。少年のようなチャーミングさをお持ちで、現場も和ませてくださる。その一方で、シリアスな芝居も魅力的な方です。

――初の代議士役ですが、参考にしたことは? 政見放送を撮影した感想も教えてください!
舞台となる政治の世界をイメージするため、畑違いの人物が政界に入る、というストーリーのドラマ作品を、何作か拝見しました。政見放送のシーンは脚本をいただいてから、毎日唱えるようにして覚えました。

撮影ではとても広いスタジオにポツンとテーブルとイスが置かれていて、カメラに向かってご挨拶をしました。いろんな角度から撮ってくださったので、意外と時間がかかっているんですよ(笑)。

――本作で演じられたのは、“マリコ”ではなく“丸子”。役名を聞いていかがでしたか?
“丸子”さんは自分の身近にはいなかったので、ユニークな名前だなと思いました。マリコと丸子の共通点は…2人とも、あっけらかんと明るいところでしょうか。

でも、マリコは科学オタクで、自由でフランクで、マイペースで、周りを巻き込んでしまう人。丸子は穏やかで落ち着いていて、安心感を周りの人に与えてあげる人です。名前のイニシャルは同じですが、全然、違うタイプですね(笑)。

――視聴者のみなさまにメッセージをお願いします!
このところ、警察関係の役柄が続いていたので、まったく違う、新たな一面を表現できる役をいただけて、とても感謝しています。かねてからご一緒したいと思っていた八嶋さんと共演がかなって、とてもうれしくて、現場でも毎日楽しく過ごしました。

社会派ドラマであり、ヒューマンドラマでもあり、そして丸子や八嶋さん演じる幸田さんの成長物語でもあります。どうぞご期待ください!

◆八嶋智人(幸田幸喜・役)コメント(全文)

――沢口靖子さんとは久々の共演ですが、沢口さんの印象は?
沢口さんは昔も今も、とにかくキラキラしています。かわいくてキレイだし、なんといっても清らか。身体のなか、内臓だってすべてがキレイなんだと思います。

実は先日、部屋を掃除していたら、2001年に共演した舞台のパンフレットが出てきたのですが、沢口さんは当時と何ひとつ変わってないんですよ! 沢口さんの変わらなさは、内側の清らかさから来るんだなということが今回、よくわかりました。

それと、以前からちょっとおとぼけなところをお持ちで…以前、大河ドラマ『新選組!』で一度だけ奇跡のような共演シーンがあったのですが、今回そのときのことをお話ししたら、長~いこと考えられた挙句、「…そんなシーンありましたっけ?」って。でもそんなこと言われても、なんかうれしいんです(笑)。僕は今回も沢口さんの魅力にまいっています!

――“秘書”として代議士・沢口靖子さんの活動をご覧になっていかがですか?
沢口さん演じる丸子さんは、ただただ人を助けたい一心で動くんです。本来、政治家の原点はそうあるべきなのに、最初はみんな志高くても、魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)する世界に入ったら変わっちゃうんですね。そんな政治の世界でも強く、清らかであり続ける丸子は、まさに沢口さんそのもの。

沢口さんはお芝居にも誠実に向き合って、何か違いがあれば質問し相談し修正して、さらに前に進んでいく。政治家さんも、そういう感覚を保ち続けるのが大切なんじゃないかな、と強く思いました。

僕が演じる秘書の幸田は、実はある思惑を秘めているのですが、丸子さんのまっすぐさに触れて間違いに気づかされていく…。だから、丸子さんへの寄り添い方の変化に気をつけて演じています。

――視聴者のみなさまにメッセージをお願いします!
混沌とした今、理想ばかり言っても受け入れられない人もいるかもしれないですが、でも“この人なら現状を突破できるんじゃないか”と思わせる強さが、丸子さんにはあるんです。このドラマは、きっとご自分と社会との関係を考える機会になるんじゃないかな。ご覧になった方が「次は選挙に行こうかな」なんて思ってくれたらいいなと思っています。

※番組情報:ドラマスペシャル『お花のセンセイ』
2020年8月30日(日)午後9:00~午後10:54、テレビ朝日系24局

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