コロナでも…「がんばろうニッポン!」東北の復興は「いろいろな被害で苦しんでいる方々に勇気を与える」

公開: 更新: テレ朝POST

テニスの現役を退いてから、“応援”することを生きがいにしている松岡修造

現在は来年に開催される東京オリンピック・パラリンピックに向けて頑張る人たちを、「松岡修造の2020みんなできる宣言」と題して全国各地を駆け巡って応援している。

今回、修造が訪れたのは宮城県にある石巻市総合運動公園。去年まで1964年東京オリンピックの聖火台が設置されていた場所だ。

そこで出会ったのは、大会で使用される聖火トーチを手にした大手住宅設備メーカーの伊木直輝さん。

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伊木さん:「このトーチはアルミで作られているんですけれど、ある特別なアルミを使って作っています。その特別なアルミというのは、仮設住宅の一部を回収して生まれ変わらせたものなんです」

東日本大震災の後、石巻市にも多くの仮設住宅が建てられたが、今は役目を終え解体が進んでいる。オリンピック・パラリンピックの聖火トーチには、その仮設住宅の一部が再利用されているのだ

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そのプロジェクトの中心となったのが伊木さん。きっかけは聖火トーチをデザインした吉岡徳仁さんから、「復興をテーマにしたトーチを作りたい」と相談を受けたことだった。

実は伊木さんは、震災後に復興支援として仮設住宅にアルミ製の窓などを届けていたのだ。

伊木さん:「この仮設住宅ができたときには、避難所で暮らしていた方ってすごく不安だったと思う。そういう方たちがはじめてここに来て、安心して過ごせた住まいがあった。そんな被災された方たちの力に少しでもなれればなと思って」

岩手・宮城・福島の解体業者に頼み込み、824戸の仮設住宅から窓や扉に使われたアルミ廃材を回収。廃材は工場でアルミの塊に加工され、聖火トーチとなって東北に里帰りしたのだ。

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震災で2人の家族と家を失い、仮設住宅に5年間住んでいた石巻市の千葉俊弘さんに聖火トーチを見てもらった。

千葉さん:「よくこういうアイデアが生まれたなと思いました。悲しいこと、つらいことも大変ありましたけど、このトーチを見るたびにね、“さぁまた頑張りましょう!”となると思います

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しかしこの取材後、新型コロナウイルスの影響で聖火リレーは延期に。そこであらためて伊木さんと千葉さんに今の思いを聞いた。

伊木さん:「日本では東日本大震災だけでなく熊本の地震や西日本豪雨、台風、いろいろな被害で苦しんでいる人がいます。東北の復興はそうした方々に勇気を与えるものだと思っています。

今回のコロナウイルスのこともありますが、この聖火リレートーチを通じて、少しでも多くの人に東北の力強さを感じてもらえたらうれしい

千葉さん:「がんばろうニッポン!負けるなニッポンですよ!

そんな伊木さんと千葉さんのできる宣言は「聖火トーチで東北を勇気づけ復興の歩みを世界へ届けたい」。修造は「思いは届く!」とエールを送った。

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※番組情報:『TOKYO応援宣言
毎週日曜あさ『サンデーLIVE!!』(午前5:50~)内で放送、「松岡修造の2020みんなできる宣言」も好評放送中、テレビ朝日系

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