斎藤ちはるアナ、全身を使いこねる!お殿様も愛した「氷見糸うどん」の生地作りを体験

公開: 更新: テレ朝POST

いま知っておきたい話題や気になるニュースをお届けする朝の情報番組『モーニングショー』では、月~金の日替わりコーナーが放送されています。

水曜日は斎藤ちはるアナウンサーが、伝統を守り、次の世代へ引き継ぐべく奮闘する女性から人生を素敵に過ごす秘訣などに密着す名物コーナー「継ぐ女神」をお届け。

5月15(水)の放送では、富山県氷見市で268年続く氷見糸うどん「高岡屋本舗」13代目・池田圭子さん(56)に迫りました。

◆加賀藩御用達 お殿様も愛した氷見糸うどん

氷見糸うどん「一糸伝承」 1袋2人前 620円(税込み)

高岡屋本舗が受け継いできた氷見糸うどん。江戸時代の半ばに初代が考え出し、加賀藩ご用達として前田侯にも愛されました。作り方は門外不出。300年近くを一子伝承で守ってきたその味は、歯切れの良さともっちり感が特徴です。

◆家宝はお殿様からいただいた木像

おいしさに感動した前田侯は、圭子さんのご先祖にお褒めの言葉とともに菅原道真公の木像をくださったといいます。木像は池田家の家宝となり、日頃は神棚の中に。しかし圭子さん、子どもの頃に近づいてはいけないといわれたため、一度も見たことがなかったのです。

今回鑑定するため、初めて手に取ると、「お顔がきれい」としみじみ。彫刻としても素晴らしいものだとのお墨付きをいただき、兄・秀一さん(62)も一安心の一幕となりました。

◆すべて手作業!受け継がれる氷見糸うどん

続いて作業場へ。氷見名物、氷見糸うどんの作り方を特別に見せていただきました。その決め手は生地作り。まずは全身を使いながらこねていきます。斎藤アナも体験させていただきましたが、思った以上に体力が必要で、「本当に重労働」とこぼします。

次に大きな麺棒を使って円盤状にのし、渦巻き状に包丁を入れて帯のように延ばします。その際は「ただ延ばすのではなく、糸をよるように」と秀一さん。“糸うどん”といわれる由来もここにあり、ねじりを加えながら細くしていくことで、独特のコシが生まれるそうです。

さらに「くだがけ」という作業で引き延ばして細くし、麺ができたら仕上げは天日干し。海の潮風でゆっくり乾かすことでさらにおいしさが増すそうです。一般的な手打ちうどんに比べ、何倍もの手間と時間もかかる氷見糸うどん。「お殿様が食べていたのを今、私が食べているということですよね。ちょっとうれしい」と斎藤アナも大満足です。

◆もっと手軽に楽しんでほしいと「うどんのふし」に注目

氷見うどん 細めんの「ふし」  140円(税込み)

老舗の高岡屋本舗に生まれた圭子さん。家業は両親と兄・秀一さんが継いでいましたが、父が病で倒れたことで、別の仕事をしていた圭子さんはしぶしぶ家に戻ることに。

仕事をしていくと、「あんな面倒なこと」と嫌っていたはずが、「この技術は伝えていかなくてはいけない」という気持ちに変わっていったそうです。そして、職人気質の秀一さんを支えながら、兄妹でのれんを守ることになったのです。

そんななか、圭子さんには気がかりが。それは「うちのうどんはどちらかというと進物用で、金額にしたらやっぱり高い」ことです。手間がかかるため、値段も高くなってしまう氷見糸うどんを、なんとか安く楽しんでもらえる方法はないものか。考え抜いた末に「うどんのふしを商品化したらどうかな」。“ふし”とは、竿にかけてU字のようになった部分のこと。商品にならないと思っていた部分を商品化したのです。

こちらのお値段は一袋140円。うどんはもちろん、マカロニの代わりに使ってもおいしいと大評判になっています。

◆嫌なことも一回やってみる

今回の取材を通して斎藤アナの心に残った女神の一言は「嫌なことも一回やってみる!」です。

この仕事が大変なことを知る圭子さん。あまり好きではなかった家業ですが、一生懸命やっていくうちに、この伝統を守っていきたいと思えるようになったといいます。そんな経験から、「嫌なことも一回やってみると、意外と面白くなってくるものですよ」という言葉を残してくれました。

※高岡屋本舗
住所/富山県氷見市伊勢大町1-6-7
TEL/0766-72-0819
FAX/0766-74-3842
営業時間/8:00~19:30
定休日/年中無休

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