テレビ朝日の深夜枠では、2019年4月よりバラエティの新レギュラー番組が多くスタートする。それらバラエティ番組のディレクター陣の中には、テレビ朝日の次世代を担う“30代”のスタッフが多数。

そこで、4月からスタートする各番組――『バナナマンのドライブスリー』を担当する近藤正紀(32歳)、『ヤバイかスゴイかカミヒトエ!』を担当する三枝健介(32歳)、そして、『テレビ千鳥』と『霜降りバラエティ』を担当する山本雅一(39歳)の3名――の30代ディレクター陣が座談会を実施。

左から、山本・近藤・三枝 ©テレビ朝日/テレ朝POST

第2弾となる本記事では、3人が感じる“お笑い芸人のスゴさ”などについて語られている。(※第1弾はこちら

◆バラエティ番組に“アタリハズレ”は必要?

まずは、今回始まる新番組のうち2つがバラエティ番組の“トライアル枠”から始まったことについて。

近藤:「トライアル枠、僕自身はもっとあったら良いなと思いますけど、増えましたよね。僕がテレビ朝日に入社した頃は、もちろんADだったっていうのもありますけど、募集すらなかったので。で、“おれはいつ自分の番組ができるんだろう”って思ってたんですけど、それから5、6年経ってポンポン増えてきて、いつの間にか今は3カ月に1回くらい募集されるじゃないですか。すごい良い環境だなと思ってて」

三枝:「確かに、昔よりはるかに増えましたよね。明らかに。あとはまあ、もう気持ちお金(制作費)が出ると嬉しいなって感じです(笑)」

©テレビ朝日/テレ朝POST

そして話は、トライアル番組や新番組の評価についての展開に。

近藤:「ちょっと生意気なこと言わせてもらってもいいですか。いまって、放送開始して1~2回の視聴率で通知表のように評価を定められてしまうような風潮があると思うんですけど、あれ、ちょっとキツくないですか? 3カ月くらい自由にやっていいよってなるといいなぁと思うんですよ」

山本:「ああ、なるほど」

三枝:「うん。まあ僕も山本さんもそんなこと思わないですけど(笑)」

近藤:「あ、ずるい! 僕だけ上に意見してるみたいになってる(笑)。たとえば僕は『探偵!ナイトスクープ』がすごい好きなんですけど、アタリハズレもあるんですよ。でもハズレがあるってことはディレクターも『失敗するかも…』って思いながらやっていて、だからこそ、その振れ幅でアタリがすごく面白くなるんだと思うんです」

三枝:「ディレクター自身も点数が分からない、30点か120点かを目指したいってことですよね」

近藤:「はい。昔のバラエティはそうだったんじゃないかなって思うんですよ。前にバナナマンの設楽さんと喋った時に、“夢回”って言葉を聞いたんです。ほんと変な企画をやったことがあって、現場はめちゃくちゃ盛り上がったらしいんですけど、視聴率は記憶にないぐらい。それが、“夢みたいに本当にあったのかどうかわかんない夢回”だって。そういうのが作れると、いい雰囲気が生まれるんだろうなって思います」

三枝:「雰囲気ね。確かに、仕事してて、芸人さんが楽しんでくれている瞬間が撮れると本当に嬉しいですよね。収録もロケもそうですけど、芸人さんが全然手応えない感じで帰られた時が一番ドキドキして、『今日楽しかった』って言ってもらえると一番報われる」

山本:「分かります。こないだのロケで、千鳥のノブさんが『今日のロケで床叩くと思わんかったわ』って言ってくれたんです。面白すぎて床を叩くほど笑ったってことで、それはまあ(相方の)大悟さんが面白かったってだけなんですけど、すごい良い表現やなと思って。そういうの言ってもらえると嬉しいし、その後の酒がうまいなってなりますよね」

◆芸人さんは「お化けみたいな人ばっかり」

そして話は、“芸人さんのスゴさ”へと続きます。

三枝:「これ、別におべっか使うわけじゃなく、芸人さんって本当に全員すごくないですか?」

近藤・山本:(大きく同意)

三枝:「皆さんテレビに出て当たり前のようにやっているけど、やっぱすごいですよね。たとえば僕らが収録前に台本とか大量に準備して『こんな量あるけど大丈夫かな…』と思って臨むんだけど、芸人さんは1時間とか1時間半前に入って来て、バーッと見て『わかりました』って言って、『ここは?ここは?』って何個か聞いて、本番始まったら完璧にできるじゃないですか。それが本当にすごいなと思ってて。

ほんと、コンビニに行くような格好でふらっと来て、『おつかれっす~』とか言いながら着替えて、カメラ回った瞬間にもうオンになって、打ち合わせ以上のものを出して帰っていく感じ。もう、めっちゃかっこいいと思って。しかも、誰がってわけじゃなく、どの人もそう。皆さんプロだから」

近藤:「プロっていうことで言うと、出川(哲朗)さんの罰ゲームの受け方も本当にプロフェッショナルだなって思います」

三枝・山本:(大きく同意)

近藤:「年末の番組に出川さんが出られた時、大福を食べることがあって、その大福にタガメが入ってたんです。で、出川さんは一回口に入れて出したんですけど、そうしたらタガメがきれいに出てきたんですよ。もう、その一連が“芸術的”すぎて、素晴らしいなと思いました」

©テレビ朝日/テレ朝POST

三枝:「出川さんは“罰ゲームお化け”ですよね。山本さんは千鳥さんとよく仕事されてますけど、千鳥さんはどうですか?」

山本:「ロケお化けです(笑)。軽く台本を超えてくるし、その“超え度”が何倍にもなる。以前、結構話題になりましたけど、ノブさんが僕らの番組で1000万円の車を買ったんですよ。で、その時もうひとつ400万円の車があって、スタッフは全員がそっちを買うと思ってたんです。そうしたら1000万円の方を買ったんで、もう、ワーっとはなんなかったんです(笑)」

三枝:「すごすぎて引いちゃったんですか?」

山本:「そう。『買います』って言ったら、全員が引いてしまって、シーンってなったんです(笑)。で、ノブさんはそのシーンってなったことをすぐにいじって、そこが一番面白くなったっていう。

あと大悟さんも、僕が粗い台本を作ってしまった時に、それを見て電話をかけてきてくれて。で、こちらの考えを伝えたら、『じゃあこうやってみて、オチはこうやって…』って、もうその段階でオチまで見えてて。それで次の日にロケしたら、元々考えていたよりもリアルで面白いものが出来たってなった時には、やっぱりすごいなって思いました。だから千鳥って売れるんやなって」

©テレビ朝日/テレ朝POST

三枝:「すごいイイ話。ロケお化けですね、それは。芸人さんは、ほんとお化けみたいな人ばっかり。ザキヤマさんも、実はワイプお化けだったりもするじゃないですか」

山本:「ああ、助けられますよね」

三枝:「そうなんです。前に僕が収録でVTR素材を少し粗めの編集で出してしまったことがあって、結構スキが出来てたんですけど、ザキヤマさんはそれを観ながらずっと喋ってて。

で、あの人がすごいのは、その目線がテレビの前の40代後半の主婦くらいの目線なんですよ。“これなんとかなんじゃないの?”って言っていることが逐一視聴者が気になることなのではと思えて、それを全部聞いてたら、本編用のVTRを作るのが本当にやり易くなるんです」

近藤:「なるほど。良いガイドになるんですね」

三枝:「そうそう。“あ、ここで確かにこれ言っておかないと次の情報わかりにくいよな”とかって、本当に助けられるんです。観てもらうだけで、VTRを新しく生まれ変わらせてもらっているっていう」

山本:「うん、良い目線になりますよね。僕も確かに、ザキヤマさんに一言いただくことよくあります。僕らだけでは見えない目線を、視聴者目線でバンッと言ってくれるから。アドバイスしていただいてるようなもんですよね」

●番組情報

※『テレビ千鳥』
2019年4月スタート、毎週月曜 深夜1:59~2:24(※一部地域では放送時間が異なります)

※『バナナマンのドライブスリー』
2019年4月2日スタート、毎週火曜 深夜0:20~0:50(※一部地域では放送時間が異なります)

※『カミヒトエ!』
2019年4月スタート、毎週水曜 深夜1:59~2:24(※一部地域では放送時間が異なります)

※『霜降りバラエティ』
2019年4月スタート、毎週木曜 深夜1:59~2:24(※一部地域では放送時間が異なります)

テレ朝POST
ページトップへ
Twitter Facebook