『時をかける少女』監督の大林宣彦 「映画なんか無いのが一番いい」という言葉の真意

公開: 更新: テレ朝POST

映画監督の安藤桃子が、撮影監督、美術監督、アクション監督ら映画関係者に「あの1カットへのこだわり」を聞く『シネアスト~人生を変えるワンカット~』(BS朝日)。

3月7日(木)の同番組は、特別編として『シネアスト4〜記録対談!大林宣彦監督が語る映画の神髄〜』を放送。『転校生』『時をかける少女』などで知られる映画界の巨匠・大林宣彦監督と、番組MC・安藤桃子監督による日本映画史に残るプロフェッショナル対談の模様をお届けする。

©BS朝日

映画監督同士、プロフェッショナルな目線で語られるディープな映画談義は、大林監督の生い立ち、黒澤明小津安二郎をはじめとする映画人たちの精神、また過去から現代、そして未来へと続く映画文化を紐解き「映画とは何なのか?」その神髄に迫る。

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「こういう番組(シネアスト)があるなら、大林監督に会いたい」と、かねてから大林監督との対談を熱望していた安藤桃子。大林監督のもとを訪ねると念願の対面に安藤は、「うれしぃー!」と喜びを爆発させる。

そして抱擁を交わすと、セッティング中にもかかわらず、はやくも対談がスタート。「予定調和は映画ではない」という哲学を持つ大林監督らしい対談の幕開けとなる。

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対談の冒頭、大林監督は「(作品に)共感して、心をわしづかみにされた」と安藤監督の『アエイオウ(ウタモノガタリ)』を絶賛。その言葉を受けた安藤の目には、うっすら涙がにじむ。

また、映画のラストシーンを毎回現場の雰囲気に合わせて変更することが多いという安藤に、大林監督が「正直なんだ」という言葉をかける。大林監督の発言の真意とは?

対談では、映画の歴史や文化を紐解く場面も。

現在では当たり前のように利用されているトリック撮影も、元は“失敗”からうまれたものだと語る大林監督。「映画表現の歴史は失敗の歴史」であり、そんななか新しい映画を生み出していく人は「失敗を失敗と捉えず、映画の持つ“才能”だと捉える人」だと言う。

そんな大林監督は、1990年に黒澤明監督の依頼で『夢』のメイキング『MAKING OF DREAMS 映画の肖像 黒澤明・大林宣彦 映画的対話』の演出を担当。この日の対談ではその裏話や、山田洋次監督が東日本大震災の後、小津安二郎の名作『東京物語』を見て発見した“あること”についても語る。

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戦争とともに過ごした子供時代のあるエピソードを振り返る大林監督は、「映画なんか無いのが一番いい時代」だと打ち明ける。その発言に込められた思いとは?

まさに新旧映画監督の記録(ドキュメント)となった今回の収録。さらに、この対談のナレーションは、『野のなななのか』『花筐/HANAGATAMI』などの大林作品でお馴染みの常盤貴子が務める。

巨匠・大林宣彦が「こんなにも映画の話をするインタビューはあったかな?」と振り返る対談の模様は、見逃し厳禁だ。

※番組情報:『シネアスト~人生を変えるワンカット~
2019年3月7日(木)午後11:00〜11:54、BS朝日

 

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