米倉涼子、津川雅彦さんを偲ぶ。“ナンパ”きっかけで親しい仲に

公開: 更新: テレ朝POST

松本清張の名作サスペンス疑惑が、米倉涼子主演でよみがえる。

2月3日(日)に放送される本作では、『黒革の手帖』をはじめ、『けものみち』『わるいやつら』『熱い空気』といった清張作品で名だたる悪女を演じてきた米倉が、“悪女に手を差し伸べる敏腕弁護士”佐原卓子役に挑戦。

保険金目的で夫を殺した…との疑惑が囁かれる悪女・白河球磨子(黒木華)を弁護するなか、彼女のエキセントリックな言動に振り回されながらも、決してクロとは決めつけず対峙し、真相を追求していく過程をスリリングに描く。

©テレビ朝日

同作には、余貴美子、板尾創路、永山絢斗、YOU、勝村政信、堀田茜、伊武雅刀、平泉成、萬田久子、中村梅雀、そして2018年8月4日に亡くなった津川雅彦さんら豪華出演者が大集結。

米倉も「黒木さんや検事役の余さんとの繰り広げる“女同士のバトル”は、過去に出演した松本清張作品にはあまりなかった要素で、楽しかったです。実は、『疑惑』は“登場人物同士の横のつながりが薄い物語”で、共演シーンがまったくない方々も多かったんですよ。そんなこともあって、私も視聴者として皆さんのお芝居を見るのがとても楽しみです!」と心を躍らせた。

濃厚かつ見応えのある夢の競演に期待だ。

◆津川雅彦さん、最後の名演

本作は、津川さんにとって遺作となった作品でもある。津川さんが演じるのは、2009年版の『疑惑』(主演・田村正和)で演じた役と同じ、ベテラン弁護士・原山正雄。卓子に球磨子の弁護を引き継いでほしいと依頼する人物だ。

津川さんとは過去に『黒革の手帖』など何度も共演経験がある米倉。

親子役を演じたこともある津川さんを心から慕っており、

「津川さんにはとても可愛がっていただいたのですが、そのキッカケは私がナンパしたこと(笑)。共演したときに私の方からお食事に誘ったら、『そんな女は今までいなかった!』と面白がってくださったんです。

去年は2泊3日で一緒に伊勢神宮に行って、『歩くのが速い!』なんて怒られたりして…(笑)。実は今年、年明けに初めて食事をともにした相手も津川さんでしたし、本当に大切な思い出となりました」

と心温まる交流を振り返った。

15年以上にわたり、公私ともに固い絆で結ばれていた米倉と津川さん。そんな2人にとって“最後の共演”となった『疑惑』では、「具合が悪そうだと見受けられたこともあり、撮影の合間に2人で昔話をしながら語ることも多かったです」と米倉。

「撮影が終わる頃に『今度うなぎを一緒に食べに行こう』と約束したのに、結局かなわず…。一緒に食べに行きたかったな…」と言葉を詰まらせる一方、「津川さんから『こうしなさい』と言われたことはないのですが、日々の姿勢から“作品に対する思い”と“自分らしさ”がいかに大切か、そして何よりも人生とはどういうものかを教えていただきました。そのすべてから“人間”を感じる方でした」と惜しみない賛辞を送った。

※番組情報:テレビ朝日開局60周年記念 松本清張ドラマスペシャル『疑惑
2019年2月3日(日)午後9:00~放送、テレビ朝日系24局

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