バドミントン女子ダブルスで異例事態。ライバル同士なのに“コンビシャッフル”で意外な躍進

公開: 更新: テレ朝POST

10月9日(土)に開幕した『世界バドミントン国別対抗戦2021 トマス杯・ユーバー杯』。

男子はトマス杯、女子はユーバー杯で、ともにダブルス2試合、シングルス3試合の合計5試合を戦い、バドミントン最強国を決定する。

前回大会、日本は男子(トマス杯)が中国に敗れ準優勝。女子(ユーバー杯)は開催国タイに勝利し、37年ぶりの優勝を手にした。

今大会、連覇がかかる日本女子はダブルスのエース、フクヒロペア(福島由紀廣田彩花)とナガマツペア(永原和可那松本麻佑)がいずれも不在。

そこで、いつもと違う“異色のダブルス”が誕生している。

◆けが人続出で異例の展開に

9月から『スディルマンカップ』『トマス杯・ユーバー杯』と海外連戦に挑んでいるバドミントン日本代表だが、女子チームは選手の不調が相次いでいる。

フクヒロペアは、廣田がオリンピック前の合宿で右膝前十字靱帯を断裂。オリンピック後に手術を受けリハビリ中で、ナガマツペアは永原が右肩のケガで今回の長期遠征を見送った。

さらに今大会唯一、正規ペアで参戦している志田千陽&松山奈未ペアも、『スディルマンカップ』の試合中に志田が左足首を痛めるアクシデント。これで女子ダブルス3組が全員パートナー不在という事態に陥った。

そこで、急場をしのぐために考えられたのが“コンビシャッフル”だ。

『スディルマンカップ』の準々決勝では、リオオリンピック金メダルの松友美佐紀とナガマツペアの松本による“マツマツ”ペアが誕生。

松友は、タカマツペアを組んでいた髙橋礼華が引退し、混合ダブルスに専念。今回の遠征では混合ダブルスのメンバーとして参加していた。

オリンピック金メダリストと世界バドミントン金メダリストという豪華タッグは、急造ペアにも関わらず息の合ったプレーを見せ、日本の勝利を決める大活躍。

その後も、準決勝、決勝とマツマツペアで3試合を戦い、日本チームのピンチを救う救世主となった。

◆急造ペアがもたらした思わぬ収穫

ケガ人が続出している厳しい台所事情で急遽誕生した異色ペア。

『スディルマンカップ』で松友と組んだ松本は、普段組んでいない相手とペアを組んだことで思わぬ収穫があったと話す。

「私が自由に動いたときの松友さんの動き方や、松友さんから私に上がってくる球をつくってくれた配球は、勉強になった部分がありました。そこは自分たち(ナガマツペア)にも生きるところかなっていうのは思いました。

いつもは2人のコンビネーションを考えながらプレーしているんですけど、今回みたいにペアを変えてやると、自分自身どれだけできるかできないかがはっきりわかってくる。パートナーを生かすやり方や自分がどう生きるかを考えながらプレーできるかなとは思います」(松本)

いつもと違う選手と組むことで、自分の強みや課題までもが浮き彫りになっていた。

10月9日に開幕した『ユーバー杯』からは、フクヒロペアの福島と松友のペアが実現。さらにナガマツペアの松本と、志田&松山ペアの松山のペアも誕生した。

そしてグループリーグ最終戦には、東京オリンピック混合ダブルス銅メダルの東野有紗も女子ダブルスに登場。福島とのペアで快勝を見せた。

普段はライバルとして戦う選手たちがペアとしてタッグを組む姿が見られるのは、団体戦ならでは。今日から始まる決勝トーナメントでも異色ダブルスがどんな化学反応を見せてくれるのか、期待が高まる。

※番組情報:『世界バドミントン国別対抗戦2021 トマス杯・ユーバー杯
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<女子決勝>
10月16日(土) 深夜2:00~

<男子決勝>
10月17日(日) よる8:00~

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