何故かリアル!?松坂桃李のポンコツ感が可愛くて素晴らしい!

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どうも! ドラマ大好き芸人の橋爪ヨウコです。学生時代はテレビの話で友達を作り、恋や仕事はドラマから学んできたと言っても過言ではない! 26年間全クール全チャンネルのドラマ視聴中の“テレビを愛し!テレビにはまだそんなに愛されていない女……!” そんな私が今回ご紹介するドラマは、毎週金曜日がくるのが待ち遠しい!『あのときキスしておけば』(テレビ朝日系、毎週金曜23:15~※一部地域のぞく)です!

「ありきたりなようで全然ありきたりじゃない!」「変が溢れているけど、それが変じゃない!」と、新しいラブストーリーとして話題の本作は、松坂桃李さん演じる、壊滅的にポンコツなスーパーの従業員・桃地のぞむと美人漫画家・唯月巴(蟹釜ジョー)が織りなすラブコメディ。ただ、一つ他のドラマと違うことといえば、巴を麻生久美子さんと井浦新さんが二人一役で演じているということ!

しかも『あのときキスしておけば』は、TBS『天国と地獄~サイコな2人~』(2021)や、テレ朝『民王』(2015)や TBS『パパとムスメの7日間』(2007)などの「身体と身体が入れ替わってしまう設定」でなく、飛行機事故で亡くなってしまった巴の魂が、まさかのまさか! 井浦さん演じる中年清掃員の田中マサオの身体に乗り移ってしまう、乗り移り系・憑依型のドラマなのです!

オジ巴(井浦新)、桃地のぞむ(松坂桃李)
オジ巴(井浦新)、桃地のぞむ(松坂桃李)

第5話が放送され、「面白さと可愛さの天井知らずかっ!」とツッコミを入れたくなるほど回を増すごとにワクワクドキドキキュンキュンする本作は、なんといっても松坂さん演じる桃地がカワイイ!!

最初、ポンコツで冴えないスーパーの従業員だった桃地は、大好きな漫画「SEIKAの空」の作者、巴(蟹釜ジョー)と出会ったことで、鬱々としていたはずの日々がどんどん煌めいて、生き生きとした姿に変わっていく。“オジ巴”にそうめんを作ってもらって嬉しさのあまり、パーカーの紐を「ぎゅー!」と締め上げてしまう独特の喜び方をするシーンや、ヤキモチを焼いて悶々としちゃって「もんもんっ!」と口に出してしまうシーン。ラグビーのタックル並みの強さで当たりにいったバックハグや「もう行かない!」って言った矢先に、巴の家にプンプンしながらも行っちゃうテンポの良さも面白く、「パンとめるやつ」と書かれたパーカーや「NEW YORK」の文字にお風呂の絵が描かれているパーカーなどをチョイスして着てしまうダサダサファッションセンスさえも愛おしく、どのシーンを切り取っても抱きしめたくなるほどカワイイのです!

唯月巴/蟹釜ジョー(麻生久美子)
唯月巴/蟹釜ジョー(麻生久美子)

それもこれも、桃地を演じる松坂さんの演技力あってのこと。松坂さんといえば、テレ朝『侍戦隊シンケンジャー』シンケンレッド役から始まり、日テレ『視覚探偵 日暮旅人』の日暮旅人役、日テレ『ゆとりですがなにか』の山路一豊役、そして私の大好きな『パーフェクトワールド』鮎川樹役、そして先日まで放送されていたNHK『今ここにある危機とぼくの好感度について』の神崎真役など、出演ドラマを挙げ出したらキリがないのですが、毎回ガラリと変わる印象と幅広い演技力が素晴らしく、「松坂桃李さんといえばこうだよね!」と、イメージが良い意味で固まらないほど我々の想像を常にひっくり返してくれる人。そんなどんな役もバッチリハマる松坂さんですが、特に私が好きなのは、松坂さんが演じるちょっと冴えないタイプの役で、【自信なさげな役を演じたら右に出る者はいない!】とさえも思っています。

桃地のぞむ(松坂桃李)
桃地のぞむ(松坂桃李)

たまに、女優さんや俳優さんが「私モテないんです! どうしよう!」という役を演じている時、台本だから仕方ないと思いながらも……テレビの前で「ウソつけーー!!」と、おいでやすこがおいでやす小田さん並の声量で叫び出してしまいそうな時があったりもしたのですが、何故か松坂さんがそういう役を演じると「はい! この方は間違いなくそういう方です!」と国が正式に認めてくれそうなほど、しっかりとした童貞っぽさやポンコツぽさもあり、見た目は誰しもが認めるイケメンでスタイル抜群! なのに、何故か違和感なくリアルに感じてしまう不思議さがあるのです!

映画『あの頃。』の時も、金なし彼女なしのダメダメな生活を送りながらも、あやや(松浦亜弥)のMVを見たのがきっかけで、ハロプロにのめり込んでいく役がばっちりとハマっていて、それはもしかしたら松坂さんの根本にある『遊戯王』が大好きという事が、相乗効果をもたらしている気がします! 菅田将暉さんの『オールナイトニッポン』にゲスト出演した時も、番宣よりも『遊戯王』愛を語り、リスナーに「キング」と呼ばれ始めた松坂さんの少年ぽさと一つの事を愛する強い気持ちが、今回の桃地の真っ直ぐさにも繋がっていて、松坂さんが演じているからこそ! 桃地がより輝くのだなと思いました。

そしてこの人も語らずにはいられない! “オジ巴”を演じる井浦さんも可愛くて仕方がありません! 今までの井浦さんといえば、比較的クールな役柄を演じていたこともあって、麻生さんが演じる“巴”の凛とした美しさや多少わがままを言っても「巴だから仕方ないよね!」と許してしまう可愛らしさをどう演じるのだろうと、少し……いや! だいぶ戸惑いながら、井浦さん演じる“オジ巴”を見始めたのですが、口を尖らしてクネクネしながら「桃地っ!」と呼ぶ“オジ巴”が回を増すごとにどんどん可愛くなり、今までのクールな役はこのドラマへの壮大な「フリだったのか!?」と思うほど、違和感はぶっ飛んでいきました。そのギャップにまんまとやられ「井浦新さんの新な一面を発見!」と軽いダジャレを言ってしまうほどに、“オジ巴”にどハマりしています!

オジ巴(井浦新)
オジ巴(井浦新)

そんな松坂さんと井浦さん演じる「桃地×オジ巴」に癒されつつ、このドラマは、桃地の成長を見守るドラマでもあります! 今までポンコツで何も出来なかった桃地が人生で初めての恋をし、不器用ながらも常に一生懸命で、巴の為に巴の大好物のイカゲソ煮を作ろうと奮闘している姿には目頭が熱くなります。いまや三浦翔平さん演じる巴の元旦那・高見沢春斗に対してヤキモチまで焼くようになった桃地ですが、とにかく巴に対して優しいところは変わらず。気が弱いけど真っ直ぐで優しいところを、巴は好きになったのだなと思いました。

高見沢春斗(三浦翔平)
高見沢春斗(三浦翔平)

そして、第5話のラストで「高見沢×オジ巴」のキスを見てしまった桃地。見ているこっちがヒヤヒヤするほど暴走している高見沢がかなりヤバミザワですが、この禁断の三角関係は今後どうなってしまうのか!? そして、“オジ巴”の身体は!? 田中の魂はどこに行ったのか、気になって仕方がありません!

そんな愛しさと切なさと面白さを兼ね備えたドラマ『あのときキスしておけば』。平日学校や仕事や家事など1週間頑張ったご褒美としてぴったり! の心安らぐオアシスドラマの第6話を、「あのときキスしておけば」と思うタイミングがさほどないまま独身厄年35歳に突入してしまった私橋爪がしっかりと見届けたいと思います!

橋爪ヨウコ
橋爪ヨウコ

◆橋爪ヨウコ◆
1985年生まれ、群馬県出身。お笑いコンビ「こじらせハスキー」として活動中。学生時代はテレビの話で友達を作り、恋や仕事はドラマから学んできたと言っても過言ではない! 26年間全クール全チャンネルのドラマ視聴中のドラマ大好き芸人。

<第6話(6月4日放送)あらすじ>
「やりなおそう俺たち、愛してる――」

オジ巴(井浦)が元夫である高見沢春斗(三浦)とキスする瞬間を、目の前で目撃してしまった桃地のぞむ(松坂)は、ショックのあまりその場から走り去る。必死で追いかけて弁明をするオジ巴だが、桃地はアパートにこもり、固く扉を閉ざしてしまう。

一方、ついにオジ巴は「週刊少年マキシマム」の編集部に乗り込み、「自分が蟹釜ジョーだ」と直訴。突如現れたサングラス姿のおじさんに、編集長の生馬忠士(角田貴志)ふくめ一同が唖然。絶筆となったはずの「SEIKAの空」の再連載を巡って、運命の歯車が再び激しくまわりはじめる。

オジ巴(井浦新)
オジ巴(井浦新)

また、田中マサオ(井浦・二役)の家族との関係にも変化が……。帆奈美(MEGUMI)はついに、息子の優太郎(窪塚愛流)に真実を打ち明けることを決意。“父親の身体の中に、蟹釜ジョーがいる”と知った優太郎は、衝撃に打ちのめされるも、まさかの弟子入りを志願することに……!?

優太郎(窪塚愛流)
優太郎(窪塚愛流)

さらにオジ巴は、田中家の今後を見据え、帆奈美に“ある約束”を提案する。

そんなある日、桃地はスーパーゆめはなで、同僚・水出(阿南敦子)のスマホをたまたま見てしまい、彼女の正体が蟹釜ジョーの激しいアンチ“マディウォーター”であることを知ってしまう。いつも優しい彼女が一体なぜ? 理解できないまま、桃地の脳みそはキャパオーバーしてしまい……。

しかし、突如事態は急変する。倒れるオジ巴。桃地はついに知ることになる。僕たちの恋には、タイムリミットがある――?

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