吉岡里帆、初の刑事役でプロレスにゾンビメイク!?『時効警察』で新たな挑戦

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吉岡里帆さんが、10月11日からスタートする金曜ナイトドラマ『時効警察はじめました』(テレビ朝日系、毎週金曜23:15~※一部地域を除く)で初の刑事役に挑戦します。本作は、時効になった事件を趣味で捜査する男・霧山修一朗(オダギリジョー)と助手・三日月しずか(麻生久美子)の活躍を描いたシュールな脱力系コメディミステリードラマ。

今回12年ぶりの復活となり、個性豊かなメンバーが再集結する中、吉岡さんは「ガンバリマス!」が決めゼリフで、そのセリフ通りやたらと頑張る刑事課期待の新人として、隙あらば霧山&三日月の趣味の捜査に首を突っ込んでいく彩雲真空役で登場する。撮影も順調に進んでいるという吉岡さんを直撃し、本作への思いやドラマの見どころについてお話いただきました。

――オファーが来た時のお気持ちは?

前2シリーズを視聴者として拝見していたので、12年後の時効管理課の皆さんの物語がどのように展開していくのか楽しみでした。その中に私も刑事役で参加させていただけることが本当に嬉しかったです。『時効警察』を皆さんと一緒に作っていけるのは、すごく幸せなことだと思いました。

――プレッシャーはありましたか?

ありました。ずっと愛されている作品なので、できるだけ世界観を壊さないようにしないとと思いましたし、皆さんの空気感を守れるように、しっかり台本を読み込んで、自分の役割を認識して出演しないといけないなと思いました。

――本作に新メンバーとして出演が決まったとき、周囲からの反響は?

改めて『時効警察』は人気がある作品なんだなと感じました。違うお仕事でお会いする方からも「『時効警察』めちゃくちゃ楽しみにしている」「絶対見る!」「オンタイムで見るね」と言っていただけて、『時効警察』の歴史とこの作品が生み出してきたオリジナルの世界観の魅力を実感しました。

――役作りにおいて、事前に準備したことや、勉強したことは?

過去作は見直しました。初めての刑事役ですが、逆に刑事ものの作品は見ないようにしました(笑)。後は、劇中に出てくる面白いことに対して、疑問を持たないよう意識しました。ツッコミどころが多いのが面白さのひとつだと思うので、自然にその世界観の中で当たり前に存在できるように心がけました。

――他にも心がけていることは?

以前三木聡監督と映画でご一緒させていただいた際、誰かが面白いことをしたら、それに対するリアクションをどれだけ取れるかが大事だとアドバイスしてくださって。なので自分がセリフを言うときはもちろん、皆さんの面白いシーンに対していいリアクションをしたいなといつも思っています。

――役柄と比べてみて、吉岡さんご自身と似ている点はありますか?

どちらかというと、私は普段ツッコミ側だと思うので、本作でも皆さんのボケに対してツッコミを入れる役割であんまり違和感はなかったですね。

――彩雲というキャラクターについて教えてください。

プロレス好きだったり、ミステリー小説作家のおっかけをしていたり、意外な趣味を持っている一面があります。多趣味でミーハーな部分が面白く、真面目だけど掴めない変なキャラですね(笑)。

――麻生さんにプロレス技をかけるシーンがあるそうですが、プロレス以外にもこれまでやったことのないような、新たな挑戦のシーンなどありましたら教えてください。

ヤシガニを追いかけました(笑)。あとは、ゾンビメイクにも挑戦しています。

――「ガンバリマス!」が決めゼリフの役ですが、だいたい1話で何回くらいポージングをしていますか? 

1話で3回はしているかと。私生活でもついやっちゃうということはないですが(笑)、現場がきつい時とかにスタッフさんとかが使ってくれたりして、それは嬉しいなと思います。

――オダギリさんと麻生さんが吉岡さんを“新しい風”と表現していましたが、新レギュラーとしてどのような意識で臨まれましたか?

霧山さんと三日月さんで事件を捜査していくというベースは変わらない中、そこに事件解決の糸になるような、刑事ならではの情報網をつかってお2人の力になる存在として彩雲は登場します。出演者の皆さん個性的で面白いキャラクターなのですが、私はどちらかというと真面目な役柄です。時効捜査にとにかく憧れているという設定なので、比較的真面目に時効捜査に協力する姿勢で臨んでいます。また、霧山さんと三日月さんが時効捜査を完結して「誰にも言いませんよ」カードを出す瞬間を見ることを喜びとし、そのために奮闘するキャラを意識しました。

――同じ新レギュラーの磯村勇斗さんとはどんな会話を交わしましたか?

実は一緒のシーンはそんなにありませんでしたが、お会いした際は「緊張するよね」という話をしたり、同い年なので、お互い頑張ろう、という感じで応援し合いっこをしたりしていました。

――現場にはどのように溶け込んでいきましたか?

“ツッコミ”担当なので、現場でも聞き手に回ることが多いです。自分から何か話しかけるというよりは、皆さんが気さくに話しかけてくださいますし、話も楽しくて、いつもワクワクして聞いていました。

――この現場ならではの“面白さ”とは?

当て書きなんじゃないかというくらい、その人にしかできない役柄で、それぞれお芝居が展開されます。例え私が同じセリフを言っても、決してそうならないなと感じるくらい、その人にしかできない演技が『時効警察』の面白さでもあるのかなと思います。

――麻生さんとは現場でどんなやり取りを?

麻生さんは本当に優しくて。この間も、麻生さんとの最後のシーンがあったんですが、ギュっと抱きしめてくれて、(頭を撫でながら)よしよししてくださって、何とも言えない幸せな気持ちになりました。「本当によく頑張ったね」と言ってくださって嬉しかったです。

――彩雲は三日月にライバル視されている設定とありますが、思い当たるようなシーンはありますか?

初めは、突然現れた彩雲に対して「2人の共通の趣味に入ってこないで!」という気持ちはあるかもしれません。でも彩雲としては純粋に時効捜査に興味を持っているだけなので、回が進むにつれてお互い仲間意識が強くなっていきます。撮影が進むにつれ変わっていく部分もあるので、そこも含めて楽しんでもらえたらと思います。

――映画撮影以来の三木監督との現場でしたが、再びタッグを組んだ感想は?

やはり、三木監督はとことんこだわり抜く監督さんだなと思いました。ト書き(※脚本でセリフの合間に、演者の動きや場面の状況、照明や音楽などについて書き入れたもの)が短く、撮影時間がそんなにかからなそうなシーンでも、本番でものすごく時間がかかったりすることも予測不可能で、作品に細やかな遊び心がめちゃくちゃ利いていて、いつも凄いなと思います。また、美術にもこだわりがあるので、ぜひ背景まで隈なく見ていただきたいなと思います。

――三木監督の作品は基本的にアドリブは入れないようですが……

そうですね。誰一人、一言もアドリブを入れた人はいないと思います。セリフの“てにをは”にも厳しいので、ゆるい空気感に見えてかなり台本に忠実に撮影していました。

――最後にドラマの見どころや視聴者へメッセージを!

『時効警察はじめました』は、12年ぶりに帰ってきた皆さんの“その後”の話になっています。昔から時効警察が好きな方は必ず楽しめる作品になっていますし、今回から見られる方も、遊び心がどのシーンにも、どのカットにも詰まっていて、気楽に楽しみながら見られる作品なので、ぜひたくさんの方にご覧いただければと思います。

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