岸部一徳演じる勝谷が恋!?水谷豊も「思いを成就させてあげたい」と応援『無用庵隠居修行3』

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水谷豊が主演する4K時代劇スペシャル『無用庵隠居修行3』(BS朝日)が9月13日(金)19時から放送される。この度、京都・松竹京都撮影所にて、水谷をはじめ岸部一徳檀れいが取材に応じた。

本作は、昨年9月にBS朝日にて放送された『無用庵隠居修行』の続編で、『だましゑ歌麿』シリーズの水谷と吉川一義監督がタッグを組んだ、笑いとサスペンス、感動ありの痛快エンターテインメント時代劇の第3弾。水谷演じる主人公・日向半兵衛は、直参旗本の大番士だったが出世のことしか考えない同僚に嫌気がさし「無用庵」で隠居暮らしを始める。新太郎(田中偉登)を養子に迎え、隠居生活も板についてきたが、長年半兵衛の世話をしている用人・勝谷彦之助(岸部)は、若殿・新太郎の世話をしつつも大殿・半兵衛の様子を見に来ては、半兵衛に惹かれている「おてんば」な奈津(檀)との縁談を進めようと画策!? 半兵衛も奈津についてはまんざらでもないのだが「欲を捨て去り隠居をした身。今さら妻を娶る気などない」と言い放ち……。

国民的ドラマ『相棒』では岸部が水谷の上役を演じていたが、本作では逆転の立場をとっており、主従を超えた絆で結ばれている半兵衛と用人・勝谷のコミカルなやり取りも魅力の一つ。第3弾ではなんと勝谷に恋の噂が持ち上がる。早速、半兵衛が藤兵衛(田山涼成)を連れて勝谷を尾行すると、1人の美女(手塚理美)と歩く姿が……。勝谷の淡い思い、半兵衛と奈津の気になる関係、さらには新太郎にも縁談が? 勝谷の思わぬ恋の噂から幕府の巨悪との対決を迫られる半兵衛。様々な人間模様を絡めつつ、ストーリーは展開していく。

待望の第3弾が決まったことについて水谷は「岸部さんと檀さんに会えることをとても楽しみにしていましたし、この作品には“吉川監督の世界”が沢山ちりばめられていますので、これも楽しみで、撮影所へやってまいりました。ここには、安心して思い切りいろんなことに向かっていける世界があるので、とても楽しいです」と語った。

岸部も、「吉川監督をはじめ吉川組のスタッフの皆さんと、水谷さんたちと作り出す『無用庵』という“家”に、ふっと帰ってくる感じですね。第3弾ともなりますと“あぁ、帰ってきたな”という気持ちになります」と明かした。

半兵衛に惚れている奈津を演じる壇は「水谷さん(半兵衛)と岸部さん(勝谷)の間に入り込むのは難しいことですが、今回少しは入り込めたかな? と思っています」とニッコリ。回を追うごとに半兵衛との距離を詰めている奈津。さらに、「第3弾では、かなり半兵衛さんに近づきましたよ。前回は、着物を脱がしましたが、今回は……(笑)」といたずらっぽく壇が語ると、水谷は「思い出しました(笑)。面白かったですね~。奈津さんは大胆なキャラクターですよね」と、まんざらでもない様子!?

また、今回、勝谷に恋の噂が持ち上がるのだが、岸部は「(恋のシーンは)久しぶりのことなのでドキドキしながら演じました。いい感じでしたよ。自分の中でのことですが、ちょっとドキッとする感じもありました。脚本にこういうシーンが書いてあるとね、ちょっと顔が二枚目になっているかも!?」とおどけて見せた。

これについては水谷も「半兵衛として、そういう勝谷を見ながら『思いを成就させてあげたい』という気持ちになりました。そこには、2人(勝谷と志乃)のすごくいい世界がありましたね」と振り返っていた。

今作には、新太郎が思いを寄せる漆問屋の奉公娘・おふみ役で人気上昇中の若手女優・松風理咲が出演。小川菜摘もベテランの女郎役で水谷と丁々発止の絡みを披露している。語りは夏木マリが担当し、「無用庵」ワールドを盛り上げる。

<あらすじ>
老中の定信(杉本哲太)が勘定奉行の天野(高嶋政伸)らと緊縮財政に四苦八苦している江戸。半兵衛(水谷)は、後継の新太郎(田中)から、側用人の勝谷(岸部)の様子がおかしいと相談を受ける。「さてはいい女でもできたのか」とニヤつくが、奈津(檀)に「ご自分はどうなんですか?」と言われると誤魔化すしかなく……。兎にも角にも放ってはおけない、と藤兵衛(田山)とともに勝谷をこっそりと尾行する。すると案の定、勝谷は美しい女性となにやら蝋燭屋へ行ったり、旅籠へ入ったり。これは間違いないと確信するが、なんと藤兵衛の調べで女性が、志乃(手塚)という二本松藩士の奥方であることがわかる。「亭主持ちと密会か!」。これまた放っておけない、と半兵衛らは尾行を続けることに。しかし、半兵衛らの目の前で勝谷と志乃が暴漢に襲われ、志乃が斬られるという事件が発生! 事態は一変してしまう。志乃の傷を久庵(佐藤B作)に治療してもらう一方で勝谷に事情を聞くと、ようやく勝谷は重い口を開いた。それによると、志乃は江戸で行方知れずとなった夫で二本松藩藩士、勘定方の伴助(鶴見辰吾)を探しに来たのだという。志乃とは旧知の仲という勝谷は、そんな志乃を助けていたらしい。

勝谷らは、伴助が訪ねたという蝋燭問屋・坂本屋に行ったが、主人・喜三郎(石井愃一)は伴助が吉原でお気に入りの女を身請けするらしいと聞いたと証言。そこで吉原の店を調べたが、伴助を知る者はいなかったという。それだけで勝谷と志乃は命を狙われたのか? きな臭さを感じた半兵衛は、勝谷らに代わって調べを始める。やがて怪しげな事実が明らかになっていき……。

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