大泉洋『ハナタレ』Pから絶対的な信頼感「何を喋らせても面白くなる」<連載vol.5>

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大泉洋さんは、一言のボケが随所で光っていました!」
「今回、ボヤキ賞をあげたいです」

抜群のお笑いセンスを兼ね備え、ドラマや映画、バラエティにとマルチに活躍する大泉洋。今や日本一公演チケットが取れない劇団として絶大な人気を集めている北海道出身の演劇ユニット・TEAM NACSメンバーだ。

北海学園大学演劇研究会出身の森崎博之安田顕戸次重幸音尾琢真、そして大泉の5人で結成されており、彼らが唯一総出演する『ハナタレナックス』(北海道ローカル、毎週木曜24:20~)の全国ネット特別番組第5弾『ハナタレナックスEX(特別編) ニッポンが行きたい北海道~ドキドキ!札幌すごろくツアー~』が、この度2月10日(日)13時55分からテレビ朝日系で放送される。

第1弾では「函館」、第2弾では「札幌&十勝」、第3弾では「知床」、そして昨年放送された第4弾では「小樽」を舞台に、彼らの“ゆる〜い旅”が展開した。そして、この第5弾では再び札幌が舞台。また違ったカタチでのナックスらしい旅が繰り広げられるのだが、個性あふれるメンバーたちの言動や行動を、絶妙な笑いに変えるのが大泉だ。

第5弾となる『ハナタレナックス』全国放送を記念して、彼らと長年番組を制作してきたゼネラルプロデューサーの杉山順一さんとプロデューサーの品田純さんにインタビュー。それぞれの視点で今回の“見どころと彼らの魅力”について語っていただいており、この模様を5回にわたって連載。今回が、最終回となる。

以前の取材で杉山さんは、チームナックスの魅力について、「大泉洋の“魔法”と5人の“絶妙なバランス”にこそある」と語っていたように、今回も彼の魔法が随所で飛び出していたようだ。

――印象的だったシーンは?

札幌が舞台となる今回の旅の特徴は、北海道グルメに魅惑の観光スポット、さらには本人たちすら忘れていたオススメスポットなどが網羅された「オリジナルすごろく」で行き先が決定する。「ドキドキ!札幌すごろくツアー」と銘打ち、おっさん5人による2日間の珍道中が展開するが、そのすごろくには、メンバーがオススメする場所も。なかでも音尾は、番組スタッフから札幌のオススメを聞かれたにも関わらず、釣具屋さんの名前を書いてしまったようだが、

「その時の大泉さんが音尾さんに対する“当たり方”もまた面白かったです! さらに、食べたいものが食べられなかった時のボヤキ、そして安定のボケ具合も最高でした。細かいところでも、一言のボケが随所で光っていました」(杉山さん)

「僕は、大泉さんにボヤキ賞をあげたいですね」(品田さん)

――大泉洋のハイレベルな笑いのセンス

実際、杉山さんと品田さん両名には、大泉をどのように見ているのだろうか?

「大泉さんは、この番組にとってもそうですし、『何を喋らせても面白くなる』と皆さんの中でもそういう共通の認識みたいなものがあるように感じます。喋れば面白いと思われているのは、おそらく凄いプレッシャーだと思うんです。それでも彼は面白い! それは本当に凄いなと思います。今回の旅でも、ハイレベルな笑いが光っていました」(杉山さん)

「大泉さんの凄いところは、あの5人の中での位置関係を感じながらやっているのだろうというのは感じます。あくまでチームナックとしての大泉洋の面白トークだったりとか、メンバーとの絡み合いだったりとかがあるのも、この番組の特徴かもしれません。他の番組とかを見ていると、そういった部分で違いを感じます」(品田さん)。

――大泉洋とすごろく

今回の企画は、「札幌すごろくツアー」。すごろくのコマの進む数を決める上でもサイコロが重要なアイテムになっている。また、大泉とサイコロと言えば、伝説の人気番組『水曜どうでしょう』の企画「サイコロの旅」を思い出す人も多いのではないだろうか? そんなこともあり、品田さんは、

「『水曜どうでしょう』からの、大泉さんのあの“華麗なサイコロさばき”がご覧いただけます。あのスタイルを、ぜひお楽しみいただければと思っています!」

と語っている。

――全国放送で彼らの“素”の姿が楽しめる!

チームナックスの“素”が見られるのもこの番組の魅力。しかし、全国的に俳優として活躍している彼らにとっては、“よそ行き”ではない本来の姿が全国で晒されることもあり、過去に行われた記者会見では、「我々の“素”をこれ以上晒してくれるな!」など、メンバーから後ろ向きな発言も飛び出していた。第5弾の放送が決定した際は、どんな反応だったのだろうか?

「もう5回目になりますので、わりと当たり前のように受け入れていた感じもありました。それこそ初めて全国放送が決まった時は、『ハナタレナックス』という番組は、『北海道でしか放送されないから……』みたいな所がありまして、東京で一緒に出演している役者仲間にその姿がみられるわけでもなく、ひっそりとやっている番組という意識もありましたので、彼ら“ならでは”の色が出せているところもあったかと思います。それもあって、全国放送の1回目をやる時は、彼らにとっての驚きは僕らが想像していたよりもありました。1回目の後は、反響が大きかったのを彼らも肌で感じていたようなので、2回目以降からはそんなに驚かなくなっていましたね。むしろ、ここまで来たのであれば、続けられるだけ続けていけたらという感覚があるように思います」(杉山さん)

――最後にメッセージを!

「学生時代の仲間同士で、40代半ばにしてここまで楽しく遊んでいられる幸せな関係性を築けているのはなかなか無いだろうと思います。ですので、我々スタッフも“おとぎの5人組”みたいなのを毎回見せてもらっている感じがあります。ぜひ、皆さんにも、そんな5人が繰り広げる1つひとつのエピソードを笑っていただきながら楽しんでもらいたいです。大学生の頃にであった5人が変わらずに、“40半ばにしてやっていること”という視点でごらんいただくと面白い発見や彼らの魅力をより感じていただけると思っています」(杉山さん)

■ゼネラルプロデューサー/杉山順一(すぎやまじゅんいち)さん
・過去の担当番組など:
『週刊NANだ!CANだ!』『モザイクな夜』『鈴井の巣』『ドラバラ鈴井の巣』
『イチオシ!』、40周年記念特番、『素晴らしい世界』ほか

■プロデューサー/品田純(しなだじゅん)さん
・過去の担当番組など:
『素晴らしい世界』『夢チカ18』『おにぎりあたためますか』『NO MATTER BOARD』ほか

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