戸次重幸、安定の“残念”で『ハナタレ』Pも太鼓判「全てにおいて永遠の45歳児」<連載vol.3>

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「安定の“残念”で賞! をあげたいですね」
「全てにおいて永遠の45歳児ですね」

戸次重幸は、大泉洋安田顕らと同じ、北海道が生んだ人気演劇ユニット・チームナックスのメンバー。イケメンでありながら、無邪気すぎる一面もあり、ファンの間では愛着をもって「ミスター残念」と呼ばれることも。

2019年2月10日(日)13時55分からテレビ朝日系にて全国ネット特別番組第5弾『ハナタレナックスEX(特別編) ニッポンが行きたい北海道~ドキドキ!札幌すごろくツアー~』が放送されるが、今回も戸次のその“残念”さが際立っていたようだ。

普段は、北海道のローカルで放送されている『ハナタレナックス』(毎週木曜24:20~)。今や、全国的に有名になったチームナックス(森崎博之、安田、戸次、大泉、音尾琢真)が、唯一総出演する番組で、その全国放送がこの度放送。これを記念して、彼らと長年番組を制作してきた北海道テレビ放送のゼネラルプロデューサーの杉山順一さんとプロデューサーの品田純さんにインタビュー。それぞれの視点で今回の“見どころと彼らの魅力”について語っていただいた模様を5回にわたって連載。今回は、その3回目となる。

――“残念”なところが随所に

今回の旅は、札幌が舞台。「ドキドキ!札幌すごろくツアー」と銘打ち、北海道グルメに魅惑の観光スポット、さらには本人たちすら忘れていたオススメスポットなどが網羅された「オリジナルすごろく」で行き先が決まるわけだが、一筋縄でいかないのもこの番組ならではの魅力となっている。

「今回、 “味噌ラーメン”と書いてある目を用意しました。『ハナタレナックス』のレギュラー放送で、美味しいラーメン屋さんを食べ歩く企画が元々ありましたので、『ハナタレナックス』で取り上げるラーメン屋さんは、美味しいというイメージがあるんです。ただ、すごろくに書いてあるのが“お店の名前”であるとは限りません(笑)。勝手にお店の名前だと思い込んでいて開いてみると、そこには予想外のことが書いてあるわけです。それを見た瞬間、彼らはキョトンとした顔に……。大泉さんは、依然としてラーメン屋だと思っていたようで(笑)、戸次さんに関しては、一番期待していたのもあって、残念がる姿も人一倍だったんですね。本気で残念がるのが、また面白かったです」(杉山さん)

「戸次さんは、東京でもバラエティ番組というよりかは、俳優さんとしてのお仕事の方が多いかと思います。なので、このカメラ関係なく、無邪気で楽しそうにはしゃぐ姿がみられるのは、この番組ならではないでしょうか。今回の旅でも、全てにおいて永遠の45歳児という印象です」(品田さん)

――チームナックスのメンバーそれぞれの活躍について

「我々としては、全国的にも人気俳優として活躍している彼らの姿は、“友達がいつのまにか有名になっちゃったというような感覚”で、一緒に番組を作っている時は、あまり意識はしていないですね。彼らも、北海道に戻ってきて、バラエティをやっている姿というのは、15年前に『ハナタレ』が始まった頃や、他の番組を始めた20年前と大きく変わりません。立場とか環境などは変わっているはずなんですが、変わりないですね。有名になってもおごらないですし、隠さないというか……もう少し、かっこつけてもってって思う部分もありますが、今回の特番で言いますと、『わざわざそこでいじけなくてもいいじゃない(→安田さん)』とか、『そこで怒らなくてもいいじゃない(→大泉さん)みたい』なところを、わりと本気になってやっている。そういった変わらなさが、彼らが面白い理由なのかもしれません」(杉山さん)

「全国で活躍されている姿を見るのは、嬉しいです。このまま一流のままで活躍していただきたいですね。でも、その反面、寂しい部分もあります。どんどんいろいろな映画やドラマに出演していけばいくほど、手の届かない存在になってきちゃうといいますか……。もっと売れて欲しい反面、どこかで遠くに行きすぎちゃうと寂しいなと相反するところはありますね」(品田さん)

――今回の旅を振り返り、メンバーに共通して言えることは?

「皆さん、一流の俳優さんだと思っているのですが、それぞれが本当に“小ちゃいな……”っていう部分を持っているところですかね(笑)。北海道だから、我々スタッフの前だから出している“小ちゃさ”のかわかりませんが、おそらく東京のお仕事で見せないような部分を出しているところがあるような気がします。一流なんですけど、小ちゃい(笑)。そこは変わらない部分ですね」(品田さん)

――5回目となる全国放送、レギュラー放送との違いは?

「なるべくよそ行きではない、いつもの『ハナタレナックス』を見ていただければと思って作りました。北海道の札幌が舞台となりますので、訪れた際に、この番組をちょっと思い出してクスッと笑いながら、オススメの場所を参考にしてもらえたらと思っています。全国放送版とはいえ、本当の『ハナタレナックス』をなるべくそのままお届けします! あまり背伸びせず、いつもよりちょっとだけ……くらいの気持ちで作っていますので、ぜひ楽しんでいただければと思います」(品田さん)

――この番組“らしさ”とは?

「この番組は、いい意味で彼らにとって仕事であって仕事でないといいますか……(笑)。彼らもなんの気負いもせずに、ホームに帰ってくるような感覚でロケをされているところが、画面に“らしさ”として出ているところですね」(品田さん)

「彼らが役者として凄いとか、バラエティセンスが抜群である、ということとも少し違って、40代半ばのおじさんたちが、おそらく大学生に見えているのもこの番組らしさかもしれません。最初から芸能界やショービジネスの世界を目指して集まったわけでもなく、本当の演劇好きの大学生5人が繰り広げているバラエティといいますか、あまりないテイストの番組かと思っています」(杉山さん)

前述の通り、戸次がはしゃぐ姿を見られるのはこの番組ならでは。学生の頃から一緒に過ごしてきたチームナックスのメンバーの中にいるからこそ、旅を子供のように本気で楽しむ、無邪気で“残念”な姿が随所に出ており、“45歳児”の戸次に注目だ。次回は、なぜかイジケまくっていたという安田について聞いていく。

―プロフィール―

■ゼネラルプロデューサー/杉山順一(すぎやまじゅんいち)さん
・過去の担当番組など:
『週刊NANだ!CANだ!』『モザイクな夜』『鈴井の巣』『ドラバラ鈴井の巣』
『イチオシ!』、40周年記念特番、『素晴らしい世界』ほか

■プロデューサー/品田純(しなだじゅん)さん
・過去の担当番組など:
『素晴らしい世界』『夢チカ18』『おにぎりあたためますか』『NO MATTER BOARD』ほか

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