“リーダー” 森崎博之のアポ力に『ハナタレ』Pが称賛「できるビジネスマン風に…」<連載vol.2>

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「“アポ力”が凄かったで賞をあげたいですね!」
「できるビジネスマン風な感じがしました! リーダーたる所以だなと(笑)」

2019年2月10日(日)13時55分からテレビ朝日系にて全国ネット特別番組第5弾『ハナタレナックスEX(特別編) ニッポンが行きたい北海道~ドキドキ!札幌すごろくツアー~』が放送。前回に引き続き、この番組を担当する、北海道テレビ放送のゼネラルプロデューサーの杉山順一さんとプロデューサーの品田純さんを直撃。話を聞くと、チームナックスのリーダーである森崎博之は、今回のロケを進める中で、できるビジネスマンのように、取材先のお店にアポイントを取りまくっており、その姿がとにかく光っていたという。

普段は、北海道のローカルで放送されている『ハナタレナックス』(毎週木曜24:20~)。抜群のユーモアセンスで北海道中に笑いを振りまく人気演劇ユニット・チームナックス(森崎、安田顕戸次重幸大泉洋音尾琢真)が、唯一総出演する番組で、その全国放送がこの度放送される。これを記念して、彼らと長年番組を制作してきた杉山さんと品田さんに、それぞれの視点で今回の“見どころと彼らの魅力”について聞いており、その模様を、5回にわたり連載。今回は、その2回目となる。

札幌を舞台に、「ドキドキ!札幌すごろくツアー」と銘打ち、おっさん5人の2日に渡る珍道中が展開される今回は、北海道グルメに魅惑の観光スポット、さらには本人たちすら忘れていたオススメスポットなどが網羅された「オリジナルすごろく」がポイントとなっている。このすごろくで行き先が決まり、その場で旅が進んでいくといった企画だ。

――札幌すごろくツアー、いったいどんなツアーに?

「今回、すごろくでグルメに行くコマに止まった時は、メンバーに自力でお店にアポを取ってもらうことをお願いしました。すごろくのコマには、海鮮とかラーメンとか、アバウトなジャンルしか書いていないのですが、自分たちが行きたいオススメのお店を選ぶことができます。ただ、サイコロを振ってその場で行き先が決まりますから、時間も限られた中で取材先のお店にアポをとらなければいけないという……。そこで、一番札幌に根を張って活動している森崎さんの力が光りました。振り返ってみると、行ったお店の大半が森崎さんの行きつけだったり、知り合いのお店だったり。それを決める手際の良さも華麗で、リーダーとしても旅をひっぱっていくみたいなシーンが何度かありました。バスで移動しながら、森崎さんがお店に電話して『今から行っていいですか?』って取材の交渉をしていると、その店に到着しちゃうこともあったんです。先方にしてみれば、いきなり電話をもらって『もうお店の前にいます』ってなるわけですが、そこを押し切っていくのが、リーダーのアポ力の凄さですよね」(杉山さん)

「森崎さんは、今も拠点をこちら(札幌)にしていて、馴染みの方もたくさんいらっしゃったのもあり、軽く、そして丁寧にアポをとる姿が、“できるビジネスマン風”な感じもありまして、リーダーたる所以だなと思いました。まさに、グッドアポイント賞ですね!」(品田さん)

――他に、すごろくにはどんなルールが?

「通常は、目がでた数だけ進む、というのが一般的ですが、今回は、少し変わっていまして、二路にも三路にもわかれていて選択肢がいくつかあるんです。それを彼らに選んでもらって進んでいく、というものになっています。なので、前回(vol.1にて)お話した“釣具屋”についても、彼らが自分で選んでいるので文句がいえない。そんなすごろくをベースにして旅が進んでいきますので、我々もどんなロケになるのかわからない、というのも面白いところかもしれません。今回の85分。彼らがすごろくで引き当てたコマのそれぞれが、ミラクルになっていたかなと思います」(杉山さん)

――出演者と番組スタッフとの関係性について

杉山さんは、「どんなロケになるかわからない」と話すが、これが成立するのも、出演者と番組スタッフの間で長年にわたって築かれた信頼関係があるからこそ。その関係性についてお二人に聞いてみると、

「僕は、『おにぎりあたためめすか』という番組を担当していまして、大泉さんと戸次さんと一緒のことが多かったのですが、まず元気です。泊まりのロケに行った時に、疲れて終わっても、『さぁ、帰ろう!』にはならないですね。他のメンバーもそうですが、スタッフと一緒の時間も大切にしてくれますし、そのスタンスは今も昔も本当に変わらないなと思います」(品田さん)

「今回は遅刻だの泥酔だの、ガチの失態みたいのはなかったのですが……(笑)、そもそもハプニングは、それはそれでありのままを受け入れて作品になるみたいなところは現場のスタッフにあるのもこの番組の特徴かもしれません」(杉山さん)

――チームナックスにとって『ハナタレナックス』はどんな存在?

「不思議な存在の番組なんじゃないかと思います。おそらく、一緒に芝居を作る時と、バラエティをやるときとは違うと思います。芝居となると彼らの本業なので真剣勝負だと思いますが、バラエティはどこか笑って過ごせる部分があるかなと。例えば、仕事で意見がぶつかったりしても、たまに飲みにいって仕事のことを忘れて話せる=“根っこは仲良し”みたいな関係があるかと思いますが、そんな“飲みに行く場所”的な役割がこの番組にあるかもしれません。また、彼らは、“チーム”ですが、チームとして5人揃って作品をつくるのは、もはや3年に1回の舞台や事務所のイベントくらいなので、スケジュールとして月に1回組み込まれているオフ的な時間=ハナタレナックスの収録、みたいなところがあるかもしれません」(杉山さん)

「もちろん、彼らはそんなことはあえて言いませんが、この番組は、それぞれの近況報告の場にもなっていたり、ミーティングのような場にもなっていたりするのではないでしょうか」(品田さん)

――今回の旅の振り返り、改めて見たチームナックスについて

「大泉さんは、バラエティセンスも抜群なので目立つ存在ではありますが、チームナックスは、五者五様です。今回の旅で言いますと、美味しいものを食べたいという共通の目的・意識はありますが、趣味もバラバラで、サイコロの目が出て、ここいきたいというのもバラバラなんですよね。そのバラバラ具合が面白く、出たとこ勝負でそれぞれの味がでるのが、チームナックス全体としての特長かなと思います」(杉山さん)

「テレビマンとして、あの5人と一緒に仕事ができるというのは本当に大きな宝だと思っています。現場では、5人とMAXに向き合って番組を作っていますので、いろんなスキルが自然と身に付いているのかなと。それは、ディレクションや演出の力とは違って、また別のスキルが身についていくところはありますね」(品田さん)

リーダー・森崎の“アポ力”が、地元の札幌でどのように発揮されるのか、そして、彼のリーダーシップに、あの個性がバラバラのメンバーが素直に付いていくのか気になるところだ。次回は、“安定の残念”さを発揮していたという戸次について聞いていく。

―プロフィール―

■ゼネラルプロデューサー/杉山順一(すぎやまじゅんいち)さん
・過去の担当番組など:
『週刊NANだ!CANだ!』『モザイクな夜』『鈴井の巣』『ドラバラ鈴井の巣』
『イチオシ!』、40周年記念特番『素晴らしい世界』ほか

■プロデューサー/品田純(しなだじゅん)さん
・過去の担当番組など:
『素晴らしい世界』『夢チカ18』『おにぎりあたためますか』『NO MATTER BOARD』ほか

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