古舘伊知郎、渡辺大は坂本龍馬に「似ている!」と興奮『古舘トーキングヒストリー』

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フリーアナウンサーの古舘伊知郎が、番組で新たに掘り起こした事実を含め「歴史上の出来事を実況」するシリーズの第3弾『古舘トーキングヒストリー 〜幕末最大の謎 坂本龍馬暗殺、完全実況〜』が、1月5日(土)21時からテレビ朝日系にて放送される。

今回のテーマは、幕末最大の謎「坂本龍馬暗殺」。スタジオには、歴史学者・磯田道史氏を招いて時代背景の解説や大胆な推論も紹介。「寺田屋襲撃事件」「大政奉還」、そして龍馬が暗殺された「近江屋事件」とポイントを3つに絞り、龍馬暗殺の謎を解き明かしていく。

再現ドラマパートでは、坂本龍馬役を渡辺大が、龍馬の妻となるおりょう役を橋本マナミが演じる。「寺田屋襲撃事件」では伏見奉行所の捕り方に追われる龍馬(渡辺)と、その護衛役・三吉慎蔵(濱津隆之)の決死の逃走劇をノーカット1カメ撮影。龍馬の手紙や三吉の日記などの史実をもとに再現する。

古舘は、今回のテーマについて、「坂本龍馬がいた時代は150年ぐらい前で、資料も残っていて考証も進んでいる。かなり真実、事実に近づけるリアルな感覚があって面白いです。過去2回に比べて新鮮ですね。僕は坂本龍馬がこれまでロマンチストと描かれてきたことに反発を感じていたんです。どんな人物であっても清濁併せ呑んでいるはずだ、という思いがあったので。そこを今回はロマンチストであり、超リアリストであり、リベラリストである、いろいろな面を持っているという形で描けたと思います。まさにカリスマの三面鏡。三面鏡で龍馬の側頭部も後頭部など、いろいろな部分が見えてきます」とコメント。

龍馬を演じている渡辺について、古館は、「まさに龍馬そのもの。龍馬に会ったことはないのですが『似ている!』と思いました。第2弾の『本能寺の変』の時に、明智光秀を演じられた大杉漣さんが馬にまたがって現れたとき、『明智光秀だ!』って思いましたし、本当に役者さんはすごいですね。今回の(渡辺)大さんも、年齢的にも近いですし龍馬が歩いている気がします」と興奮気味に語っていた。

また、橋本が体当たりで挑んだ「寺田屋襲撃事件」のシーンについて古舘は、「おりょうがお風呂から駆け出すシーンをもっと近くで実況したいと監督に言ったんですが、それはダメだと言われまして。結局、僕は近づけなかったのですが、スチール写真を撮る時に近くまで行けました。すると橋本さんが『一緒に入りますか?』と、冗談を言われたのですが、それが僕にとって一生の思い出です(笑)。そのおりょうがなぜ事件当日の午前3時にお風呂に入っていたのか、なぜおりょうが敏感に異変を察知して伝令をもって薩摩藩邸に行ったのか。歴史的に断片的にしかわかっていなかったことが全て繋がりますので、ぜひ見ていただきたいです。『水戸黄門』の由美かおるさんを超えるシーンです(笑)。色っぽいシーンになったと思います」と、アピールした。

今回の見どころのひとつ、寺田屋襲撃事件・決死の逃走劇は、古舘の発案によるワンカットで撮影。龍馬役の渡辺、三吉役の濱津隆之の息をもつかせぬ演技と、そんな2人を追いながらの古舘の体を張った実況で、およそ8分間、完全ワンカットでの撮影が行われた。これについて古舘は、「去年の『本能寺の変』のワンシーンで、僕のしゃべりも、役者さんのお芝居もものすごく無駄なくきれいに撮れてしまう部分があった。そこが悪い意味のお芝居になっていたんです。臨場感がうまく出せなかった、という思いがずっと僕の頭にあって、スタッフもそれを感じていたんですね。リアルと虚構が、まるで京浜東北線と山手線がギリギリですれ違うみたいな感じで出したいと。そこで2人の逃走劇を事実に基づいて、きちっと細かくやりたいと言ったら、みんなが乗ってくれたんです」と明かした。

実際にやってみて「大変だったのは僕よりも大さんと濱津さん。血だらけでヨレヨレになりながら歩いて、身を隠して、また動き出す演技は本当に大変なんです。カメラさんも、音声さんも大変で、1回やったらみんなヘトヘトになって。僕ももう64歳になろうとしているのに自分の年齢を忘れていました。でも、役者さんも、カメラさんもみんなが乗ってくれて一致団結心が生まれました。1回取り終わった時に、自分のしゃべりのダメなところがあって内心もう1回やりたい、と思いましたが、言い出せなかったんです。でも、大さんが『もう1回やりたい』と言ってくれて。僕の喋り手人生の中で忘れえぬ思い出になりました」と振り返っていた。

濱津の印象について古舘は、「良かったですね。濱津さんのセリフで『龍馬殿を絶対に死なせない』というのがあるんですが、そこで僕は『カメラを止めるな』と言って欲しかったんですが、僕が『カメラを止めるな』と言っちゃいました。ぜひ見ていただきたいところですが、カットされるかもしれません(笑)」と茶目っ気たっぷりに紹介した。

そして、「個人的に感情が高ぶったのは、二条城の前でロケをした大政奉還のシーンです。本物の二条城まで各藩の重鎮たちが籠から降りるところを実況描写したのですが、歴史的大転換の場面です。早朝の撮影でしたが緊迫のシーンに思わず力が入りました」と加えた。

最後に、「リアルな龍馬、橋本さんの妖艶な魅力、そして豪華なセットなどドキュメンタリータッチで面白く出来ています。僕としてはぜひ皆さんに見ていただいて、龍馬ファンから批判を受けたいぐらいです。批判をしてくださるということはそれだけ真剣に見てくださっている、ということですから」とメッセージを寄せた。

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