『カメ止め』濱津隆之、龍馬を守る三吉役でワンカット逃走劇!古舘伊知郎が思わず叫んだ言葉とは…

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『カメラを止めるな!』監督役俳優の濱津隆之が、2019年1月5日(土)21時からテレビ朝日系にて放送される『古舘トーキングヒストリー 〜幕末最大の謎 坂本龍馬暗殺、完全実況〜』の本格ドラマパートに出演することがわかった。坂本龍馬役を渡辺大が、龍馬の妻となるおりょう役を橋本マナミが演じることは既報の通り。濱津は、長府藩(長州の支藩)士で槍の達人・三吉慎蔵役を演じる。

同番組は、古舘伊知郎が【歴史×ドラマ×実況】というまったく新しい枠組みで、バラエティ番組の新境地に挑んだ『古舘トーキングヒストリー』の第3弾。これまで第1弾「忠臣蔵」、第2弾「本能寺の変」という日本を揺るがせた2つの事件を、最新研究に基づく新事実を取り入れた本格的なドラマと古舘の実況で再現。「実はそうだったのか!」という、それまでの認識を新たにし、なぜそのような事件が起きたのか、という裏側までをわかりやすく掘り起こしてきた。

第3弾は、幕末最大の謎「坂本龍馬暗殺」がテーマ。龍馬といえば、慶応3年、志半ばで京都・近江屋で暗殺されるが、その実行犯を含め事件には数々の謎がいまだ存在する。なぜ龍馬は暗殺されなければならなかったのか、そして犯人は誰だったのか? 古舘の実況と豪華キャストによる本格ドラマで、龍馬暗殺の細部に迫る。さらに、歴史学者・磯田道史氏による時代背景の解説や大胆な推論を交わすスタジオトークなど見どころが満載。明治維新から150年、ついに稀代のヒーロー坂本龍馬の死の謎が明らかに!?

今回、時代劇初挑戦の濱津が演じる三吉は、龍馬の護衛役として龍馬とともに寺田屋に滞在していた時に、伏見奉行所の捕方たちに囲まれる。三吉は得意の槍で応戦、さらに刀で手を斬られ大量出血でフラフラになった龍馬を守りながら決死の逃走。いよいよ追い詰められた時、三吉は切腹も決意するが、龍馬に発破をかけられ、なんとか薩摩藩邸に逃げ込むことに成功。その後は、事件当時の史実を自らの日記に書き残し、後の世に伝える語り部として重要な役割を果たした男。龍馬の死後は龍馬の遺志に従って、未亡人となったおりょうの世話をするなど信頼も厚く、非常に義理堅い人物であった。

寺田屋襲撃事件・決死の逃走劇は、古舘の発案によるワンカットで撮影。深夜、寺田屋で伏見奉行所の捕方に取り囲まれた龍馬と三吉。龍馬は拳銃、三吉は槍で抵抗するものの多勢に無勢。しかも、龍馬は手を斬られ大量出血、2階の窓から寺田屋裏手の屋根へと飛び出すと、決死の逃走劇がスタート。どのような経路で2人は追手から逃れたのか。龍馬が兄に宛てた手紙と三吉が書き残した日記の記録に沿って再現する。

龍馬役の渡辺、三吉役の濱津の息をもつかせぬ演技と、そんな2人を追いながらの古舘の体を張った実況で、およそ8分間、完全ワンカットでの撮影が行われた。渡辺はいくつもの擦り傷を作り、古舘もヘトヘトに。それでも古舘は「喋り手人生の中で忘れ得ぬ思い出になった」というほど思い入れの強い大逃走劇が完成した。

今回のワンカット撮影について古舘は、「去年の『本能寺の変』のワンシーンで、僕のしゃべりも、役者さんのお芝居もものすごく無駄なくきれいに撮れてしまう部分があった。そこが悪い意味のお芝居になっていたんです。臨場感がうまく出せなかった、という思いがずっと僕の頭にあって、スタッフもそれを感じていたんですね。リアルと虚構が、まるで京浜東北線と山手線がギリギリですれ違うみたいな感じで出したいと。そこで2人の逃走劇を事実に基づいて、きちっと細かくやりたいと言ったら、みんなが乗ってくれたんです」と明かす。

ワンカット撮影を実際にやってみて「大変だったのは僕よりも(渡辺)大さんと濱津さん。血だらけでヨレヨレになりながら歩いて、身を隠して、また動き出す演技は本当に大変なんです。カメラさんも、音声さんも大変で、1回やったらみんなヘトヘトになって。僕ももう64歳になろうとしているので。でも、役者さんも、カメラさんもみんなが乗ってくれて一致団結心が生まれました。1回取り終わった時に、自分のしゃべりのダメなところがあって内心もう1回やりたい、と思いましたが、言い出せなかったんです。でも、大さんが『もう1回やりたい』と言ってくれて。僕の喋り手人生の中で忘れえぬ思い出になりました」と振り返っていた。

濱津の印象について古舘は、「良かったですね。濱津さんのセリフで『龍馬殿を絶対に死なせない』というのがあるんですが、そこで僕は『カメラを止めるな』と言って欲しかったんですが、僕が『カメラを止めるな』と言っちゃいました。ぜひ見ていただきたいところですが、カットされるかもしれません(笑)」と茶目っ気たっぷりに紹介した。

また、渡辺は濱津について「濱津さんの独特の空気感がすごく良くて、時代劇もすごく似合っていました。これから時代劇にももっと出られるんじゃないかと思いました。僕としてはキャラが被らなくてよかったなと思いました(笑)」と賞賛。

当の濱津は、今回の出演について「時代劇は初めてで、自分が時代劇をやるという想像もなかったです。『カメラを止めるな』の関係者のみんなにも今回の出演について話したのですが、『売れたなぁ』と言われました(笑)。古舘さんがそばにいるのは、そんなに気にならなかったです。芝居をやっている最中は、相手の方に集中していたので、“いるな”というはわかりますが、気になって仕方がない、ということはなかったです」と明かしつつ、「今回の番組では、スーパーヒーローのような龍馬が実は“やらかしていた”という感じで取り上げられています。新しい龍馬というか、他の歴史番組とは違うと思います。そこが見どころですね」とアピールした。

ドラマパートには、濱津のほかに、寺田屋の女将・お登勢役で矢吹春奈、龍馬に大政奉還を要請され将軍・徳川慶喜と交渉する幕府大目付・永井尚志役で大鶴義丹が出演。今回明らかになった大御逃走劇は、これまでの龍馬ドラマでも描かれたことのない、テレビ史に残る迫真の映像とあって、一層注目が集まる。

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