妻夫木聡、井上真央との夫婦役で「愛してくれている実感があった」

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妻夫木聡井上真央が夫婦役を演じるメ~テレ開局55周年記念ドラマ『乱反射』が、今秋、テレビ朝日系で放送されることが決定。妻夫木と井上は、本作が初共演となる。

原作は、「日本推理作家協会賞」を受賞した貫井徳郎の同名小説。映像化不可能とも言われた傑作ミステリー小説を、『舟を編む』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』の石井裕也監督が、テレビドラマ化する。

物語は、地方都市に住む2歳の男の子が、ある事故に巻き込まれるところからスタート。最愛の息子を失った父親であり、新聞記者の加山聡(妻夫木)は原因の真相を追う。その中で見えてきたのは、誰にでも心当たりのある、“小さな罪”の連鎖だった。街路樹伐採の反対運動を起こす主婦、職務怠慢なアルバイト医、事なかれ主義の市役所職員、尊大な定年退職者……そんな、小さな罪が連鎖して積み重なり、事故が起こる。聡は小さな罪を働いた人たちに次々に接触していくが、誰もがその罪を認めようとしない。追い込まれた聡と母親の光恵(井上)は、幼い息子を失った悲しみと怒りの矛先を、自分自身に向けてしまう。

本作について妻夫木は、「僕が演じる聡の子どもが亡くなって、なぜ亡くなったのかということをずっと追い求めていく話です。すごく客観的に見ていたものが、どんどん自分の話なのかと思える部分が出てくると思います」と解説。そして、「一緒に苦しみながらも、“人間とは何なのか”ということを考えて頂けるような作品になっていると思いますので、その辺を噛み締めながら見て頂けたら、嬉しく思います」と続けた。

一方で、母親役を演じる井上は、「脚本を読んだ時、今の私にどこまで表現できるのだろうと最初は悩みましたが、石井監督と妻夫木さんという2人の存在が勇気となり、この作品に飛び込むことが出来たように思います」とコメントした。

また、初共演となる妻夫木に対し、「とても居心地がよく、さまざまな感情を、妻として共有させてもらえた日々でした」と振り返った。妻夫木も、「僕が言うのは失礼かもしれないですけど」と前置きした上で、「一緒に演じていて、すごく気持ちがいいというか、波長が合う方だと思いました。初めて芝居させて頂いたのに、初めての感覚が無いような感じで、すごく楽しかったし、気持ちよかったです。井上さんが僕のことを、役の中で愛してくれている実感がありました。それがすごく嬉しかったですね」と語った。

本作は、現代の日本社会の問題を、斬新な切り口で暴き出す、社会派ミステリーエンターテインメントドラマ。考えさせられるストーリーはもちろん、実力派の2人による渾身の演技にも注目だ。

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