市村正親主演、ワケあり男女5人が遺体とドライブ!?『最後の同窓会』

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市村正親を主演に迎えたスペシャルドラマ『最後の同窓会』が、11月26日(日)10時から、テレビ朝日系列にて放送される。本作は、“奇妙な同窓会”をきっかけに、60歳を迎えたワケあり男女が亡くなった仲間の約束をかなえるため、とんでもない行動に出るという、“大人たちの青春”を描いたロードムービー。脚本は、連続テレビ小説『ひよっこ』(NHK)など、切なく繊細な物語を描き続け、日本中に感動を届けてきた岡田惠和氏が手がける。

60歳という節目の年の同窓会に集まったのは、小学生時代、同級生だった5人の男女。ところが、「素晴らしい人生だった」と手放しで言うことができるメンバーはひとりもおらず、皆、さまざまな事情を抱えていた。そんな中、市村は、小学校時代は皆のリーダーだったのに、今は冴えない主人公・高槻功を演じる。人生で輝いていたのは小学校時代だけ。その後は、可もなく不可もない人生を送ってきており“定年退職後の人生に迷った男”を熱演する。

また、同窓会のメンバーには片岡鶴太郎、角野卓造、でんでんら、熟練俳優たちが勢揃い。そして紅一点のマドンナ役は、松坂慶子が演じる。ほぼ同世代が集まった撮影現場は和気あいあいで、市村が「とても楽しい現場でした。(松坂)慶子さんとずっと近くにいることができてうれしかったのはもちろんですが、皆、同じ時代を生きて来たので、“あれを見た”とか、“これを読んだ”とか、“体のどこが痛い”とか、いちいち話が合うんです(笑)」と語るように、まさに“同窓会”状態だったという。

劇中、遺体を連れてドライブするシーンでは、男性陣が革ジャン&サングラスの“ちょいワル”風の衣装に身を包み、吉田拓郎の名曲「結婚しようよ」を熱唱! 死体を演じるでんでんの手足を片岡が歌に合わせて動かすアドリブを披露し、切なくも笑える名シーンが誕生した。なお、本作は平成29年度文化庁芸術祭参加作品である。

<市村正親コメント>
台本を読んで、まず“いい物語だなぁ”と思いました。どことなく『スタンド・バイ・ミー』の雰囲気が漂っていて、非常にやりがいのある作品だと感じましたね。自分の同窓会とも重なるところが多々あり、深刻な会話を交わす場面では“こういうことってあるよな”“切ないなぁ”としみじみ実感しました。現場では、皆で鶴ちゃん(=片岡鶴太郎)に健康法を教えてもらいました。

<片岡鶴太郎コメント>
キャストの皆さんとは話も合うのですが、なぜかトイレに行くタイミングまでピッタリ合いました(笑)。同級生でなければ出てこないような言葉を台本が綿密に表現していて、角野卓造さんが病名を告白するところなどは素晴らしいお芝居で、もしや本当に病気なのではと思ってしまうほどでした(笑)。私は死体を生きているように見せるため、操り人形のように動かす役だったのですが、死体役のでんでんさんがかなり自主的に動いてくれたんです。死体なのに運動量が多かったでんでんさんは皆の中でいちばん汗をかいて、衣装さんに怒られていました(笑)。

<角野卓造コメント>
とにかく撮影がとても楽しかったですね。私はすい臓がんで余命宣告されたのを機に仲間に会いたくなって同窓会を呼びかける男の役でしたが、皆が集まった場面を撮影したときは本当にすい臓あたりに何か異変がありそうな気がして参りました(笑)。

<でんでんコメント>
死体役は何度か演じたことがありますが、こんなにアクションが多くて疲れる死体は初めてです(笑)。だって、生きているときより動いているんですから! 僕自身、毎年、少人数で同窓会を開いていますが、感じるところは同じだなと、台本にものすごくリアリティーを感じました。ドラマをご覧になった皆さんにほろりと泣いていただくことができたら、僕らが表現したかったことが達成できたなと思えるはず。ぜひ多くの皆さんに観ていただきたいですね。

<松坂慶子コメント>
市村さんをはじめ、皆さん本当に素敵な方ばかり。皆さん、“人間力”があるから話題が豊富で、ちょっとした空き時間にお話しを聴くのも面白くて、毎日現場に来るのが楽しみでした。岡田惠和さんの台本は大変素晴らしく、“さすが!”のひと言。心の琴線に触れる素敵なお話で、監督がそれをさらに盛り上げて面白く演出してくださいました。仲間が死んでしまうという、哀愁も感じさせられる物語なのですが、こんな明るい死人は見たことないですし、すべてにおいて突き抜けた素晴らしさがありました。キャストの皆さんの“底力”を感じる作品でした。

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