五嶋龍、音楽活動発展のため“題名”を卒業 新司会は石丸幹二

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ヴァイオリニストの五嶋龍が9日、東京オペラシティコンサートホールにて行われた『題名のない音楽会』(テレビ朝日系列、毎週日曜9:00~)の収録に参加。同番組で2015年10月から1年半にわたって司会を務めてきたが、開演前のステージに登場し、今年の3月末で卒業することを発表した。4月からは俳優の石丸幹二が務める。

この番組で5代目として司会を務めてきた五嶋は、前任の世界的指揮者・佐渡裕からバトンを受け継ぎ、当時27歳という番組歴代最年少の司会者としても注目を集め、ニューヨークに拠点を置く国際感覚に長けた音楽家として、独自のカラーを打ち出しながら『題名のない音楽会』の新時代を築いてきた。また、さまざまなアーティストとのコラボレーションによるヴァイオリン演奏も積極的に披露し、番組だけでなくクラシック音楽界にも新風を吹き込んだ。そんな五嶋が司会就任から1年半を経たこの3月、番組は節目となる放送2500回に到達する。

ステージ上では、五嶋が多くの観客を前に「このたび3月末で僕はこの番組を卒業します」と発表。突然の発表に会場もどよめいたが、「この番組で出会った素晴らしい演奏家の皆様に感銘を受け、音楽活動を発展させていく上で、現在拠点とするニューヨークと日本を行き来しながら司会を全うすることが難しくなりました。放送2500回を迎える歴史ある番組に携われたことは大変光栄です。これまで番組をご覧いただいた皆様、そして関係者の皆様に大変感謝しております。今後は音楽活動を一層頑張っていきたいと思います。本当にありがとうございました」と述べていた。

前任の佐渡と比べると、短い期間になるが、鬼久保美帆プロデューサーは「五嶋龍さんには毎回収録のためにニューヨークからお越し頂くという大変なスケジュールの中、ゲーム音楽やアニメ音楽といった今まで演奏経験のないジャンルにも果敢に挑戦して頂きご尽力頂いたことを心より感謝いたします。そのおかげで番組の新しい可能性を見出すことができました」と語っている。

五嶋の後任は、ミュージカルや舞台のみならず、映像分野にも活動の幅を広げる人気俳優の石丸が就任。エンターテイナーとしての魅力あふれる6代目司会者とともに『題名のない音楽会』の新しい時代が幕を開ける。これについて石丸は「歴史ある音楽番組『題名のない音楽会』司会を仰せつかり、大変光栄に思います。幼少時から様々な楽器に触れ、吹奏楽を経て、大学でサックスと声楽を学んでいた私にとりまして、『題名のない音楽会』はクラシック音楽を日常生活の中で気軽に耳にできる貴重な時間でした。その後、主にミュージカルの俳優として四半世紀を過ごし、ここ数年は朗読という形で『ペールギュント』『兵士の物語』等のクラシック作品と向き合う機会を得ていました。今、『題名のない音楽会』の司会者という場を与えていただき、私ならではのどんな“色”を番組に添えることができるのか、期待しつつ待ち望みたいと思います」とコメントしている。

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