安田顕、“ハナタレ”スタッフから「バカヤロウで賞!」を獲得

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森崎博之安田顕戸次重幸大泉洋音尾琢真。北海学園大学の演劇研究会出身の5人で結成されている演劇ユニット「チームナックス」。彼らが唯一総出演する『ハナタレナックス』(HTB 北海道ローカル、毎週木曜24:15~)の全国放送第3弾が、2月12日(日)13時55分から放送。この収録を振り返り、

「今回、安田さんは“ベストバカヤロウで賞”ですね」

そう語ってくれたのは、同番組の技術チーム、小山康範氏(カメラマン)、江谷拓氏(カメラマン)、松澤聡氏(音声)の3人だ。 

実は昨年、『ハナタレナックス』の全国放送を記念した連載企画を実施し、杉山順一プロデューサー(編成局 総合制作部)に彼ら5人の“生態”について語っていただいたが、今回は、彼らと長年番組制作に関わってきたスタッフを直撃。北海道テレビ東京支社の会議室から北海道の本社をオンラインで繋ぎ、「チームナックス」の素顔を存分に語っていただいた。

今や、それぞれが俳優として全国的に活躍し、全国公演のチケットは常に即完売になるほどの人気を博しているが、これほど有名になる前から一緒に番組を制作してきたスタッフの方々は、実際彼らのことをどのように思っているのだろう。

「全国的に有名になる前から知っていますので、もちろんタレントさんとしての扱いはありますが、どちらかというと彼らは、一緒に番組を作ってきた“スタッフの一員”といった感覚の方が強いかもしれません。東京で彼らが出演している番組を見ると、なんか“違う人”に見えてしまうこともありますね(笑)」(小山)

ローカル放送の企画の一環で、都内で街頭インタビューを行った形部彰氏(ディレクター)、加納潤哉氏(チーフディレクター)、森実高大氏(ディレクター)の3人からはこんな意見も。

「東京では、彼らを“演技が素晴らしい・カッコイイ”とか熱く褒めてくださるのですが、我々としては素を知ってしまっているだけに、なんかクスっと笑ってしまうというか……。むずがゆい感じもあります(笑)」(形部)

「もちろん、役者としての彼らは凄いと思いますが、北海道でロケをしていると、彼ら自身が、本当にプライベートに近い感覚で臨んでいます。なので、一緒に『ハナタレナックス』をやっていると、その凄さってあまり伝わらないというか(笑)。でも、東京にいるファンの方々から話を聞くことが出来て、実は凄い人たちと“おバカな番組”つくっているんだなと、改めて感じました。あんなに5人を褒めてくれる人は、“ハナタレ”スタッフの中にも、HTBの中にもいないので(笑)、とても良い機会でしたね」(加納)

「『ハナタレナックス』で、バカなことをやっているオジサンたちという印象がどうしても強くありますので(笑)、舞台やドラマでまじめにカッコ良く演技している姿を見ると、“よそ行き”の顔に見えてしまうときがあります」(森実)

『ハナタレナックス』は、スタッフの皆さんが言うように普段ドラマやバラエティで活躍する彼らとは違った“素”の部分を垣間見ることができるのも魅力。

「役者としてのチームナックスはまた違いますが、この番組に関してだけいえば、彼らが“近所のお兄ちゃん”のような感じで出演しているのが大きな魅力ですね。そんなふうにテレビに出るタレントさんは他にいないですし(笑)」(松澤)

「そうですね、皆さんがやりたい放題やってくれることが魅力ですね」(江谷)

しかし、“素”でありすぎるが故に、スタッフとしては大変なこともあるはず。ましてや、今回は全国放送。番組ディレクター陣からはこんな声も……。

「僕らはハプニングが大好物なので、“もう少しマジメにやってもらいたい”なんて思ったことはないです。でも、今回は冒頭からハプニングだらけ。そこまでハプニング多くなくても……とは正直思いましたね(笑)。番組が面白くなるとかではなく、単に編集でいろいろ説明しないといけないのが大変になるなと(笑)」(加納)

「そうですよね、ハプニングは1個か2個でいいです(笑)」(形部)

彼らが言うように、今回の特番では通常のバラエティ番組でも“あり得ない”ことだらけ。1月5日、都内の知床郷土料理店で行われた記者取材会では、大泉がある失態について告白。知床ロケの前日にNHK大河ドラマ『真田丸』の打ち上げに参加しており、当日は泥酔したままロケに参加したことが明かされると、翌日のニュースでも様々な媒体で“その失態”が見出しを飾った。そんな姿からも、年々“ゆるさ”を増しているように思える。

「今回は、レギュラーでいつもやっている通りといった印象です。知床だから、全国特番だからこそ、といったことがないのが逆に良いところかもしれません。僕らが知っているナックスの“素”の状態に近づいているように思います」(森実)

「“ゆるさ”加減は一段とUPしていますね。また、知床がオフシーズンだったこともあり、地元の人とメンバーが触れ合う姿が、今までより深い感じがありまして、より一層“近所のお兄ちゃん感”がでているように思います。地元のみなさんと一緒に食事をする場面があるのですが、その様子を見ていて、この中のどこに芸能人がいるのって感じでした(笑)。それほど馴染んでいましたね」(秋山桃子/宣伝担当)

「全国放送3度目にして、いよいよ気負いがほぼなくなってしまった5人。1、2回目は、全国放送ということで、少し張り切ってくれたと思うのですが、2回目で遅刻した人(安田)もいて、少しその気負いは薄れましたが、今回3度目にして、いよいよなくなったな、と(笑)。ただ、気負いがなくなればなくなるほど違う面白さがあります。劇的な何かが起きるわけでもなく、またテレビなのに面白いことすら言おうともしていない5人の姿が、一周回って面白いものになっています」(杉山順一/プロデューサー)

そんな“ゆるさ”がパワーアップしているこの第3弾のロケを振り返り、「ベスト○○を誰々にあげるとしたら?」とスタッフの皆さんに質問。5人をよく知るスタッフならでは様々な「ベスト○○」があげられたが、今回、技術スタッフからあがった声は……

「『ハナタレナックス』は、“安田顕アワー”になることが多々ありますが、今回のベストは誰かといえば、安田さんかなと。そして、あえて賞をつけるとしたら“ベストバカヤロウで賞”ですね。こっちは何日前に入って準備していると思ってんだよ! って言ってやりたいです(笑)」(小山)

安田と言えば、昨年の全国放送第2弾で遅刻するという大失態を犯したのが記憶に新しい。大泉は遅刻して登場した安田の額にガンマイクを当て「お前は今日、骨伝導でしゃべれ!」と名言が飛び出したシーンもあったが、そのマイクを持っていた人物こそが、音声の松澤氏だ。今回、安田が何をしでかしてしまったのかは放送を見てのお楽しみとして、実際に骨伝導で音は拾えるのか、と質問してみたところ、

「骨伝導マイクというのはありますけど、僕らが収録で使うマイクでは骨伝導では録れません(笑)。録れるわけねーだろ(笑)って声を大にしてツッコミたいですね」

と満面の笑みで答えてくれた。

前述の通り、今回の第3弾は北海道の東に位置する世界遺産の秘境・知床が舞台。チームナックスのメンバー5人が一泊二日のドライブに出発し、知床を“よりディープに”楽しむために用意された「看板探し」ゲームを通して、知床ならではの大自然や絶景、希少な魚や肉をはじめ海の幸から山の恵みまでが揃うご当地グルメ、そして地元の人々とのふれあいを満喫する。

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