渡瀬恒彦、野際陽子の『9係』加入に「いろいろな意味で膨らみが出せた…」

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渡瀬恒彦井ノ原快彦らが出演する『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日系列、毎週水曜21:00~)が11年目のクランクアップを迎えた。

いよいよ6月15日放送の第11話で最終話を迎えるが、その最終シーンの撮影現場で9係係長・加納倫太郎役の渡瀬、浅輪直樹刑事役の井ノ原、その恋人で倫太郎の娘・倫子役の中越典子、そして早乙女静香役の野際陽子が「season11」の撮影を終えての感想を語った。

話題が豊富だった今シーズン。倫太郎の頭が上がらない従妹・静香役で野際が新たにセミレギュラーとして出演。第4話では篠田麻里子がチームAKBとして「9係」に初出演を果たし、そして9係メンバー全員が参加して警察・刑事に関する素朴な疑問を解決する「9係特別講習会」も開催された。

そして迎える最終回。中でも最終シーンでは、静香の前でタジタジになる倫太郎と、そんな二人に突っ込みを入れる直樹と倫子という「season11」ではおなじみとなったコミカルなものになり、井ノ原は「いつも正しくて僕らはついていくだけ、という存在だった係長が静香さんにチクッとやられて困っている姿は、見ているとちょっと穏やかな気持ちになれてすごく新鮮でした」とコメントし、野際が加わったことによる相乗効果をアピール。

また、倫太郎の娘でもある倫子役の中越も「とても不思議ですけど、野際さんが母親のような雰囲気を醸し出してくれて、家族のつながりがさらに奥深くなったような感じがしました」と笑顔で語った。一方、野際は「私の本当の地はとても無口なんです。なので、自分とは違う静香のようなキャラクターを演じるのはストレスの発散にもなりますし、そういう意味ではもう少しいろいろと厳しいことを言っておいた方が良かったかな、とも思っています(笑)」と言い、渡瀬や井ノ原の笑いを誘った。それぞれのコメントは以下の通り。

[渡瀬恒彦]
いつも思うことですが、撮影が始まって最終回までがあっという間ですね。スタートした時は、始まるまで結構間が空いているはずなんですが、キャストやスタッフとほんの1週間ぐらい前に会ったような感じになっちゃってしまう。そう思って撮影していると、あっという間に終わりが来てしまう。いつもそう思っています。今回、野際さんにご出演していただきましたが、大人ってこういう人なんだな、と思いました。物静かというわけではないんですが、何かをするわけではないのに、きっちりと存在感を示している。とても素敵でしたね。今シリーズでは花にかかわるストーリーが多かったのですが、それも野際さんが出られたから。いろいろな意味で膨らみが出せたと思っています。最終話には里見浩太朗さん演じる神田川警視総監も登場します。みどころですか? そういう質問はイノッチに答えてもらいましょう(笑)。

[井ノ原快彦]
今回は、このロケ地で最初のシーンを撮影して、野際さんともお会いしたのですが、本当にあっという間に最終話を迎えたなと感じています。その最初のシーンのときは少し寒かったということを考えると、今は暖かくて半袖でも歩けてしまう。それだけ時の流れを肌で感じています。11年も続くドラマは僕も初めてですが、11年目でもいろいろなチャレンジをする、うれしいシーン、脚本が目白押しでした。11年を迎える段階でこういうチャレンジするってすごいなと思いました。それは、キャスト、スタッフ含めて作品にかかわる全員に、“何かやってやろう”という気持ちがあふれているからだと思います。最終回にはそんな思いが詰まっています。豪華な出演者の方と一つの作品を作っていくというのは、これほどまでに充実した時間なんだ、というのは僕らも実感していますし、誰よりも早く完成した作品を見たいですね。

[中越典子]
今回は、自分から直樹さんにプロポーズをするというところから始まりましたが、倫子ちゃんは周囲が見えてなくて突っ走るタイプ。自分の考えだけで倫子ちゃんは夫婦ごっこ、奥様ごっこみたいなことを直樹さんに強制させていましたね(笑)。でも、キツイ性格ですけど演じていて面白い役。何かを奥に秘めていると思うし、直樹さんもそんな倫子ちゃんを受け入れてくれて横にいてくれる。本当にこの二人はどうなるんだろう、と毎年楽しみにしながら演じています。でも、やっぱり今回は突っ走っている感がありましたね(笑)。現場でもみんなから「おもーい」とか言われてしまっていたので(笑)。でも、楽しいんですよ。11年という歴史があって、仲の良いみなさんがいる温かい場所がある。私もすっと役に入っていけますし、とても楽しかったです。

[野際陽子]
今までのキャリアで途中からドラマに入っていくというのは、あまりありませんでした。いい雰囲気の中で撮影しているみなさんとお会いして、だんだん仲良くなっていき、それが一日一日と積み重なっていく……。なぜこの番組が長く続いていたのか、それがなんとなく肌で感じられたような気がいたします。倫太郎さんを困らせる強い女性の役でしたが、私はそういう役しかこないんです(笑)。たまには悲劇でかよわい女性とか、無口な女性とかをやってみたいなと思わなくもないんですけど。私が演じる静香は、出ているシーンの数は多くはないのですが、非常に饒舌にしゃべっていますので、十分にやりきったような気がしています。セリフの量と蘊蓄がすごくて……。奥ゆかしく黙っていればいいのに、何か言っちゃうという(笑)。でも、今度は、もし機会があれば、私もちょっと事件にかかわらせていただいて、さらに事件を推理して解決して……というところまでやらせていただきたいですね(笑)。

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