アントニオ猪木「絶対に倒せると思っていた」 アリとの“世紀の一戦”を振り返る

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6月3日にこの世を去った元プロボクサー、世界ヘビー級王者モハメド・アリを追悼する緊急特別番組『モハメド・アリ緊急追悼番組 蘇る伝説の死闘「猪木 vs アリ」』が、テレビ朝日系列にて6月12日の20時58分から放送。試合の中でポイントとなったラウンドをの大西洋平アナ(テレ朝)の実況に合わせてアントニオ猪木本人が振り返る。

また、この番組で、猪木は世紀の一戦にまつわる秘話を激白。試合実現に向けて、20億円を超えると言われたギャラの交渉やニューヨークで行われた記者会見など当時の心境を赤裸々に語ってくれるという。

試合については「正直言うと本当は見たくないんです」と笑う猪木。「5ラウンドあれば楽勝だと思っていた」という、40年を経過した今だから口に出来る衝撃の事実も。全世界が注目した異種格闘技戦の真実が今、明かされる。

試合ではアリのパンチを防ぎながら態勢を崩そうとしていた猪木。後にアリキックと命名されることになる、低い姿勢からのキックを連発する。プロレスラーとしての本能とも言える戦法で戦った猪木だが、当時の計算ではアリKOを十分に意識していたという。猪木は「5ラウンドあれば、絶対に倒せると思っていた。上から乗っかれば、一発で終わると思っていた」「(自分の)蹴りも入り始めたので、とにかく(アリの)足を止めてしまえば」という計算があった。

そして、当時のVTRを見る中で猪木にとって千載一遇のKOチャンスがあったことについても言及。そのシーンとは!? さらに、当時の実況を担当していた舟橋慶一アナは、第10ラウンドに放たれたアリのジャブに「初めて当たりました!」と声をあげているが、猪木は、その前にアリのパンチが当たっていたと告白。「戦った人間にしかわからないアリのパンチの速さ、見えていなかった……」と。

試合以外にも、生涯通算3度の王座奪取と19度の防衛、差別、アメリカ社会との軋轢、宗教差別など、次々と訪れる人生の逆境に立ち向かい、はい上がり、そして栄光を掴んできた男モハメド・アリのまさに「Impossible is nothing」な生涯を振り返る。

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