「M-1グランプリ2021」ファイナリストの舞台裏を追った『M-1グランプリ2021 アナザーストーリー』(ABCテレビほか)が、12月27日に放送。王者に輝いた錦鯉(長谷川雅紀、渡辺隆)の足跡を追ったドキュメントに、ネット上では感動の声が相次いだ。
カメラ163台分、のべ403時間分にのぼる密着取材映像のなかから、今回はオズワルド(畠中悠、伊藤俊介)と錦鯉の2組をクローズアップ。オズワルドへの密着では、2人が「自然体の会話劇」を追い求めてネタを推敲し続け、決勝のわずか5時間前まで劇場の舞台に立つストイックな姿を追う。
錦鯉への密着では、コンビ結成時の秘話が明らかに。「馬鹿なおじさん余ってんな」と渡辺が長谷川を見つけ、「存在が面白かった」と連絡をとったのがきっかけだったこと、長谷川のギャンブル癖をやめさせるため、渡辺が年間60本にのぼるネタ作りに取り組んでいたことが明かされる。
長谷川が持つケタハズレの“バカ”さに注目し、「雅紀さんの面白さをもっと世の中の人に知ってほしい」と渡辺が積み重ねた歩みに呼応するように、2015年に「M-1グランプリ」が復活。あと一歩のところで決勝を逃し続けながらも食らいつき、2020年にファイナリストへ進出。今年からは笑いの聖地・浅草を拠点とする漫才協会に加入し、目の肥えた観客を前に漫才の完成度を高めていった。
「錦鯉は渡辺隆。隆がいたから今がある」と語る長谷川に対し、「歳とればとるほど雅紀さんは面白くなっていく」と渡辺。「僕の代わりはいっぱいいるんですけど、雅紀さんの代わりはいない」と、ともに相方への全幅の信頼を語る。これまでの生き様をぶつけるように臨んだ決勝。優勝の瞬間、カメラが捉えたのは、まるで自分のことのように飛び上がって喜ぶ、舞台袖の芸人たちの姿だった。
ネット上では「涙腺崩壊した」「もはや映画」「自分も奮い立たされる」と、感動の声が相次いでいた。