明日海りお、平成の歌姫・浜崎あゆみファンの中学生時代を回顧「情熱を湧かせてくれた存在」【連載PERSON vol.29】

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人生に影響を与えたテレビ番組を軸に、出演作品の話題からその人のパーソナルな部分にも迫るインタビュー連載「PERSON~人生を変えたテレビ番組」vol.29は、自身初の冠番組、Huluオリジナル『明日海りおのアトリエ』(毎週土曜、1エピソードずつ独占配信/全8回)に出演中の明日海りおさんが登場します。

2003年に宝塚歌劇団に入団。2014年に花組トップスターに就任すると、2019年には、タカラジェンヌとして初となる横浜アリーナでのコンサートを成功させました。数々の伝説を残した明日海さんが、本格的に芸能活動をスタートさせたのが昨年。『連続テレビ小説 おちょやん』出演のほか、現在は『コントが始まる』で不思議キャラの恩田光代を熱演するなど、俳優としても着実にキャリアを重ねています。

『明日海りおのアトリエ』は、そんな彼女の“素”の表情が見られるドキュメントバラエティ。「美」「癒やし」「食」といったジャンルで、日常のステキなテクニックを学び、心が豊かになる暮らしのヒントを勉強していきます。

明日海さんが「小さい頃のエピソードとか、宝塚時代のことを振り返りつつ番組が展開していくので、そのあたりも楽しみにしていただけたらと思います」と語るように、彼女の歴史を知ることができるのも見どころのひとつ。

こちらでは、そんな明日海さんをさらに深掘りするべく、さまざまな質問をぶつけました。「影響を受けたエンターテインメント界の人は?」「先輩から言われた印象的な言葉とは?」……。彼女から返ってきた答えは、どれも明日海さんの“今”を形成するエピソードばかりです。

――幼い頃によく見ていたテレビ番組を教えてください。

ウチは晩ごはんが早くて、『水戸黄門』の再放送、お相撲さん(相撲中継)、ニュース、アニメを見て……っていう流れがありました。『キテレツ大百科』や『天才てれびくん』が好きでしたね。

ドラマだと、母が『ラブジェネレーション』『愛していると言ってくれ』など、恋愛ものをよく見ていた印象があります。「子供は寝なさい」って言われて見られず悔しかった作品を、のちに夕方の再放送で「わーい」って見ていた記憶があります。

――宝塚時代はいかがですか?

お笑い番組が好きで、笑ってリフレッシュしていました。水曜の休演日に、晩ごはんが終わってホッとしたときに放送されていた番組があって、なかなかお風呂に入れないこともあったり(笑)。あと、『エンタの神様』も好きです。インパルスさん、鳥居みゆきさん、だいたひかるさん、ジョイマンさんなど、いろいろな方が出ていらっしゃいましたよね。

――現在、よく見ているテレビ番組は?

『キユーピー3分クッキング』。大好きなんです! 3分間の中ですごく分かりやすく紹介してくれますし、いろいろなメニューがあるじゃないですか。自粛中は、食材や味付けがつい偏りがちになってしまっていたのですが、番組を見たら、“なるほどね!”っていう調理方法があって、ありがたかったですね。お料理の先生が何人かいらっしゃるんですけど、知り合いみたいな気持ちになっちゃって、“今日はこの人の日だ!”みたいな。

――(笑)。実際にどんな料理を作られたんですか?

もう沢山やりすぎて、思い出せないぐらいです!

――エンターテインメント界の中で影響を受けた人物は?

今まであまり言ってこなかったんですけど、中学生の頃、浜崎あゆみさんが好きで、CDはほとんど持っていましたし、ジャケットが違うだけでも買っていました。初めて友だちと東京のコンサートに行ったのも浜崎さんなんです。静岡市民の中学生からしたら、友だちと私だけで東京へ行くってすごいことですし、コンサートに行く・自分でチケットを取るっていう情熱を湧かせてくれた存在が“あゆ”で……。ご自身の魅力で、広い会場を埋め尽くしていらして……格好いい! と感動しました。

――特にどんな曲が好きだったんですか?

浜崎さんの書かれる歌詞がすごく好きで、「TO BE」とかたくさんあります。(宝塚)現役時代に横浜アリーナでコンサートをやらせていただいたんですけど、それがなければ、コンサートを観に行ったことがない状態で公演することになっていたので、本当に良かったです。

――俳優をするにあたって大切にしている信念は?

“やるときはやる”。宝塚時代も今のお仕事も、長い時間はかかったとしても、結果的に、この道を選んで大正解だったな! と思えるように、決める時は決めるぞと思って仕事をしています。

――先輩からのアドバイスで印象に残っている言葉を教えてください。

いっぱいあります! 宝塚には新人公演というシステムがありまして、7年目までの生徒だけで公演をさせてもらえる日があるんですが、その主役を初めてやったとき、先輩が「大丈夫。お客様はみんな味方だから」っておっしゃってくださって……。そう思ったら、すっごく安心できて、伸び伸びと役として生きることができたんです。

(アドバイスをもらったあと)“味方でいてくれる”って思うだけで、パフォーマンスがきっと変わる。“どうやって取り組むか”が大切なんだと気づきました。

今やるお仕事も、緊張はしてしまいますが、“いい結果を残して次に繋げるぞ”とか“よし、自分素敵!”って思わないと次にいけない。不安な気持ちって、カメラや空気感など、どこかに表れてしまうと思うので、日々、そうならなくていいような土台作りを頑張りたいと思っています。

(取材・文・撮影:浜瀬将樹)

<『明日海りおのアトリエ』第2回「土鍋で究極のご飯を炊く」 >
今まで日本各地で公演をしてきた明日海は、その土地土地で美味しいものを食べるのが大好き。中でも「白いご飯」に対する思いは格別なのだそう。というわけで、アトリエの中で「究極に美味しいご飯」を炊きたいと考えた明日海は、都内にあるセレクトショップで、お米コンシェルジュに日本各地の珍しい銘柄米を試食させてもらい、好みのお米を購入。土鍋を使い、もっとも美味しく炊ける方法を試してみることに。さらに、炊きあがったご飯で、おにぎりを作る明日海。彼女が明かす「白いおにぎり」への思いとは……?

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