波岡一喜『ミナミの帝王』との不思議な縁を告白!千原ジュニアは「情が深いホンマの兄貴肌」

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千原ジュニアが主演を務めるドラマ『新・ミナミの帝王』(カンテレ ※関西ローカル)のシリーズ最新作「失われた絆」が、1月18日(日)15時から放送される。

2010年の放送スタートから10年目を迎える本ドラマは、原作・天王寺大、漫画・郷力也による「ミナミの帝王」(「週刊漫画ゴラク」連載中)を実写化した作品で、カンテレでは千原主演で制作されてきた。千原が演じるのは、どんな手を使っても借金を取り立てる大阪ミナミの金貸し・萬田銀次郎。「ミナミの鬼」と恐れられている銀次郎が、依頼人が借金せざるを得なくなった問題に切り込んでいく。千原の他、大東駿介赤井英和小芝風花波岡一喜奥野瑛太奥村佳恵ヨシダ朝別府あゆみらが出演する。

シリーズ19作目となる「失われた絆」は、銀次郎(千原)と16年前の弟分テツこと大林哲彦(波岡)との間に横たわる悲しい確執の物語。過去を悔やみ、人生の再出発を図りたいテツの夢は、“間違いを犯しても戻ってこられるような場所”としてミナミで飲み屋を開くこと。銀次郎の現在の弟分・坂上竜一(大東)は意気投合してテツを応援するが、銀次郎は拒絶。ついに銀次郎と竜一に決別のときが訪れようとしていた。

千原と初共演となる波岡は、「テレビで拝見して想像してたよりも寡黙でシャイな方なんやなぁ、という印象でした。でもその分、一度仲良くなると、とても情が深いホンマの兄貴肌なんだろうとも感じました。一度、食事をご一緒させてもらってからは、少し近い存在になれたかなぁと思っております」とその印象を語った。また、大阪の天王寺出身で、高校1年生から俳優養成所で勉強していた波岡は、『ミナミの帝王』との不思議な縁について、「どうやったら俳優としてやっていけるのか、と日々考えてた時に、偶然『ミナミの帝王』の関係者の方と話す機会がありました。その時に、“ホンマに俳優になりたいんやったら東京行かなあかんで。ミナミの帝王やったらいつでも出したるけど(笑)”と言われ、東京に行く決心をし、高校卒業と同時に東京に出ました。それから約25年。今回、『新・ミナミの帝王』に出させて頂いたことには、巡り巡った縁を感じております。なんか、恩返しができた気分です(笑)」と語った。

さらに、2014年放送の第7作目からシリーズ8作品に出演してきた、喫茶店のウエイトレス・船場藍(奥村)が2年ぶりに登場。奥村は「藍がバイトをしていた喫茶店はあの日のままで、そこでお世話になっていたスタッフの皆さんがいきいきと現場を作っている姿もあの日のままでした。大好きで、ありがたい作品で帰ってくることが出来てとても嬉しいです」と久しぶりの現場の雰囲気を語った。弁護士を目指すウエートレス役から、今回は弁護士役として演じることについても「(藍は)人を助けたいという思いが軸になっている人だと思うので、そこはそのままで。弁護士になってやっと銀次郎さんの役に立てる日が来たという喜びが大きいと思います。とはいえまだまだ経験も足りないし勉強不足。きっとウエイトレス時代よりも勉強熱心になっているのではないかなと思います」と藍の気持ちを語った。10年目を迎える『新・ミナミの帝王』については、「毎年秋になるとそろそろミナミ(の撮影時期)だなと思っていた。どこかホッとする、ホームのように感じている作品です。まさか本当に弁護士として銀次郎さんに会いに来れるなんて! 感無量です」とあらためて思いを披露した。

原作の漫画を描く郷からもコメントが到着。今回10年目を迎えることについて「カメラマンや監督などのスタッフ、そして役者を含めてとどまらず進化していてチーム力を感じます。そしていつ来てもものすごくあたたかく迎えてくれてホッとできる現場です。そういう力の結集がこの作品を通じて原動力になっているなと。作者としてこんなありがたいことはないですね」と振り返り、見どころについて「(漫画にも共通する)この作品の原点でもある“なにわの人情”。竜一は一般的で分かりやすい人情、銀次郎は深いところで大事にしている人情。その交差するさまを見てください。」と語った。

そんな銀次郎と竜一の関係性について大東は「竜一は、第1作で兄貴を見かけて追いかけていく憧れがずっと続いていて変わらない。第1作が2人の関係性の原点と思いますね。自分も社会人として、毎年ジュニアさんに聞きたいことが変わっていくんですが、その度に自分が求めてることやそれ以上の答えや新しい発見をくれるから、銀次郎と竜一に近い関係性のように感じてました。それはいまだにそうなので、ジュニアさんに感謝ですね」と語る。一方の千原は「銀次郎と竜一の関係性は、後輩が先輩を選べる芸人の世界に近いような気もします。第19作のオープニングでは、今まであんまり銀次郎が言ったことがない“頼むわ”ってセリフがあるんですが、信頼関係をよく表しているなと思います」と語った。

<第19作「失われた絆」あらすじ>
萬田銀次郎(千原)は大阪ミナミの金貸し。ある日、銀次郎の弟分・坂上竜一(大東)はテツこと大林哲彦(波岡)という男と出会って意気投合。ミナミで飲み屋を開く夢を持つテツは、まもなく店をたたむ居酒屋の店舗を引き継ぐ話を不動産屋に持ちかけられていたが、手持ちの資金が足らず、困っているという。

竜一は、テツの金の工面に協力しようと銀次郎に会わせ、2人の意外な関係を知る。テツは昔、銀次郎のもとで働く弟分だった。しかし、銀次郎は「俺の知ってるテツは死んだ」と拒絶。金は貸せないと言い放つ。竜一は銀次郎の冷酷な仕打ちに納得できず、テツに自分の金を貸してやる。

同じ頃、銀次郎の顧客・浮田英夫(中川晴樹)が薬物所持で逮捕された。妻の夏未(別府)によれば、麻薬取締官による突然の家宅捜索で覚せい剤が見つかったが、薬物を絶っていた浮田が持っているはずはないという。銀次郎は、かつて馴染みの喫茶店で働いていた弁護士・船場藍(奥村)に調査を依頼。浮田に差出人不明の郵便で覚せい剤が届いていたことを突き止める。

一方、テツはある男と密かに連絡を取り合っていた。その男とは麻薬取締官の倉本勇二(奥野)。倉本はテツをスパイに雇い、薬物取引の情報を探らせて手柄を挙げていたのだ。そんななか、倉本は売人を装って密売グループに接触するようテツに強要。店の賃貸保証人になるという倉本の頼みを断れないテツはやむなく了承するが……。

そんな折、竜一はテツと銀次郎の苦い過去を知る。かつて銀次郎はテツを本当の弟のようにかわいがっていたが、厳しく禁じていた覚せい剤に手を出したテツに激怒。破門を言い渡されたテツは、銀次郎の信頼を裏切った過ちを今も悔やんでいた。

数日後、銀次郎と竜一、偽造屋の矢倉紅(小芝)の前に、ただならぬ興奮状態のテツが現れた。倉本からの度重なる依頼で密売グループから命を狙われる恐怖にさらされ、再び覚せい剤に手を出してしまったのだ。「警察に突き出せ」と無情に突き放す銀次郎に竜一は反発。「出て行きます」と決別を告げると、テツを連れて飛び出していき……。

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