Bentham、ドラマ『こんなところに運命の人』主題歌は新たな挑戦を込めた楽曲

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キャッチーな楽曲とハイトーンボイスが魅力のハイブリッドロックバンドBentham (鈴木敬:Dr.Cho.、小関竜矢:Vo.Gt.、須田原生:Gt.Cho.、辻怜次Ba.)による楽曲「FATEMOTION(フェイトモーション)」が、2月26日(月)からスタートするCBCテレビ連続ドラマ『こんなところに運命の人』(CBC※愛知・岐阜・三重ローカル、毎週月曜23:56~※民放ポータル「TVer」での見逃し放送も実施)の主題歌に決定。2月27日(火)の 配信限定シングル としてリリースされます。

これを記念して、メンバーの4人にインタビュー。楽曲に込めた思いやレコーディングの様子、2018年4月に発売されるEP「Bulbous Bow (バルバス・バウ)」などについてたっぷり語っていただきました。

――CBCテレビ連続ドラマ『こんなところに運命の人』主題歌に決定と聞いたときの感想は?

小関:タイアップは、これまで色々やらせていただきましたが“ドラマ”は初めてだったので、いよいよきたな……と。これは良い作品を作って、ドラマを見ている方もグッっとくるような曲にしたいと思いました。

須田:僕自身も、“ドラマの主題歌”というと思い入れのある曲が多かったので、今回初めて挑戦できることになって嬉しかったです。パッと聞いてすぐつかめるフレーズというところがBenthamらしさだと思うので、すごくいい機会だなと思いました。

辻:テレビで継続的に流していただけるということが、単純に「すごいことだな」と思いましたが、それもふまえて“地上波で流れる”というのが自分にとっては特別なことなのですごく嬉しいです。

鈴木:ドラマの内容が恋愛をテーマにしたコメディと聞いて、すごく面白そうだなと思いました。若い頃は夢中になってドラマを見ていた時期もあったのでワクワクしましたね。

――主題歌「FATEMOTION」は、書き下ろし楽曲。制作過程や、工夫した点・苦労した点など教えてください。

小関:楽曲は割と完成している状態だったので、それを今回の「FATEMOTION」にしようと決めてから作り込んでいきました。歌詞は、仮の仮くらいでアテていましたが、せっかくの主題歌なのでドラマに寄せて、グッとくるポイントをいくつか作りつつ、ドラマのテーマである「運命」に対して「モーション」をかけるというイメージが漠然と浮かびましたね。主人公が成長していく様もそうですし、Benthamとしての成長も見せたかったので、ドラマのファンとBenthamのファンのどちらにもリンクするように意識して歌詞を書きました。

――「FATEMOTION」において、特にBenthamらしいと思うところ、もしくはご自身のパートでこだわったところを教えてください。

小関:Benthamの曲はキャッチーというのが前提にあり「聞きやすい」というところがメンバー内の基準になっています。そんな中、最近はメンバーのコーラスがすごく良く評価してもらっていて、僕もメインで歌っていると、とても気持ちがいい時があるので、コーラスワークを聞いてほしいですね。歌詞から、こういう流れがあって、こういうことを言っているんだ……と理解したかな? というくらいの時にバチっとコーラスが入ってきて、さらに盛り上がる感じです。

須田:Benthamの曲は、一曲の中ですごくストーリー性があります。コーラス部分も、ライブを想定した時にお客さんも一緒に歌えるところがあり、みんなを巻き込んで楽しめるところが僕ららしさだと思います。ギターに関しては、今回テレビから流れるということで、小さなスピーカーで流れたとしても耳に残りやすいフレージングを意識して、かなり派手目にアレンジを加えた攻めの一曲です。今まではレコーディングでも“ライブでできる(再現できる)ことをやる”ということを実践していましたが、今回はそうでない部分に挑戦していて、“音源”だからできること、ギターも2本ではなく、3本目を入れました。自分が入れたギターがより引き立つようにサポートするみたいなギターを入れる作業をしていて、おそらく普通に聞いてもわからないであろうことを細かく敷き詰めていったので、かなり丁寧に行いましたね。

辻:この「FATEMOTION」は、サビで2種類のリズムを使っていて。最近、そういうところがBenthamらしさなのかなって客観的に聴いていて思うんです。サビの真ん中半分くらいからリズムがガラっと変わるという楽曲的な面白さがこの曲にはありますね。ベースとしては、「今まで以上にフレーズにもこだわって作ろう」という話を制作チームとしてアレンジャーさんも加わっていただきました。これまで自分一人ではできなかったフレーズを構築できたと思います。本当に緻密なやり取りを繰り返して、一曲に落とし込んでいきましたね。いざ、出来上がったものを聞いてみると、「FATEMOTION」の疾走感ととてもマッチングしたなと思いました。

鈴木:Benthamは、これまでもめまぐるしくリズムパターンが変わる楽曲もありましたが、今回は今までの中でもテンポが一番早くて、プレイも忙しいんですが、聞いていて全然飽きないような展開になっています。音作りに関しては、今までは自分の出したい音から決めていましたが、今回は全体を見た中で「ギターとベースはここから出てるから、ドラムは音域的に隙間があるこのあたりに音を入れよう」という感じで作った点がこれまでとの違いですね。

――「FATEMOTION」を聞いた人へ、どんなメッセージが伝わればいいと思っていますか?

小関:今回初のドラマ主題歌ということで、ドラマに寄り添いたいという気持ちで作りました。なので、ドラマもしっかり見ていただいて、そこから流れてくるものとして、「FATEMOTION」をリンクさせて楽しんでいただけたらうれしいです。

――今回皆さんドラマにも出演されたそうですね。

小関:はい。出演というより映り込んだという感じで、ちょっとだけ出演させていただきました(笑)。でも、そういう場にいるというのが人生で初めての経験だったので、めちゃくちゃ緊張しましたね。僕達の出演は、2話(3月5日放送予定)で見られます。

――撮影現場で印象深かったことは?

小関:エキストラで出演される方の演技です。すっごく美味そうにビールを飲む演技に、めちゃくちゃ驚きました。グラスに口をつけて「プハーッ」て言ってるんですけど、ビールの量は全然減らさず……。ずっと演技されている方のレベル高さを目の当たりにして、意識が変わりましたね。

辻:すごかった! 一見、「プハーッ」ってやり過ぎじゃない? って思っても、モニター画面を通して見ると、すごくいい感じなんですよ。本当、芝居ってすげえな、って思いました。あんな風には絶対やれないよ。

――今後、セリフありのオファーが来たらどうしますか?

須田:これは~中途半端な気持ちじゃいけないですね(笑)。今回、セリフが無くてもめちゃくちゃ緊張したので。

鈴木:できればお断りさせていただこうかな(笑)

辻:えっ、そこは「チャレンジ」じゃないの? やってみなさいよ(笑)

――ドラマのようにもし「恋愛をプロデュースする店」があったらされてみたい?

辻:これは鈴木が……

鈴木:俺!? いや、逆にプロデュースしたいですね。

――なるほど、では「鈴木P」としてはどんなプランを考えますか?

デートプランですか? う~んまずは最初何人かで、合コンとか?

辻:合コンなの!?

鈴木:グループ的な感じで仲良くワイワイやるところからスタートしてもらい……。

――そんな中でいい感じのカップルが成立しそうになったら?

鈴木:鈴木P的には、「繋ぎ」は結構やります。その後は自由に。

辻:プロデューサーにもいろんな人がいますからね。今回の「FATEMOTION」のように緻密に作る方もいれば、鈴木Pのように、放任主義な……(笑)

鈴木:いや、各々に連絡をとって「どう? 上手くいってるの?」とかそういうパスは投げますよ。やっぱ岡ちゃんのように……。

辻:なんでいきなり(サッカーの)岡田監督なの(笑)?

鈴木:だって、戦略を立てすぎると選手が考えなくなるでしょ?

辻:選手に考えさせるオシム監督のような(笑)。

鈴木:うん。一応「場」は提供するスタイルですかね。

――他に「プロデュースされたい」と思う人はいますか?

小関:僕はされたいですね。

須田:僕も(笑)。

――お二人は奥手なタイプですか?

小関:いや、僕はガンガン行けちゃうので、逆に聞いてみたいですね(笑)。人の恋愛術でやってみるとどうなるかなって思います。

須田:僕は、経験値が低いので経験を溜めるためにお願いしたいです(笑)。

――では、これは「運命の人」と思った経験があったら教えてください。

須田:「出会い」に関しては運命だらけですね。

辻:それこそメンバーの出会いは「運命」だらけです。もともと、小関と須田が同じ地元(神奈川県)でバンドをやってたんです。途中でベースとドラムが抜けてしまい、そのタイミングくらいで、小関と僕がたまたま同じ音楽スタジオでバイトをしていて、彼らのライブを何度か見に行っていていいなと思っていたら、「ベースとドラムが抜けたので、一緒にやらやらない?」ってシフト中に声がかかり。また別の日に小関から、「ドラム決まったかも」って連絡がきて、「誰?」って聞いたら、頻繁にスタジオを利用していた鈴木だったんです。

小関:本当、タイミングですよね。

須田:あれからもう7年くらい? 早いね。

――そして皆さん、4月4日にも5曲入りEP「Bulbous Bow (バルバス・バウ)」が発売決定、全国ツアーもはじまりますね。それに向けての意気込みをお願いします。

小関:Bentham史上、一番いい作品になったと思います。「Bulbous Bow」は、昨年7月に1stフルアルバム「Re: Wonder」を出した後の1枚ですが、フルアルバムを出して感じたこと、メジャーデビューして1年経っての経験も詰まっています。僕たちがこれからどうしたいのか、ファンの人たちにどう聞いてほしいのか、新しくファンになってくれる人たちに対しても期待を膨らませた作品になりました。春先にリリースというのもあるけど、前向きな歌詞も多くて。タイトルの「Bulbous Bow」は、船のパーツなのですが、Benthamという船に乗っていただいて、旅をし、いい景色を一緒に作って行けたらいいなと思える1枚です。まず聞いてもらわないと始まらないので、是非聞いていただきたいです。

須田:ドラマのタイアップも初めてだし、東海エリアも足を運んでいた地域だったので、そこでこういうことが決まったのが嬉しいです。僕らをまだ知らない、もしくは軽く耳にしたことがある人たちに聞いてもらえるチャンスをいただきました。今までの客さんはもちろん、新しいお客さんへのアプローチに意識が向いているので、気軽に聞いてくれたり、CDを買ってくれたりしたらいいなと思っています。全国ツアーを通して、また成長出来る一年にしたいです。

辻:音の構築とか音質とかにすごいこだわってできた1枚になりました。それを、ライブに落とし込む作業をこれからしていくんですが、それがものすごく楽しみです。各々新しい引き出しが増えた中から今度は出していくので、不安もありますが、きっと自分たちの血肉になると思います。そんな、新しい自分たちを見せられる、全国ツアーということで、やっと2018年が始まる気持ちです。

鈴木:去年4月にメジャーデビューして、スタッフが変わったり、いろいろな人たちに支えてもらったり、それが落ち着くまで1年くらい怒涛の日々が続きましたが、今、それがやっとまとまって落ち着いて来たと思います。去年より一回り成長して、すごくいい形になっているので、ぜひその姿をたくさんの人に見てほしいと思っています。

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