民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」では現在、「米倉涼子特集」と題して、『松本清張 黒革の手帖』から『ドクターX~外科医・大門未知子~』『リーガルV〜元弁護士・小鳥遊翔子〜』まで、過去に米倉が出演した作品を配信中。ブロードウェイ・ミュージカルで主演を飾るなど、グローバルに活躍する女優・米倉の軌跡を堪能できる12タイトルが揃っている。

1992年に第6回「全日本国民的美少女コンテスト」審査員特別賞を受賞して芸能界入りした米倉は、モデルとしての活動を経て、1999年に女優デビュー。2004年に主演した『松本清張 黒革の手帖』(テレビ朝日/2004年)で役者としての転機を迎え、“強い女性”という現在のパブリックイメージを確立することになる。米倉が演じたのは、巨額の金を横領し、銀座のクラブのママに転身する女性銀行員。大物たちの不正を記した“黒革の手帖”を武器に男たちを翻弄する悪女役で、凄みのある演技を見せつけた。

以降、松本清張シリーズ常連となった米倉は、『松本清張 けものみち』(テレビ朝日系/2006年)、『松本清張 わるいやつら』(テレビ朝日系/2007年)、『松本清張没後20年・ドラマスペシャル 熱い空気』(テレビ朝日/2012年)で、次々に強烈な狂女や悪女を好演。一方、2019年に単発ドラマとして放送された『松本清張 疑惑』(テレビ朝日系)では、イメージをガラリと変えて敏腕弁護士役に。今までにない“正義”の立場で、黒木華演じる悪女と対峙する姿が見どころとなっている。

「私、失敗しないので」の名台詞でおなじみの『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)は、2012年に第1シリーズがスタート。TVerでは現在その第1シリーズが配信されている。組織に属さないフリーランスの天才外科医・大門未知子が、騒動を巻き起こしながらも、妥協を許さず突き進んでいく医療ドラマだ。米倉が吹き替えなしで行う鮮やかなオペシーンや、肩書きのない未知子が手術スキルだけで権力者をねじ伏せていく様は痛快で、今や全シリーズ平均視聴率20%超え(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を誇る驚異の人気作となった。ちなみに第1シリーズには、新米外科医役で田中圭が出演。『ナイト・ドクター』(フジテレビ系)でのクールな先輩医師役も記憶に新しいだけに、その対比を楽しむのもおもしろい。

なお、10月14日からは『ドクターX』待望の最新シリーズが放送開始。100年に1度のパンデミックで医療崩壊が起こり、新局面を迎えた「東帝大学病院」を舞台に、メスを使わない「ケミカルサージェリー」推進派の内科部長(野村萬斎)が、“最強の敵”として未知子の前に立ちはだかる。

物語の世界を病院から司法の現場に移し、同じく“カッコいい”米倉が大活躍するのは『リーガルV〜元弁護士・小鳥遊翔子〜』(テレビ朝日系/2018年)。弁護士資格を剥奪されて弁護士事務所の管理人となった小鳥遊翔子が、林遣都演じる若手弁護士・青島圭太らとともに、大手法律事務所に戦いを挑んでいく。自由奔放な翔子と、“ポチ”と呼ばれる子犬系男子・青島が生み出す絶妙なバディ感は心地よく、一匹狼の未知子とは違った米倉のコミカルな魅力が味わえる。

当時37歳だった米倉の制服姿が話題となったのは、『35歳の高校生』(日本テレビ系/2013年)。高校に編入した35歳の馬場亜矢子(米倉)が、いじめ、体罰、不登校、スクールカーストといった高校性の闇に、「同級生だからできることがある」と真っ向から切り込む。生徒、教師、そして親にも、忖度なしで正論をぶつける馬場にはスカッとするが、同時に注目したいのが生徒役を演じる役者たちの豪華さ。菅田将暉山崎賢人野村周平広瀬アリス高杉真宙森川葵新川優愛ら、今では主役級となった人気者たちの初々しい学生姿が一度に見られるとは、なんとも贅沢である。

ほかにもTVerでは、『黒革の手帖』『ドクターX』を手掛ける内山聖子プロデューサーとタッグを組んだ『交渉人~THE NEGOTIATOR~』(テレビ朝日/2008年)、『交渉人~THE NEGOTIATOR~ 2』(テレビ朝日/2009年)、『ナサケの女 〜国税局査察官〜』(テレビ朝日/2010年)や、キャビンアテンダントだった主人公がバウンティハンター(賞金稼ぎ)となり、報奨金を賭けて凶悪事件の犯人逮捕を狙う『HUNTER~その女たち、賞金稼ぎ~』(カンテレ/2011年)も配信中。

バラエティ番組での飾らないトークも人気の米倉だが、やはり役者としての輝きは圧倒的。この秋、華麗なオーラを放つ唯一無二の女優・米倉涼子の世界に惹き込まれてみてはいかがだろう。

この記事のライター

nakamura omame

制作会社、WEBサイト編集部、長めの専業主婦期を経てフリーライターに。仕事のモットーは“誰も傷つけない、愛のある原稿に仕上げること”。保育士資格を所有するも、自身の生活にはまったく活かせていない2児の母。滞りなく“テレビっ子”になりつつある小学生の息子たちとともに、日々成長中。

高田夏帆と戸塚祥太(A.B.C-Z)がW主演を務めるドラマイズム『凛子さんはシてみたい』(MBS、毎週火曜24:59~/TBS、毎週火曜24:58~)の第7話が、11月30日に放送。今回は戸塚演じる上坂弦の目線でストーリーが展開し、ネット上では反響が寄せられた。

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