夏菜、恋愛は感情で動く!オトコを落とす復讐代行者役に本音「冷静に動けるのはうらやましい」『スイートリベンジ』インタビュー

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夏菜
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夏菜さんが主演を務めるドラマ『スイートリベンジ』が、フジテレビが運営する動画配信サービス・FODで配信中。本作は、原案・澤田賢一、漫画・柏屋コッコによるFODオリジナルコミックを実写化した恋愛復讐劇で、3月29日(月)24時より第4話が配信されます。

主人公のマリコは、恋愛とは縁遠く見える地味な女性。ところが彼女には、もう一つの顔があって……。それは、株式会社スイートリベンジの社長。オトコに酷いフラれ方をしたオンナから依頼を受け、“同じ痛み”をオトコに与えて復讐していきます。

そんなマリコを演じるのは、ドラマにバラエティと大活躍の夏菜さん。漫画原作のキャラクターを演じる難しさから、仕事選びのスタンスまで、飾らずまっすぐに語ってくれました。

――まずは、マリコの魅力を教えてください。

マリコは恋愛を実験だと思っていて、それを遂行しているだけ。計算通りにうまくやることだけを考えているので、ほとんど感情では動かないんです。私は感情で動くタイプなので、冷静に動けるのはうらやましいですね(笑)。マリコの気持ちはわからないところも多いですけど、私も歴代彼氏のことを考えると、やっぱり(マリコに)復讐してほしい人はいますから(笑)。思い切り演じさせてもらって、楽しかったです。当時の彼氏に復讐してるような気分にもなりました(笑)。

――マリコは落としたい男性の好みによって、様々な女性に変身します。

おのおの難しさはあるんですけど、一番やりやすかったのはお嬢様マリコですね。難しかったのは、第1話のちょっとぶりっ子なマリコ。かわいくてあざといキャラなので、恥ずかしかったです(笑)。サブカルマリコは、監督から「どもりを入れてほしい」と言われてやってみたんですけど、すごく難しくて。「佐藤二朗さんってすごいな」と思いました(笑)。でも結局、変身前のマリコが一番大変だった気がします。

――具体的に、どんなところが?

動かない芝居が難しかったです。まばたきをしたくないのにしちゃったり、止まっていたいのに、どこかクックッと動いてしまったり。ふだんはよく動く芝居をするタイプなので(笑)、慣れるまでは辛かったですね。

あとは何回漫画を読んでも、マリコの声が思い浮かばなくて。漫画原作って、キャラクターの顔や表情が見えるので、音にしやすいことが多いんですよ。今回も変身後のマリコはやりやすかったんですけど、ふだんのマリコの声だけがどうしても出てこなくて、すごく苦戦しました。

――最終的には、どのように作り上げたんですか?

監督に「(情報屋を演じる)森永(悠希)くんがすごくオタクっぽいから、負けないでくださいね」と言われたんです。プレッシャーはありましたが、「オタクっぽい方向なんだな」とヒントになりました。自宅でいろいろとオタクっぽいイメージの声を出していたら、「おっ、これかな?」みたいなものが見つかって。監督からも一発でOKをもらえたんですけど、生み出すまでに結構時間がかかりましたね。

――声が決まると、その先もいろいろと決まってきそうですね。

そうなんですよ。どちらかといえば、表情は声に付いてくるので、やっぱり声が重要だなと改めて思いました。今まではそんなふうに思わなかったんですけど、いつも“音から決めていること”に初めて気づきました。

――キノコに囲まれた、メインビジュアルの再現度の高さにも驚きました。

撮影時の体勢がキツすぎて、5日間くらいむち打ちみたいな状態になりました(笑)。ただの猫ポーズではなくて、実は体にひねりを入れているので、めちゃめちゃ大変でしたね。なるべく原作に近づけるためにやっていたんですけど、漫画を立体的にするのはなかなか難しかったです(笑)。

――そういった漫画原作ならではの難しさは、撮影中にもあったのでしょうか?

引き出しからキノコをブチッと取り出すシーンは、意外と難しかったんです。一緒に2株くらいくっついてきちゃって(笑)。シメジがいっぱい入ってる“キノコ茶”を飲まないといけなかったり、キノコ料理をいっぱい食べないといけなかったりで、結構キノコに困らされました(笑)。

マリコを演じて楽しかったこととは?
マリコを演じて楽しかったこととは?

――演じていて楽しかったところも聞かせてください。

男性達が全員、変身後のマリコに落ちるじゃないですか。だから、自分がモテている感じがして楽しかったです。もう結婚して、恋愛もできないので、モテるっていいなと思いました(笑)。

――(笑)。今回は、個性豊かなゲストの方々も出演されます。

浅香(航大)くんは、私と行き着けの居酒屋が同じだったんですよ(笑)。なのに、一回も会ったことがなかったので、「コロナが落ち着いたらみんなで飲もうね」と話しました。

袴田(吉彦)さんは、何を質問しても「わかんない」と言っていました(笑)。あとは、袴田さんの芝居が本当におもしろくて、笑いを堪えるのが毎回大変でした。役がハマっているので、楽しみにしていてほしいですね。

柾木(玲弥)くんはハイパーシャイなのか、話を広げようと思っても広がらないっていう(笑)。自分の実力不足を感じました。悔しいです(笑)。

――先ほど、ご自身のことを「感情で動くタイプ」とおっしゃっていましたが、それは仕事面でもそうですか?

バラエティは瞬発力が大事ですけど、感情では動かないかもしれないです。どちらかというと頭を使って、常に考えている感じですね。ドラマのほうが、感情的に動いている気がします。お芝居だけじゃなく、監督に何かを相談する時にも、感情的に話さないと自分の思いが伝わらないこともあるので。パッションがすごく大事な現場だと思います。

――様々なフィールドでご活躍されていますが、ご自身の現在地をどう捉えていますか?

こういう性格なのに、ずっと自分を出せなくて、我慢していた時期があったんですよね。その時は本当に地下を歩いている感じだったんですけど、今は地上に出てきて、ちゃんと舗装された道路を歩いています(笑)。スーパーがあって、お花屋さんがあって、わりと天気もよくて。今が心地良いから、これ以上どうしたい、みたいなものも強くは感じていないです。すごく自然体で生きられていると思います。

――8年ぶりのグラビアも話題になっていましたが、そのモチベーションはどこからくるんでしょうか?

どこから来てるんだろう、本当に(笑)。でも、だいたいマネージャーさんが突拍子もない仕事を持ってくるんですよ。今回は映画の告知を絡めてグラビアをやったんですけど、映画の公開が延期になってしまったので、不思議なタイミングのグラビアになっちゃって(笑)。でも、31歳でグラビアをやらせてもらえるのはおもしろいなと思ったし、スタッフさんたちも昔やっていた「ヤンジャン(週刊ヤングジャンプ)」チームだったので、「じゃあ、やるか!」って(笑)。その日のために、備えて備えて……という感じではなくて、ポーンとやっちゃう感じでしたね。私、やるまでは渋ることもあるんですけど、やると決めたらスパッとスイッチが切り替わるんです。でもまぁ、大体はマネージャーさんの仕業です(笑)。

夏菜さんが“リベンジ”したいこととは?
夏菜さんが“リベンジ”したいこととは?

――ドラマでは、マリコが依頼者に代ってリベンジを果たします。夏菜さんが、何かリベンジしたいことはありますか?

いっぱいあるから、選べないかも(笑)。リベンジかぁ……(熟考して)でも、意外とリベンジしてきたかもしれない。だから、スッキリ生きられているのかな。悔しさがパワーになるタイプなので、悔しい気持ちを全部バネにしてきたんだと、今、思いました。だからリベンジしたいのは、昨日オンラインゲームで負けたことくらいです(笑)。

――ありがとうございます(笑)。最後に、ドラマの見どころをお願いします。

マリコが本当に存在してくれたら、「復讐を頼みたかった」という人は、男性にも女性にもたくさんいると思います。だから男女問わず、モヤモヤしている人にこそ見ていただきたいですね。教科書やバイブルではないですけど、恋愛のヒントがいっぱい転がっていると思うので、ぜひ活かしていただけたら。とはいえコメディなので、気軽に楽しく見てほしいです。よろしくお願いします!

(取材・撮影:勝浦阿津希)

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