草笛光子“きら子”、暗い過去を振り返る独壇場に「タダで見ていいレベルではない」「もう泣くしかない」

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池脇千鶴が9年ぶりに連ドラ主演を務めるオトナの土ドラ『その女、ジルバ』(東海テレビ・フジテレビ系、毎週土曜23:40~)の第9話が、3月6日に放送。インターネット上では、久慈きら子を演じる草笛光子の暗い過去を振り返るシーンに注目が集まり、感動の声が相次いだ(以下、ネタバレが含まれます)。

「第23回手塚治虫文化賞マンガ大賞」を受賞した有間しのぶによる話題作が原作。人生を諦めかけていた40歳の笛吹新(池脇)が、超高齢熟女BAR「OLD JACK&ROSE」の扉を開き、どんな時代も明るくポジティブに生きてきた熟女ホステスたちの影響をうけ、前向きに歩み始める物語。

浜田スミレ(江口のりこ)と石動良一(水澤紳吾)の結婚式で、きら子が倒れた。検査の結果、ただの飲みすぎではあったが、腰を強打したこともあり、ジルバの部屋で休ませることに。新は看病にまわった。

翌日からエリー(中田喜子)、ナマコ(久本雅美)、ひなぎく(草村礼子)も相次いで欠席。このままでは、マスターの蛇ノ目幸吉(品川徹)と新のみで店を開けないといけない。しかも、幸吉は店をやる気だ。

チーママこと大田原真知(中尾ミエ)がきら子の代わりに店を動き回る。そのおかげもあって「OLD JACK&ROSE」が別の店のように活気に満ち溢れていった。一方、真知が顔を出さないことに苛立ち始めるきら子。「あの子がその気なら受けて立つ。あの子、店を乗っ取るつもりなのよ!」と怒りを露わに。真知もそれに対抗するように、2階で横になっているきら子に聞こえるように、大きな声で煽る発言を繰り返した。

その後、回復したきら子は、自身の境遇を思い出していた。新に「花売り娘をしていたことを思い出すと苦しいの」と語り始める。彼女は終戦間もない頃、花を売っていた。真夜中に雨が降り、やがて嵐に。しばらく怯えていると、バラック小屋の扉が開いた。戦争から父が帰ってきたと思ったが、目の前に現れたのは知らない男だった。「生きるために私は……。私が売ったのは花じゃない。この体。あれは地獄。地獄ね」と振り返る。人間扱いされず、殺されると感じたきら子は逃げた。そこで助けてくれたのがジルバだった。何も聞かないまま彼女は「辛い過去は忘れて生まれ変わればいい」と声をかけてくれたという。

自分の過去を誰にも話さなかったことを思い詰めるきら子に対し、新は「ママは悪くない。だから苦しまないでください」と涙ながらに訴えて……。そして、何かと張り切っていた真知の思惑も判明し……。

ネット上では、きら子が自身の過去を告白するシーンについて多くの反応が。舞台のような語り劇や白い衣装をはじめとする細かい演出の妙に「タダで見ていいレベルではない(笑)」「あまりに劇的でその生き様が全部ひっくるめてもう説得力しかないから聞いてる側はもう泣くしかない」「画面のこちら側、私の手を握って伝えてくれたようで泣けた」といったコメントがあがっていた。


次回最終話は、3月13日に放送。2020年、世の中の状況が一変。「OLD JACK&ROSE」もその煽りを受けてしまう。

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